TEAM YOKOHAMA EV Challenge
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雲に向かうレース -パイクスとは?
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EVならではのエネルギー効率を追求して。塙選手が掲げるパイクスピーク参戦のスタイル、これを足元から支えるのがヨコハマタイヤの「BluEarth-A(ブルーアース・エース)」だ。
2012年2月に発売を開始、低燃費タイヤのカテゴリーにおいて、高い運動性能と快適性能をもつドライビングプレジャーの追求をテーマとして開発され、ヨコハマタイヤでは「ブルーアース」シリーズの中核商品として位置づけている。
従来の常識では考えられない、低燃費タイヤでのモータースポーツ参戦。まして、世界的な注目度も高く、歴史と伝統ある本格的なモータースポーツイベントであるパイクスピークだからこそ、塙選手の装着するタイヤが市販されているタイヤと同じBluEarth-Aと聞いて、驚いた方もいらっしゃるのではないだろうか。

「僕はオフロード出身ということもあって、タイヤに過度のグリップを求めるドライビングスタイルではありません。4つのタイヤを常にしっかり接地させた上で、急なGをかけたり荷重を与えることをしないスタイルなので、低燃費タイヤで充分に戦えるんです。

もちろんそれはマシンの作り方にも現れていて、HER-02はサスペンションストロークが前後とも250mmと、砂漠を走るパリ・ダカールラリーなどを戦うモデルと同じくらいなんです。
パイクスピークは156個のコーナーがありますが、そのほとんどがJターン状で、かつバンクがついているところも多いんです。だから、テレビなどを良く見るとわかりますが、実はコーナーでは1輪を浮かせた3輪状態で曲がっていくマシンも少なくありません。でも、僕のマシンは必ず4つのタイヤでしっかり路面を掴んでいるんですよ」

塙選手のドライビングスタイルが低燃費タイヤを必然的に選ばせたいという。しかし、よりハイグリップなタイヤを使えば、もっとタイムアップを狙うことも出来るのではないだろうか?

「いや、そこは元々優れているEVのエネルギー効率に大きく関わってくる部分です。
コーナーでタイヤのグリップを手一杯使うということは、極端に言えばタイヤを路面に"引っかけて"曲がっているようなものなんです。これも言ってみればエネルギーロスのひとつなんですよ。それよりも、"一筆書き走法"と言っているのですが、タイヤをスリップさせたり、派手なドリフトもしないで、とにかくスムーズにスーッとコーナーをクリアしていった方が、エネルギー効率は圧倒的に高いんです。

元々のエネルギー効率に優れるEVでは、小さなロスも無視できません。それがコーナー毎に生じて、156個のコーナーを走り終えたら、積み重ねられたロスは決して小さくないわけです。
その点では、転がり抵抗が小さい低燃費タイヤがベストマッチ。さらにBluEarth-Aはエコタイヤながらグリップ力も優れていますし、ハンドリング性能も高いポテンシャルを持っているので、パイクスピークのようなハードなコーナーが続くシチュエーションでも、安心して走ることが出来ますね」
2011年11月から12月にかけてヨコハマタイヤのモータースポーツサイトで掲載した特集企画、「PPIHC2011・塙郁夫選手の挑戦」では、塙選手がEVでパイクスピークに参戦するに至った経緯をご紹介している。この中で塙選手は長年のオフロードレース参戦を通じて、豊かな自然が残る新興国でこそゼロエミッション・ビークルの普及を図るべきであり、モータースポーツを通じて啓蒙活動を展開する思いを抱いた、と語っている。

「そうですね、ちょうど僕もEVでのモータースポーツを考えていたころに、横浜ゴムから『EVをやってみないか?』と声をかけられました。

僕自身が世界中でオフロードレースに参戦してきて、豊かな自然を壊さないゼロエミッションのマシンで走ってみたいと思い続けていました。そこで、最終目標にバハ1000やモンゴルラリーに参戦することを掲げたこのプロジェクトがスタートしたのですが、ちょうど横浜ゴムとの思いがタイミング的にも一致したんですね」

塙選手は市販車を電気自動車に改造するコンバートEVを手始めとして、本格的なEVレーシングを製作するに至った。コンバートEVは実用性では厳しいものがあったが、乗った瞬間に五感で未来を感じられたと言い、そこからEVの素晴らしさを広める舞台としてパイクスピークに的を絞り、参戦を実現して現在に至っている。

「僕はパイクスピークの初代EVウィナーという称号を手にしましたが、それは一生ついてまわるでしょう。そして、このプロジェクトの目標であるバハ1000やモンゴルラリーも決して諦めているわけではありません。
ただ、だからといってパイクスピークは単なる通過点でも無いのです。バハやモンゴルとは別に、パイクスピークもできる限り長く続けていきたいですね。

バハ1000には1991年から参戦を続けていますが、やはり何事も継続することが大切なんです。日本人の悪い癖として、ブームを起こしてお金が集まってくるときだけ盛り上げておいて、ブームが過ぎたら知らん顔、というケースがあります。これでは真のモータースポーツの姿としては、世界から認めてもらえるわけがありません。

だから僕は、例え日本での注目度が下がって、誰も取材に来なくなっても、今と同じように続けていこうと思っています。僕はバハでもどこでも、現地に溶け込んで、みんなと仲間になってモータースポーツを続けてきました。

パイクスピークはアメリカでインディ500に次ぐ長い歴史のあるモータースポーツ。だから関係者はもちろん観客の目も肥えていて、単なる順位や結果だけではなく、一人一人の戦いのプロセスまでもしっかり見ています。例えば三世代に渡って同じマシンを乗り継いで、自分たちの記録に挑戦しているファミリーがあったりして、順位とか、勝った負けたを超える世界があるんです。

そんなパイクスピークだから、EVの可能性をさらに多くの人に知ってもらえると思いますし、僕自身もまだまだ挑戦していきたいと強く思っています」
確固たる信念を貫き、自らのスタイルを崩すことなく次世代モータースポーツの世界を切り拓いていく先駆者、塙郁夫選手。
コロラドの青い空を目指してパイクスピークを駆け上がっていくマシンの走りを支えるのは、ヨコハマタイヤが世界に誇る低燃費タイヤ「BluEarth-A」。新しい時代のEVモータースポーツが歩む、さらなる進化を道のりに、ぜひご期待ください!
車 両 概 要  =Specification=
車両名称
HER-02
装着タイヤ
BluEarth-A
タイヤサイズ
F) 215/50R17  R) 245/45R17
モーター
AC Propulsion製 交流モーター
全長
3,800mm
バッテリー
パナソニック製 リチウムイオンバッテリー
全幅
1,900mm
最大出力
190kW (258ps / 255hp)
全高
1,100mm
最大トルク
280Nm (207 lb-ft)
駆動方式
ミッドシップ後輪駆動
         
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