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JRC Round 9
開催日程
2009年11月13日(金)
〜15日(日)
開催場所
佐賀県・吉野ヶ里町 近郊
天候/路面
小雨 のち 晴
ハーフウェット→ドライ
路面 : ターマック(舗装路)
総走行距離
240.32km
SS総距離
64.22km (8SS)
参加台数
全日本選手権・45台
(ADVAN装着 11台)
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2009年の全日本ラリー選手権シリーズも、いよいよ最終戦を迎えた。
その最終戦、注目はなんと言っても王座奪回を狙うADVANのエース・奴田原文雄選手と勝田範彦選手によるシリーズチャンピオン争いだ。
ここまでランキングトップの座を譲らず最終戦を迎えた奴田原選手は、仮に勝田選手がこのラリーで優勝を奪ったとしても、2位以上でタイトルが確定する。ポイント的には奴田原選手が有利な状況だが、 「もちろん2位でもタイトルが決まるけど、今年はまだ一度もターマックラリーで優勝していない。最終戦は、ぜひとも優勝でタイトルを決めたい」と、気持ちを引き締める。

その最終戦は、佐賀県吉野ヶ里町が舞台。弥生時代の遺跡の中でも国内最大の吉野ヶ里歴史公園にサービスパークを置き、1DAYで戦われるスピーディーな設定だ。
ラリー開催前には、当初予定していたSS(スペシャル・ステージ)が長雨の影響で使用不可となってしまったが、主催者の努力により新たにコースを設定し直し、合計8SS(64.22km)で競われる。

コースコンディションは、ラリーがスタートする土曜日の未明まで降り続いた雨の影響が残り、セクション1が設けられた午前中はウェット状態。だが、天候は急速に回復していることから、午後にはドライコンディションになることが予想される。
そういった状況の中、奴田原選手はセADVAN A050AのG/2Sコンパウンドをチョイスし、セクション1のステージへと向かう。

まずは足馴らしのSS1サザンカI(6.87km)は、ベストタイムを奪った地元の榊雅広選手から3.1秒遅れの4番時計。ベストタイムは奪えなかったものの、今回の最大のライバル・勝田選手には早くも4.5秒のタイム差を付ける。そして、ここから奴田原選手の快進撃が始まった。

スタート前に、 「今回は、回り込んだロングコーナーに対応するためにサスペンションのセッティングをしっかりと煮詰めてきた」とインタビューに応えていた奴田原選手は、SS2カササギリバースI(12.03km)でこの日最初のベストタイムをマーク。榊選手を抜きトップに立つとともに、チャンピオンを争う勝田選手に対してはトータルで10秒近いタイム差を付け、マージンを広げた。

続くSS3サザンカII(6.87km)ではセカンドベスト、SS4カササギリバースII(12.03km)でも同じADVAN A050A・G/2Sコンパウンドを装着する大嶋治夫選手に次ぐセカンドベストタイムをマークし、トータルでは2番手の榊選手に対して9.4秒差、3番手の勝田選手に対しては18.1秒差という大量リードを築き上げ、1回目のサービスに戻る。

サービス後のセクション2は、予想通りドライ路面となった。そこで奴田原選手はタイヤを前後ともADVAN A050A・G/Sコンパウンドにチェンジ。SS5カササギI(11.91km)ではトップから3.2秒差のセカンドベストだったが、多くのギャラリーが訪れたギャラリーステージのSS6サザンカ-スパI(1.30km)では、この日3回目のベストタイムをマークし、トップの座を確実なものとする。

残すところは、セクション3のSS7サザンカ-スパII(1.30km)とSS8カササギII(11.91km)の2本のみだ。
ここまで奴田原選手が使用したタイヤは8本。多くの戦手達が、SSの本数と距離が長かったセクション1の途中でフロントタイヤを交換しているのに対し、奴田原選手は無交換で走りきっている。
ラリーに使用できるタイヤの本数規定は10本。ライバル達は、セクション2を終えた時点で規定の10本を使い切っている状況だが、奴田原選手はまだ2本使える状態だ。

そこでセクション3は、フロントタイヤを新品のADVAN A050A・G/Sコンパウンドに交換。万全を期して、最後のステージへと向かった。
そして、その効果はすぐさまタイムに現れた。
距離が1.30kmというショートレンジのSS7だが、ここで奴田原選手はライバルの勝田選手に2.7秒もの大差を付ける"とどめ"と言って良いベストタイムを奪ってみせる。

残すは、最終SSとなるSS8カササギII(11.91km)。
ここで奴田原選手は、 「勝田選手とのタイム差は18.5秒。自分がミスをしなければひっくり返せないタイム差なので、特に意識することなく平常心を保って走った」と、過去何度もタイトルを奪っている経験を活かし、勝田選手と0.3秒差というタイムで走破。
見事トップの座を守りきり、奴田原選手にとっては3年ぶりとなるチャンピオンの座を、待望のターマックラリー今季初優勝、しかも圧勝という最高の形で奪回してみせた。

また、今季はスポット参戦ながらも、出場したラリーでは圧倒的速さをみせるJN1クラスの明治慎太郎選手が、この最終戦でも韋駄天ぶりを発揮。8本のSS中6本でベストタイムを奪い、今季2勝目を挙げた。
来シーズンは、「JN3で戦う予定です」という明治選手。その活躍にも期待したい。
Driver's Voice
奴田原文雄 選手
 【今回の成績 : 総合優勝 (JN4クラス 優勝)/シリーズチャンピオン確定】
前回はドライバーがダメだったけど、今回はドライバーが良かったですね(笑)。
冗談はさておき、今回はロングコーナーの対策のためにしっかりとサスペンションをセッティングしてきたのが良かったですね。
タイヤも、特に勝負所となった前半のウェット路面でマージンを稼ぐことが出来ました。ウェット路面に対してG/2Sのアドバンテージが高かったことが勝因だと思います。
今回のラリーは、2位に入ればチャンピオンが決まるという状況だったんですが、もちろん2位狙いではなく最初から優勝を目指して走りました。どのラリーもそうなんですけど、常に優勝を目指して一生懸命走ってます。
そういった意味でも、最後に勝ててチャンピオンになることができて良かったですね。

大嶋治夫 選手
 【今回の成績 : 総合6位 (JN4クラス 6位)】
このクラスのクルマでターマックを走るのはGC8以来だから、何年ぶりなのかな!? もう記憶にないぐらい(笑)。Bクラス時代やJN2クラスでは走ったことがあるんだけれどね。
でも、けっこう楽しかったよ。特に前半のG/2Sが良かった。ウェット路面でも安心感があったんで攻めて走ることができた。SSベストタイム(SS4)も獲れたしね。
ただ、ドライバーがついうっかりダートを走るみたいにドリフトさせようとするクセがあるから、ちゃんとターマックの走り方をしなきゃダメだね(笑)。

仲 鉄雄 選手
 【今回の成績 : 総合15位 (JN3クラス 3位)】
セクション1を前後G/2Sで行ったんですけど、特にロングステージ(SS2)で路面との相性も良く、バッチリでした。
でも、セクション2も「まだ半分ぐらい路面が濡れたままだろう」と判断してG/2Sで行ったんですけれど、実際はドライ路面でここは失敗しました。セクション2はG/Sが正解でしたね。
ただ、タイヤがADVAN A050は急にグリップレベルがダウンするようなことが無くて、かなり使い込んでいった状況でもちゃんと曲がってくれるんです。
今度はそういった特性を活かした走りが出来るようになりたいですね。いい勉強になりました。

松本琢史 選手
 【今回の成績 : 総合17位 (JN3クラス 4位)】
実はこのクルマでウェット路面を走るのは、今回が初めてなんです。
セクション1は前後ともG/2Sだったんですけど、SS1で感触を掴んで、SS2で少し踏めるようになってという感じで、SS3でタイヤに熱が入ってからが一番良いフィーリングで走ることができました。
セクション2は、フロントG/2SのままでリアをG/Sに交換しました。これが大当たり。2番時計も出ましたしね。
セクション3は、「夜になって路面温度が低くなるだろう」と予想してリアをG/2Sに換えたんですけど、予想以上にタイヤが路面を食い過ぎてました。
ロータスに関しては、この気温でもG/Sの方が良かったかな。G/Sコンパウンドのレンジの広さを使い切れなかったことを、ちょっと後悔しています。

大井こずゑ 選手
 【今回の成績 : 総合37位 (JN1.5クラス 7位)】
セクション1を前後ともG/2Sコンパウンドで行くつもりだったんですけれど、実は私が間違えてリアにG/Sコンパウンドを装着してしまったんです。SS3の前に明治(慎太郎)クンに、「こずゑさん、リアG/Sなんですか!? 凄いですね」って言われるまで、全然気付きませんでした。どおりでなんだかいつもよりちょっとテールが出るなぁとは思ったんですけれど(笑)。
それでもウェット路面では2番手を走ることができたので、自信には繋がりました。
最終戦の成績は、SS6のスタート時間を1分間違えて7位という結果になってしまったけれど、今年1年、ターマックでもなんとか他の選手達と勝負ができるようになったというのが一番の収穫だったと思います。来年も頑張ります。

明治慎太郎 選手
 【今回の成績 : 総合20位 (JN1クラス 優勝)】
特にセクション1のフルウェットの状態が良かったですね。タイヤはA050のG/2Sです。
セクション2になってフロントをG/Sに換えてリアはG/2Sのまま、セクション3もそのままなので、タイヤは6本しか使ってません。
G/Sに履き替えてからは、路面がドライだったということもあり、乗っていて楽しかったです。
今回はヌタさん(奴田原文雄選手)も勝ったし、僕も勝ったし、「ADVANサイコー!」ですね(笑)。
Technical Information|テクニカル・インフォメーション
ウェット路面と路面温度を考慮して、午前中のセクション1はADVAN A050AのG/2Sコンパウンド、路面が乾いてくることと路面温度が高くなることを想定して午後のセクション2はADVAN A050AのG/Sコンパウンドをチョイスした。
予想通りの展開となり、特にセクション1でマージンを稼ぎ出せたのが大きかった。また、セクション1をタイヤ1セットで走りきれたことも、セクション3のアドバンテージに繋がる結果となった。
奴田原選手だけでなく、他のADVANユーザーの選手も次々にセクション1で好タイムをマークし、「雨に強いG/2S」の性能を実証する結果となった。
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