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HOME / MOTORSPORTS / WTCC 2008 / Round 23 and 24 News Index
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WTCC Round 23&24
開催日程
予選 : 2008年11月14日(金)
決勝 : 2008年11月16日(日)
開催場所
マカオ市街地コース (マカオ)
天候(決勝)
第23戦 : 晴れ
第24戦 : 晴れ
路面(決勝)
第23戦 : ドライ
第24戦 : ドライ
決勝周回数
第23戦 : 9周
第24戦 : 9周
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10月には日本にも初上陸を果たした世界最高峰ツーリングカーレース、WTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)。ブラジル・クリティバでの開幕から世界各地を転戦して白熱した戦いが繰りひろげられてきた2008年シーズンも、いよいよ最終戦を迎えた。

伝統のマカオグランプリがWTCC発足からシーズンを締めくくる最終戦の舞台となっているが、毎年チャンピオンを賭けた最終決戦の場としても世界中の注目を集めている。
今回も6万人を超える観客に加え、世界168ヶ国にテレビ放送され、まさに世界中のモータースポーツファンが勝敗の行方を見守っている。

ご存じの通り、コースはマカオ市街地の一公道を封鎖して特設されたもので、ランオフエリアが一切無いチャレンジングなもの。タイヤへのシビアリティは高くないものの、何が起こるか予想の出来ないレースとなる。

木曜日のテスト走行、金曜日のフリープラクティス2本とタイムスケジュールは進み、公式予選を迎える。今回は実に15人の選手がサクセスバラストの最大値となる70kgを搭載。そのうちシボレーの織戸学選手、BMW320iの加納政樹選手ら8人はスポット参戦のため、規則により最終戦は同大会でもっとも多くバラストを積む選手と同じ重量の搭載が義務づけられるため、70kgを背負っての戦いとなる。日本勢では唯一、インディペンデントクラスながらチームが年間エントリーとなる青木孝行選手のみサクセスバラストを一切積まずに戦いに臨む。

予選でポールポジションを獲得したのはシボレーのアラン・メニュ選手。昨年マカオで優勝を飾っているメニュ選手は、バラストが44kgと比較的軽いことも功を奏して速さを見せた。これに同じく昨年のマカオで優勝しているアンディ・プリオール選手、チャンピオンに王手をかけているセアトのイヴァン・ミューラー選手が続いた。
ワークス勢は海側のストレートでチームメイト同士がスリップストリームを使い合えるのに対して、アコードで唯一のレギュラー参戦ドライバーであるジェームス・トンプソン選手は、フリープラクティスまでは上位タイムを残してきたものの、予選は苦しい展開となり11番手まで後退を余儀なくされた。

走行の無い土曜日に時間をかけてメンテナンスを受けたマシンが、いよいよ今季の最終決戦に臨む。
第1レース(シリーズ第23戦)はローリングスタートで幕を開けた。ポールポジションから好スタートのメニュ選手がリスボアコーナーへ真っ先に飛び込むと、これにプリオール選手が食らいつく。3番手はシボレーのロブ・ハフ選手だが、先行する2台が差を拡げて一騎討ちの様相が色濃くなっていく。
山側ではガードレールと数ミリの間隔でコーナーを駆け抜ける両者、ピタリとメニュ選手の背後につけたプリオール選手が海側で仕掛けるも、プリオール選手も70kgの最大バラストを搭載している。対するメニュ選手のバラストは44kg、その差26kgが効いて先行するには至らず。

コースはシリーズ最長の6.117km、9周のレースでは抜き所も限られる。結局2台のトップ争いは最後まで続いたが、メニュ選手がポール・トゥ・ウィンを飾ってマカオの第1レースを昨年に続いて制した。
またイヴァン・ミューラー選手が3位表彰台を獲得、一方でガブリエレ・タルクィーニ選手が7位に沈んだことからミューラー選手のチャンピオンが決定。発足から3シーズンに渡って王座を独占してきたアンディ・プリオール選手に代わって、チャンピオンの栄冠を手中におさめた。
またYOKOHAMAインディペンデントトロフィーはADVANのアルミホイールを装着するProteam motorsportのセルジオ・ヘルナンデス選手がトップでチェッカーを受けた。

およそ1時間のインターバルをはさんで、最終戦のスタートを迎える。
スタンディング方式の第2レースは、先の第1レースの上位8台がリバースグリッドとなるが、ポールポジションについたのはジェームス・トンプソン選手のアコード。無限エンジンの投入もあって速さに磨きがかかっているアコード、好成績への期待も高まる中でレースがスタートする。

トンプソン選手を先頭に各車がリスボアコーナーをクリア、9番手からシボレーのニコラ・ラリーニ選手がジャンプアップを果たして3番手で山側区間に入ったが、こちらはフライングスタートの裁定が下って、ドライビングスルーペナルティを課されてしまう。

2周目、リスボアコーナーでアコードのアンドレ・クート選手がクラッシュ。ヨルグ・ミュラー選手、ティアゴ・モンテイロ選手、J・ヴァン・ラゲン選手を含めた4台が戦線離脱を余儀なくされる。

この後も戦いはヒートアップ、トンプソン選手をBMWのアウグスト・ファルファス選手が激しく追い上げてテール・トゥ・ノーズで周回を重ねていく。
そして残り2周、勝負に出たファルファス選手がトンプソン選手と接触、トンプソン選手がクラッシュを喫してしまう。これで代わってトップに立ったファルファス選手が優勝を飾るかと思われたが、今度はファイナルラップでファルファス選手のマシンからホイールが脱落してコントロールを失いまさかのクラッシュ。更に脱落したホイールを避けきれずに直後にいたタルクィーニ選手までもがクラッシュという大波乱。

結果的にはスタートした26台のうち11台がフィニッシュすることが叶わなかったサバイバルレースとなった最終戦は、ロブ・ハフ選が優勝。来期からは新型のクルーズにマシンをスイッチするシボレー勢が2レースを共に制して、ラセッティが有終の美を飾った。

日本人ドライバー勢では予選タイム抹消のペナルティを受けて第1レースは最後尾スタートとなってしまったシボレーの織戸学選手が底力を発揮。
第1レースで16番手までポジションアップを果たす怒濤の追い上げを見せると、第2レースではアクシデントに巻き込まれることも無く快走、アレッサンドロ・ザナルディ選手とのバトルも展開しながら好走を見せて7位でチェッカー。WTCC史上初めて日本人としてドライバーズポイントを獲得した。
Driver's Voice
織戸学選手  
走り始めから苦しいことが多かったのですが、ポイントを取ることができたので最高の結末になりました。
マカオの難しさは分かっていたつもりですが、WTCCはやはりレベルが高かった。クルマのレベルなども分かってきましたが、簡単にスポット参戦で上位が狙えるほど甘くないことを痛感させられました。
でも充分な手応えもありましたから、チャンスがあれば、また挑戦したいですね。

アンドレ・クート選手  
WTCCのアコードはGT500マシンとブレーキングやコーナーリングスピード、さらに駆動方式も異なるので慣れるのには時間がかかりました。しかしチームが優秀なので僕は車に慣れることに専念するだけで良かったですね。
昨年のマカオにはアルファロメオで参戦しましたが、その時はデータもたくさんありました。それに対してアコードをN.テクノロジーが走らせるのは今年が初めて。大変なことも多いですが、チームは本当に良い仕事をしてくれました。
タイヤについても一種類しかないというのはGTとは違いますが、パフォーマンスはとても良いですね。
今回は70kgのサクセスバラストが最大の課題で、車が重く感じられて仕方なかった。でも、それについては考えないようにして、ベストなセットアップを探ることを心がけました。
マカオは何度走っても楽しい世界最高のコース。路面は昨年とそんなに変わっていませんが、F3とは違ってツーリングカーの場合は激しいバンプを感じることも無く、特に問題はなかったですね。

加納政樹選手  
前戦の岡山からWTCCに参戦しています。岡山は雨でしたが第2レースではスリックタイヤをチョイスするなど、色々と勉強したことがありました。
マカオは昨年のCTMカップに同じチームから参戦して走った経験があります。その時には表彰台も獲得出来ました。
WTCCでのマカオは今回が初めて、マシンが旧型というハンディはありますがフィーリングは悪くありません。現行型のBMWにどこまで付いていけるか、その中で1台でも抜くことが出来るのかが、レースにあたっての目標にもなっていました。
タイヤについてはスタート直後から高いグリップを発揮してくれます。マカオのコースでは特に山側のテクニカルな区間で威力を見せてくれます。昨年は別のメーカーのタイヤで走ったのですが、大きな違いを感じますね。
Engineer's Voice
渡辺 晋  
このサーキットは、通常の常設サーキットに比べると、タイヤにとってのシビアリティは高くないのです。路面がフラットで、トレッド面が削られるようなことも少ないですし、コーナリングでも荷重が連続して懸かるようなことがないレイアウトです。
ただ、同じ市街地コースでも、速度域が高いことと縁石がないことで、ポーとは違っています。ヨーロッパラウンドでは3セットのニュータイヤを供給し、チームが用意したユーズド2セットも使えるのですが、今回のように遠征する大会ではニューを4セット供給しています。
海側の高速セクションではエンジンパワーがカギで、セアトが有利。一方の山側ではシュニッツァーがセッティングデータで一歩リードしてると思っていましたが、結果的にはシボレーが連勝。
でも、第2レースの最後で思わぬハプニングもありましたが、面白いレースをサポートできたと満足しています。
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