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SUPER GT SUPER GT SUPER GT SUPER GT
SUPER GT
SUPER GT Round 3
開催日程
2010年5月1日(土)〜2日(日)
開催場所
富士スピードウェイ (静岡県)
天 候
晴れ
路 面
ドライ
周回数
88周 (コース : 4,563m)
参加台数
37台 (ADVAN装着 : 19台)
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ゴールデンウィーク恒例となった富士のSUPER GTレースが、今年もシリーズ第3戦として開催された。5連休最初の週末は雲ひとつない文字通りの"五月晴れ"にも恵まれ、決勝日だけでも5万3100人、週末を通じて8万人近いファンが詰めかけ、関東圏で今季初となるSUPER GTのハイスピードバトルを、心ゆくまで楽しんでいた。

走り始めとなった5月1日(土)の公式練習から、ここ富士をホームコースとするレクサス勢が速さを見せつける中、開幕戦で通算4勝目を飾った「HIS ADVAN KONDO GT-R」も順調にタイムを削っていく。
午後一番で行われた1回目の公式予選では、大混戦の2番手グループに割って入る1分35秒078の好タイムで5番手につけ、午後3時半から始まるSL(スーパーラップ)に楽々進出を果たすことになった。ちなみに、今季これまでは公式予選がノックダウン方式で行われており、予選の上位8台が、それぞれ1カーアタックでトップ8グリッドを争うSLは今季初開催だ。
そのSLでは、1回目の公式予選に比べて路面温度が一気に5度も低下。そのコンディションにマシンを合わせ切れなかったか、HIS ADVAN KONDO GT-Rでアタックを担当したジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手はタイムが伸びず、8番手からのスタートとなった。

一方、GT300クラスでは、今シーズンから登場したFIA-GTマシンの「triple a Vantage GT2」、「ZENT Porsche RSR」、JAF-GTマシンの「アップル・K-ONE・紫電」、「HASEMI SPORT TOMICA Z」の4台がSLに進出、「ZENT Porsche RSR」がフロントローの2番手グリッドを獲得した。

決勝レースが行われた2日(日)も、引き続きの好天に恵まれた。
朝一番のフリー走行に続いて、SUPER GTではお馴染みとなったサーキットサファリが行われ、多くのファンがレースの疑似体験に酔うことになったが、その頃、「KONDO Racing」のピットでは、決勝に向けマシンの修復作業に追われていた。
実は、フリー走行の終了間際に駆動系にトラブルが発生し、ドライブしていた安田裕信選手がマシンをコースサイドに停めるというハプニングがあったのだ。スタッフの懸命な作業で修復を終え、HIS ADVAN KONDO GT-Rは無事、決勝レースのスタートに間に合うことになる。

しかし、トラブルの余波が残っていたのか、決勝レースでは、オリベイラ選手もなかなかペースを上げることが出来なかった。
さらにオリベイラ選手がショートスティントで繋ぎ、安田選手が次のスティントをロングラップで引っ張り、最後は再びオリベイラ選手がショートスティントでまとめる作戦で、安田選手が走ったスティントはロングラップに備えてミディアムハードコンパウンドのタイヤをチョイスしたのだが、予想していたほどには路面温度が上がらず、むしろ緩やかに低下していったために、本来のパフォーマンスを発揮することなく苦戦を余儀なくされてしまった。
それでも2人のドライバーが着実なドライビングの末に、予選グリッドと同じ8番手でゴール。3ポイントを確保してランキングでは3位と僅差で6番手に踏み止まっている。

ここ富士をホームコースとするレクサス勢が上位を独占、比較的淡々とした展開を見せたGT500クラスとは対照的に、GT300クラスではスタートからチェッカーまで、コース上の各所でパッシングシーンも織り交ぜながらの接近戦バトルが繰り広げられることになった。

レース序盤のハイライトとなったのは、フロントローからスタートした「ZENT Porsche RSR」と、セカンドローからスタートした「triple a Vantage GT2」の2台だった。
まずは「ZENT Porsche RSR」。ポールスタートのポルシェに背後から迫った土屋武士選手が、オープニングラップのAコーナーで、アウトからこれをパスしてトップに立った。一方の「triple a Vantage GT2」もスタートを担当した吉本大樹選手がオープニングラップでポジションをひとつ上げると、2周目のダンロップコーナーでは目の前を行くポルシェをパスして2位に進出。
これでADVANユーザーがトップ2を独占することになる。

吉本選手はなおも猛プッシュ。土屋選手の背後に迫ると、16周目のダンロップコーナーで逆転トップの座を奪うことになった。

トップに立った吉本選手はなおも快走を続け、何とかこれに食らいついていた土屋選手をじわじわ引き離しに掛かった。その土屋選手は30周目のヘアピンで、後方からハイペースで追い上げてきていたカローラにパスされて3位に後退する。
トップを快走していた吉本選手も、マシンが軽くなるに連れて少しずつマシンのバランスが変わってきたのか、少しペースが鈍ってきて、31周目にはカローラにかわされてしまう。

3番手に後退した土屋選手は34周を終えたところで最初のルーティンピットを行い都筑晶裕選手に交替したが、都筑選手はピットアウトする時にピットロード出口で制限速度を超えてしまい、ドライビングスルーペナルティのタイムロスで大きくポジションダウンしてしまう。
一方、何とか2番手に踏み止まっていた吉本選手は36周を終えてピットイン。交代した松田秀士選手は、ガソリン補給に加えて4本のタイヤも交換してピットアウトしていったが、マシンバランスが崩れてしまい、なかなかペースが上がらない。

序盤トップ2を走っていた「triple a Vantage GT2」と、「ZENT Porsche RSR」だったが、ともに2番目のスティントでの遅れが響き、逆転は難しい状況となる。
それでも「triple a Vantage GT2」は、後方から追い上げてきた「ウェッズスポーツ IS350」と激しいバトルを繰り広げて観客を沸かせることになり、一方の「ZENT Porsche RSR」も、最後のスティントを受け持った土屋選手がラストラップまで猛チャージ。
1台、また1台と、次々に前を行くマシンをパス。最終的には7位でチェッカーを受け、上出来の内容でデビュー戦を終えることになった。
Driver's Voice
吉本大樹 選手
 【今回の成績 : GT300クラス 3位】
松田(秀士)さんからはタイヤを換えたほうがいいというアドバイスをもらったのですが、そこで交換してたら勝負権はないと思ったのです。だから『いらんっ!』って(笑)。
実際には今日のトップ2には叶わなかったなぁ。
それはともかく、気合だけでなく、ピットアウトしてしばらくはガソリンが多かった分後ろに重量がかかったので、バランスは悪くなかった。でも、周回を続けてガソリンを使っていって後輪荷重が軽くなってくるとオーバーが出るかと思ったので、フロントをわざといじめながら走っていました。
今年は開幕から2戦続けて悔しい思いをしているので、今日こそ表彰台に上がろう、と。何とか、その目標を果たせたので、次回もいい流れを続けよう、という気持ちになっています。
FEATURED DRIVER
25号車を駆る土屋武士選手(左)と都筑晶裕選手(右)。
今回から、GT300クラスにデビューしたチームがある。それはデビュー戦で予選2位を得た25号車「ZENT Porsche RSR」。ドライバーは都筑晶裕/土屋武士組。
今やベテランとなった土屋選手はもちろんのこと、都筑選手も昨年、GT500クラスにアストン・マーチンでデビューしていたから、全くのルーキーと言う訳ではない。だが新チームを設立し、マシンも新たに海外から購入し、とルーキーと呼ぶに相応しい一面も持っている。

注目すべきはそのゼッケン。
25号車と言えばADVANファンにはお馴染みで、これまでにも様々なカテゴリーで、時にはチームカラーに染められ、時には赤と黒のADVANカラーを纏いながら、記録と記憶に残る活躍を続けてきた、栄光のゼッケンだ。
ただし、新チームを立ち上げた土屋選手にとっては、また違った印象があるようで、「25番はウチの番号」だと。言うまでもなく土屋選手の父親は、土屋エンジニアリングの土屋春雄代表で、これまでに何度も25番でチャンピオンを獲得している。
その土屋エンジニアリングは2008年シーズンをTOYOTA TEAM TSUCHIYAとしてGT500クラスにレクサスSC430で参戦した後、昨年は活動を一時休止。

「今年も25番で参加しなかったら来年は何処か他のチームに使われるかも知れない」との想いから土屋選手は「少し見切り発車で」参戦を決意した。すると土屋選手本人や彼の会社関係だけでなく、父親の春雄さんや土屋エンジニアリングの関係者からも多くのシンパシーが集まることになった。

「だから、いい加減なレースはできない」と土屋選手。
レース直前に到着したマシンで「セッティングも何もかも、総てはこれから(土屋選手)」の状態だったが、名刺代わりに予選2位を奪い、決勝でも序盤戦ではトップを快走して見せた。
コンビを組む都筑選手はアマチュアの、いわゆるジェントルマンレーサーだが「アマチュアとして何処までプロに近づけるか、本当に真剣に挑戦している。そんな彼から、今年も一緒にやろう、と言ってもらったことでも背中を押されました」と土屋選手。

考えてみれば今回優勝した石浦宏明選手は2008年に土屋選手とのコンビでGT500デビューを果たしたルーキーだったし、両クラスの優勝ドライバー4人は、土屋選手の"教え子"でもある。
そんな土屋選手の教師ぶりにも期待しながら、この新チームに注目していきたい。
TURNING POINT
開幕戦の鈴鹿で、ADVANユーザーが両クラスでタイヤ無交換作戦をとって優勝を飾ったことから、今シーズンは多くのチームで"タイヤ交換"が大きな戦略として考えられるようになった。つまり無交換で行くのか、あるいは交換するにしても2本なのか4本全てを交換するのかが、現実的な戦略としてとらえられるようになったのだ。
さらに今回はレース距離が、通常の300kmから400kmへと長くなっており、さらにドライバー交替が必須のピットインも2回が義務づけられているから、タイヤのライフを考えながら、交換するか否かを的確に判断することも必要になってきた。
ADVANのエンジニアはGT500では2回の交換が正攻法だが、GT300では1回交換とするチームが多い、と判断していた。そして実際、その戦略で戦ったチームが表彰台を得る結果となった。
ただし、狙った結果に結びつけるには、マシントラブルを避け、またコンディションにあったタイヤチョイスも必要となってくる。やはりレースは難しい。
Engineer's Voice
荒川 淳
今回のタイヤは、前戦のものと構造は同じですが、ゴムは富士用ものを使用しています。
今年はまだ、富士でテストは実施できていないのですが、これまでのデータで仕上げています。富士スピードウェイは、タイヤへの攻撃性というポイントで見るなら、シリーズ戦が開催されているサーキットの中では平均的な位置づけで、前回の岡山に比べると、比較的タイヤに優しいサーキットなんです。
だから、レース距離は400kmと、普段のレースに比べて長くなっていますが、タイヤのライフ的にはGT500ではスペックによってはタイヤ無交換で走破することも可能です。昨日の公式練習からライバルメーカーのタイヤを装着する各チームともに、ロングラップでチェックしていたように見受けられましたね。
それでも、去年もそうでしたが2回のピットイン/ドライバー交代が義務付けられているので、タイヤ無交換作戦が有効かどうかは難しいところですね。路面温度が高いから、タイヤも温まりやすく、アウトラップのタイムダウンも、あまり気にならないレベルですからね。
だからGT500では2回交換、GT300でも1回交換する作戦をとるチームが多いと思います。基本的にはショート、ロング、ショートと繋ぐ作戦が正攻法だと思いますが、正直なところ、ライバルの作戦がスタート前には読みきれていなかったのが事実です。
で、24号車「HIS ADVAN KONDO GT-R」は正攻法で行ったんですが、マシンのトラブルの影響なのか、思ったようにタイムが伸びませんでした。特に、ミディアムハードをチョイスした安田選手のスティントは、厳しかったですね。本当はすぐにでもJP(オリベイラ選手)に交替してミディアムで詰めていきたかったのですが、規定周回数もあったので。安田選手も我慢しながら精一杯走ってくれたのですが…。
GT300も含めて、今回は上手くパフォーマンスを引き出すことが出来ませんでしたね。
次回はセパン。ここを得意とするライバルもいますが、ADVANにとっても相性の好い(07年〜08年と2連勝)コースです。データも充分あるから、ぜひとも巻き返したいですね。
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