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JRC Round 3
開催日程
DAY1 : 2009年5月30日(土)
DAY2 : 2008年5月31日(日)
開催場所
宮崎県・南郷町近郊
天候/路面
DAY1 : 晴れ/ドライ
DAY2 : 晴れ/セミウェット
路面 : グラベル(非舗装路)
総走行距離
329.88km
SS総距離
97.35km
参加台数
36台 ※オープンクラス2台含
(ADVAN装着 8台)
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開幕戦、第2戦とターマックラリーが続いた今年の全日本ラリー選手権は、いよいよグラベルシリーズへと突入していく。
その緒戦となる第3戦は、宮崎県北部に位置する美郷町周辺が舞台。
九州山地の奥深いところにあり、周囲が険しい山々に囲まれている美郷町は、林業が盛んなことからよく整備された林道が豊富な地域でもある。
ただし、全体的には硬く引き締まった路面が多いものの、路面に石が出て浮き砂利状態になっている区間も。
さらにコースの一部にはラリーウィークの前半に降った雨の影響が残りスリッピーな路面になっているという部分もあるため、どのコンパウンドで行くか、タイヤチョイスが難しいコンディションでもあった。

三菱ランサーエボリューション]を駆る奴田原文雄選手は、205/65R15サイズのADVAN A035・Mコンパウンドをチョイス。
4,95kmのSS1「八重原1」ではベストタイムの石田雅之選手に1秒遅れの2番手タイム、8.53kmのSS2「珍神1」ではトップから5.4秒遅れの4番手タイムと、SS2を終えた時点でトップの石田雅之選手から5.8秒遅れの4番手となり、序盤はライバルの先行を許してしまう形でのスタートとなった。

だが奴田原選手は、「浮き砂利が多かったことと、昨年のこのラリーには参戦していなかったので、昨年投入したエボ]にとっては初めてのラリーでもあるんです。なので、まずはショックアブソーバーの減衰を調整しながら、今日の路面とタイヤに合ったベストなセッティングを探っていました。おかげで、うまく足回りを決めることが出来たと思いますよ」と、慌てた様子は全くない。

そしてその言葉通り、SS1のリピートステージとなるSS3「八重原3」ではこの日初となるベストタイムをマーク。さらに続くSS4「珍神2」では、2番手に4.4秒差の連続ベストタイムをマークと、セクション1を終えた時点で、トップの石田(雅)選手に0.9秒差の2位にまで一気に順位を押し上げてきた。

セクション2に入ると、その速さがさらに加速していった。
まずはセクション2最初のステージとなる14.56kmのロングステージSS5「山神下1」で、遂に石田雅之選手を捉えトップに浮上。続くSS6「珍神S」では、2番手に浮上してきた勝田範彦選手に1.4秒詰められるものの、SS7「山神下2」では2番手に8.2秒差のベストタイムをマークし、ライバル達の追従を許さない。
このSS7では、勝田選手がSSはフィニッシュするものの、サービスに戻るリエゾン区間でリアデフのトラブルからストップしてリタイア。さらに石田正史選手が電気系のトラブルでリタイアと、結果的には2位に再浮上してきた石田雅之選手に28.9秒という大量マージンを築き上げ、DAY2を迎えることとなった。

またこのセクション2(SS5〜7)は、14.56kmのステージが2本、7.12kmのステージが1本という長丁場のステージで、硬い路面と重なってタイヤの摩耗が厳しいセクションでもあった。そこでは奴田原選手と同じくADVAN A035・Mコンパウンドをチョイスした吉澤哲也選手、石黒雄士選手ら若手ドライバー達が、「他のドライバー達がタイヤの摩耗に苦しむ中、ADVANはしっかり最後までタイヤが持ってくれました」と語った吉澤選手が4位、石黒選手も6位に浮上してきている。

DAY1を終え、この日の最終サービスで明日の戦いに備えマシン整備を行う各チームだったが、ここで突然ゲリラ雨のような強い雨が、メカニック達を襲った。
もちろん、デイ2のコースにもタップリと雨が降り注いでいることが予想される。大量の雨が一気に降ったため、たとえ翌日に天気が回復したとしても、どこまで路面が乾いてくるのかが予想しづらい状況だ。

タイヤ選択が難しいところだが、気温が高いこともあり奴田原選手はDAY2も迷わずADVAN A035・Mコンパウンドをチョイス。
DAY2オープニングとなるSS8「山神上1」でフルアタックをかけ、2番手に10.5秒もの大差を付けるベストタイムをマークしてみせた。
勝負はここで決まったと言っていい。ライバルに追い上げを諦めさせるには充分のタイムであった。

残るSS9と10はペースを落とし、最終的には2位の石田雅之選手に32.5秒の差を付けフィニッシュ。待望の今季1勝目を奪う結果となった。これでシリーズポイントは2位に浮上。奴田原選手らしい"強い勝ち方"で奪った快心の勝利だった。

また、DAY1で4位に付けていた吉澤選手は、そのポジションをしっかりと守りきり4位に入賞。DAY1で6位の石黒選手もポジションを一つ上げ5位に入賞と、ADVANユーザーの若手ドライバー達が自己最高位を獲得。今後の更なる活躍にぜひ期待したい。

JN1.5クラスは、昨年コルトで全日本ラリーにデビューした大井こずゑ選手と、今年コルトで全日本ラリーにデビューした塩谷敏史選手との一騎打ちとなった。
SS1は大井選手が塩谷選手に約5秒のタイム差を付けベストタイムを奪うものの、続くSS2ではその塩谷選手が応酬しベストタイムをマーク。
その後は一進一退の展開が続いたが、DAY1の最終となるSS7で大井選手が約10秒という大差でベストタイムをマークし、リードを広げる。

だが、塩谷選手も黙ってはいなかった。
DAY2のオープニングとなるSS8で、それまでの10.3秒差を0.9秒差にまで縮めるベストタイムをマーク。勝負の行方は最後までわからない展開になるかと思われた。
だが、ドライバー経験の長い大井選手の方が1枚も2枚も上手だった。
「クルマが壊れないように、でも抑えすぎないように、そのバランスのギリギリのところで走れるように心掛けています」という大井選手は、塩谷選手のタイムが近づいてきたところでスパート。

SS9、10を連取し、結局トータルではDAY1と終了時とほぼ同じぐらいのタイム差を付け、全日本ラリー2勝目を挙げる結果となった。
「去年、大庭(誠介)先生のタイムを追いかけることでラリーを勉強することができました」という大井選手と、「大庭先生に直接教えてもらって、ラリーを勉強中です」という塩谷選手。この2人の戦いからも目が離せなさそうだ。
Driver's Voice
奴田原文雄 選手
 【今回の成績 : 総合 優勝 (JN4クラス 優勝)】
ひむかのコースは、ランサーエボリューション]にとって初めての道だったので、序盤はいろいろ足を調整しながらの戦いでした。足がきまって、うまく走れたのが良かったですね。
それと、特にドライ路面でタイヤの摩耗に苦しんでいる選手も多かったようでしたが、ADVAN A035のMコンパウンドは、最後までしっかりとグリップ力を発揮してくれました。
今日の優勝は、タイヤのおかげというのも大きかったですね。
この勝利で、次も波に乗っていきたいです。グラベルはもちろん、ターマックも頑張りますよ!

吉澤哲也 選手
 【今回の成績 : 総合 4位 (JN4クラス 4位)】
デイ1、デイ2ともDVAN A035のMコンパウンドです。路面変化による問題がないのが良いところだと思います。
それと、今回は特にDAY1で有利だなと思いました。タイヤが最後まで残ってくれましたから。
グラベルラリーは、ちゃんと走った経験がまだ少なくて自信がないんですけど、僕自身はグラベルの方がだんだん面白く感じてきているところです。
ハイスピードコーナーとか、行こうと思えば行けるんだろうけど、まだ「え〜い、行っちゃえ」っていう走りが出来ない。コントロールしきれないというか。心の中で「もう少し行ける、もう少し行ける、でも抑えなきゃ」って葛藤しながら走ってるんです。
この苦手意識を克服して、もっと上位で争えるように頑張りたいですね。

石黒雄士 選手
 【今回の成績 : 5位 (JN4クラス 5位)】
DAY1は、ADVAN A035のMコンパウンド、デイ2はADVAN A035のSコンパウンドで走りました。
ウェットというよりも、実際にはちょっとだけ濡れてる程度だったので、DAY2の正解はMコンパウンドだったかもしれません。
自分自身、去年よりもキロ1秒速くなっているので、このペースで完走できればと思っていただけに、5位入賞はうれしいです。
良いラリーが出来ました。

岩下英一 選手
 【今回の成績 : リタイア (JN4クラス)】
DAY1でミッションの3速が無くなって、それが負担になったのか、DAY2のSS8でスタートから8km地点でリアデフが壊れ、残念ながらリタイアとなりました。
タイヤはADVAN A035のMコンパウンドを履きましたが、タイヤに厳しかったDAY1でも最後までしっかりと効いてくれていたので、信頼のおけるタイヤだと思いますね。
DAY1が終わって降った雨も、タイヤ的に有利だなと思っただけにマシントラブルが残念でした。
僕にとっては願いの雨だったんですけどね。雨がもっと降れば、3速がなくても追い上げられるんじゃないかって思うぐらい効いてくれてましたから。

大井 こずゑ 選手
 【今回の成績 : 11位 (JN1.5クラス 優勝)】
タイヤはADVAN A035のSコンパウンドです。コルトは車重が軽いのとローパワーなので、Sコンパウンドが合ってると思います。
タイヤの性格は素直というか、特にこのクラスのクルマの場合、立ち上がりで無駄なことやリスキーなことをしないように心掛けて走っているので、素直な操縦性が走りやすさに繋がっていると思います。
今日は塩谷クンと競りながら走ることができたので、最後まで楽しく走ることができました。
去年のひむかは途中でリタイアしただけに、優勝することができて、本当にうれしいです。

塩谷敏史 選手
 【今回の成績 : 12位 (JN1.5クラス 2位)】
タイヤはセクションごとにフロントだけを交換しました。ADVAN A035のSコンパウンドです。路面的にはDAY2のような少しルーズな路面の方がマッチしてたような感じがします。
今回のラリーは、「ひょっとしたら勝てるかもしれない」って思った瞬間、ドカンとタイムを出してくる大井選手の大人の魅力に負けたんだと思います(笑)。
自分自身、もっとムラのない丁寧な運転が出来るようにならなきゃダメですね。次も頑張ります。
Technical Information|テクニカル・インフォメーション
ここの路面はタイヤの摩耗性に厳しいことがわかっていたので、ADVAN A035・Mコンパウンドの投入は当初からの予定通り。
DAY1はドライ路面の上に気温が高くなり、さらに摩耗が厳しくなることが予想されたが、1ラリーに使えるタイヤの本数が12本というルールの中、セクションごとにタイヤをうまく使い切れることが出来た。
DAY2はセミウェット路面となり、Sコンパウンドの投入も検討されたが、この日も気温が高くなることが予想されたため、DAY1と同じくMコンパウンドをチョイスした。結果的にはセミウェット路面とドライ路面とが混在していたため、Mコンパウンドはベストな選択だったといえる。
ADVAN A035が持っている路面に対するキャパシティの広さと、今回はなによりも耐摩耗性の良さがドライバーにとって大きなアドバンテージとなってくれた。
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