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CIVIC INTER Round 7
開催日程
2010年11月7日(日)
開催場所
鈴鹿サーキット (三重県)
天 候
晴れ
路 面
ドライ
周回数
12周 (コース : 5,807m)
参加台数
14台
(タイヤはADVANワンメイク)
※参加総数17台、インターシリーズ対象がうち14台。
>> Report (レポート)  >> Result (競技結果)  >> Detail (カテゴリー紹介)
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ADVANがオフィシャルタイヤを供給するカテゴリーのひとつ、ホンダエキサイティングカップ シビックワンメイクレース。その最高峰である、インターシリーズの第7戦(最終戦)が鈴鹿サーキットで開催された。

激戦を重ねてきたシビックインターシリーズも、いよいよこれが今シーズンのファイナルレース。ここまで3人のウィナーを生み出してきたが、チャンピオン候補はふたりに絞られていた。
2勝を挙げ、なおかつ毎回入賞を重ねてきた松井隆幸選手が、ランキングのトップ。これを追いかけるのは3勝を挙げている谷口信輝選手ながら、その差は16ポイントにも及んでいるため、もし勝ったとしても、松井選手は11位に入れば良く、3連覇はリタイアでもしない限り、極めて濃厚となった。

だが、松井選手が徹底的に守りに入るとは思えないし、谷口信輝選手も諦めず最後まで必死の抵抗を見せてくれるのは間違いない。レース展開もさることながら、ふたりの意地がぶつかり合ったチャンピオン争いも、見どころのひとつになるはずだ。

11月に入ったこともあって、すっかりサーキット周辺は秋景色。肌寒いくらいのコンディションを予想していたものの、予選が行われた土曜日は好天に恵まれたこともあって、気温は17度、路面温度も20度をわずかに超える程度で落ち着いていた。

それでもタイヤのウォームアップは、誰もがこれまでのレース以上に入念に行われ、アウトラップともう1周が充てられていた。
最初に2分23秒台に入れてきたのは谷口信輝選手。最初のアタックで23秒857をマークして、1周軽くクールダウン。その次の周に23秒828にまで縮め、だめ押しの一発としたかと思われた。
その頃、松井選手は24秒070がベストで2番手につけていた。練習走行では23秒台にも入っていたが、フォーミュラ・ニッポンやFCJの走行後とあって、コンディションが著しく変わっていたためのようだ。

2周のアタックで松井選手は、7分を残してピットイン。マシンを降りることに。タイヤの温存と、フロントローに並べば十分勝機ありとの判断による。
ところが、その直後に普段はSUPER GTでGT500クラスを戦い、シビックレースは3戦目となる金石年弘選手が23秒713をマークし、一躍トップに。これが谷口信輝選手の闘志に火をつけた。

「本当は最後まで走らないつもりだったんだけど、無線でトップ取られたと聞いて、もう1周行くことになったんです」と谷口信輝選手。最後アタックを試みるが、マークしたタイムは23秒714。つまり、金石選手には1000分の1秒届かず。ピットに戻ってきて、
「あ?、無駄な1周になってしまった(笑)。計測ラインって、ちょうどシフトポイントなんで、引っ張ろうかと思ったんだけど、レブッちゃったら嫌だから普通にシフトチェンジしたのが失敗。たぶんその分だぁ!」と笑顔を見せつつも大いに悔しがっていた。

シビックレースで初ポール獲得なった金石選手は、
「だいぶシビックに慣れてきたのと、クルマの状態をより完璧にしてもらったのが大きかったと思います。ベストラップを出した周は会心の走り・・・というより、普通に走ったら出ました(笑)。チャンピオンを争っているふたりが真後ろにいますので、邪魔しないようにします」と語っていた。
それはきっとポール・トゥ・ウィンを示唆しているのだろう。

3番手の松井選手に続いたのは北野浩正選手で、5番手は太田侑弥選手。そして1週間前のWTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)・レース1でインディペンデントトロフィー優勝を飾っている谷口行規選手は6番手で、ランキング3位をともに争う大西隆生選手は8番手、小林康一選手は13番手に留まっているため、マークすべきは太田選手のみということになりそうだ。

日曜日の早朝は灰色の雲がサーキットを覆っていたものの、シビックレースの決勝が行われる頃には、すっかり小春日和ともいえる状態にまで天候が回復、今季ファイナルレースが行われるに、まさに理想的なコンディションとなっていた。

色とりどりのマシンが並ぶグリッドから、いち早く飛び出したのがポールシッターの金石選手だった。久々のスタンディングスタートだったにもかかわらず、絶妙のクラッチミートで1コーナーにトップで進入。しかし、谷口信輝選手背もしっかり食らいついて離れず、早くもヘアピンで仕掛けるが、しっかりガードを固められて逆転は許されず。
また、その後ろでは北野選手に1コーナーで抜かれた、松井選手がS字で素早く3番手を取り戻していた。

2周目の上位オーダーは変わらず。しかし、3周目には早くも動きが表れた。
まずS字で北野選手が松井選手に襲いかかり、接触を伴うも3番手に浮上。そして、この光景をリプレイするかのように谷口行規選手が太田選手を抜いて5番手に浮上、その勢いでシケインでは松井選手まで抜き去ってしまう。

北野選手との接触は、松井選手のマシンに思いのほかダメージを与えていた。
「どうやら足まわりの何かが逝ってしまったようで。しょうがない、大事に行こうと思うことにした」と語る松井選手は、谷口行規選手にジワジワと遅れを取り始めるも、十分チャンピオン圏内。手負いの状態なら、その判断は懸命なものと言えた。

しかし、その松井選手が6周目、11番手に落ちているではないか!ラップタイムも10秒近く落ちている。
「4速がなくなってしまいました」というのが原因だ。それでもなお、まだチャンピオン圏内ではあるし、何より谷口信輝選手が金石選手に封じ込まれていた。松井選手の後退は「無線で聞かされていた。1コーナー手前のリーダーボードでも、どんどん順位が落ちているのが分かっていたけど、年弘選手が速くって」と谷口信輝選手。

一方、松井選手の交代で4番手に浮上した谷口行規選手は、引き続き北野選手との差を詰め続けていた。そして、ぴたりと背後につけた7周目、デグナーで切れ味鋭くオーバーテイクに成功。まるでこれがWTCC仕込みの技だと言わんばかりに。続いての見せ場は、トップ争いに移る。今度は金石選手に谷口信輝選手が仕掛ける番。

9周目のシケインでアウトから金石選手に迫った谷口信輝選手ながら、しっかりガードを固められて逆転ならず。10周目にはスプーンの進入で横に並びかけるも、ここでもギュッと締められる。その時、谷口信輝選手は、「年弘、空気読めよ」と思っていたとか。
同じ頃、我慢の走りを強いられる松井選手に、松本玲二選手が迫ってきた。

11周目の1コーナーで、ついに松本選手が松井選手をオーバーテイク。12番手に後退してしまう。もちろん、そのことを谷口信輝選手が知る由もなかったが、そこは戦士の性が背中を押す。そのことに金石選手が屈したわけではなかろうが、なんと最終ラップのヘアピン、「立ち上がりでシフトミスしちゃって」わずかに失速したのを谷口信輝選手は見逃さなかった。スプーン進入でノーズを差し込み、ついにトップに躍り出る!

その結果、同ポイントながら優勝回数で優る谷口信輝選手が、大逆転チャンピオン獲得。「本当ですか?」と質問したサーキットアナウンサーは、きっぱり「本当です」と切り返した。
だが、これで大団円とはならなかった。誰もが、シビックレースの特別規則のひとつを見逃していたのだ。規則書にはこんな項目が。
「ただし、シリーズ中に懲罰を受けたドライバーは(中略)、同ポイント中最下位とされる」という。谷口信輝選手は、第2戦で黒旗無視により、失格の裁定をくだされていた。これにより一転、チャンピオンは三たび松井選手の元に転がり込むことに!

そして、3位でゴールは谷口行規選手。大西選手が5位、太田選手が6位、そして小林選手が14位に留まったこともあり、ランキング3位も獲得。ダブルタイトルの西日本シリーズでも北野選手を下して、チャンピオンを獲得することとなった。
Driver's Voice
谷口信輝 選手
 【今回の成績 : 優勝】
ランキングトップの松井(隆幸)クンは(ポイントで)遠いとこにいるから、今日は(金石)年弘とのバトルを楽しもうと。優勝することだけを目標としていました。
そしたら、松井クンがみるみるうちに落ちていくじゃないですか。ひょっとしたらと思い始めたんですが、年弘が速くてビミョーな感じに。そしたら彼、シフトミスしてくれまして(笑)。ゴールしてしばらく、本当にチャンピオンなのかどうか分からなかったんですよ。
まぁ、規定でダメだったみたいですけど、それはそれで仕方ない。レースは楽しめましたから!


松井隆幸 選手
 【今回の成績 : 12位 (シリーズチャンピオン確定)】
今年は事前にテストせず、前2年で蓄えたノウハウで戦うことにしていたんです。予算も控えめで。だから、最初のうちはいろいろありました。
最終的にはいいシーズンになったと思います。それにしても、さすがはGTドライバー。僕らじゃまったくかなわない部分もあったし、大いに勉強させてもらいました。特に谷口(信輝)選手には・・・。まぁ、1戦欠場していますから、あの人は。それは大きかったと思いますよ。
それにしても3年間、いつも僕は普通にチャンピオンを決めたわけじゃなく、ホントに運だけでやってきたような(笑)。来年はスーパー耐久に集中する予定です。今度はあっちで表彰台の常連になれたらいいな、と思っています。
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