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JDC Round 8
開催日
2011年10月2日(日)
開催場所
テクニックステージタカタ
(広島県)
天 候
晴れ
路 面
ドライ
参加台数
155台
(ADVAN装着車 31台)
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2011年の全日本ダートトライアル選手権は、広島の「テクニックステージタカタ」で最終戦となる。このテクニックステージタカタ(TESTA)は、日本で唯一のツイントライアル(2台のマシンが同時走行して勝敗を競う競技)に対応できるように、立体交差を備え、高い速度域の豪快な走りを堪能できるコース。
多くの選手から「このタカタを走るのが楽しみ」と言われ、今大会も155台ものマシンが全国から集結した。

今回は、そのタカタの最大の特徴であるツイントライアルのコースレイアウトを使用。特にギャラリーコーナーと呼ばれる高速S字では、歓声が上がるほどの豪快な走行が繰り広げられた。

最も注目を集めたのは、荒井信介選手が走るSA2クラスだ。荒井選手は、後半戦に入ってさらに調子を上げ、2勝してシリーズ奪取に望みを繋いでいる。

「前半戦はセッティングが合わずにちょっと苦しんだ所もあったけど、後半戦はとてもいい感触。ポイント的に、逆転するためには優勝することが絶対条件で、あとは相手次第という状況だけど、オレは勝つしかないという意気込みで挑む」と走行前の荒井選手。

1トライ目は、ギャラリーコーナーをアウトの土手まで数センチのギリギリまで攻め込み、しかもフルパワーを掛けたまま駆け抜けるというアグレッシブな走りを披露するが、トップタイムには至らなかった。
2トライ目になって路面の砂利が少なくなり、荒井選手が得意とするADVAN A036の路面になる。今年の路面はホコリ防止の塩化カルシウムの影響が大きく、荒井選手が走行を迎える時点で、1トライ目のトップタイムを更新した選手はいなかった。

会場の全員が荒井選手の走りに注目。1本目とは違う、イン側の砂利の少ないラインをトレースし、しかし深いドリフトアングルでコーナーを駆け抜け、見事にベストタイムを記録。ライバルは誰も荒井選手のタイムを上回ることができずに、荒井選手は狙い通りに優勝を飾ることに成功した。だが、ライバルは2位に入ってポイントを重ね、惜しくもシリーズを奪うまでには至らなかった。

「自分のできることをするしかないからね。シリーズを取れなかったのは残念だけど、でも、後半は4戦3勝。今庄がドライだったらなんて、タラレバの話をしても仕方ないけどね。でも、マシンはとてもいい感じになった。安心して踏めるんだ。この勢いを来シーズンに繋いで、来年はシリーズを奪い取りたいね」と荒井選手。真剣勝負に競り勝った自信が伺えるコメントが聞かれた。

シリーズ優勝を決めているSC3クラスの谷田川敏幸選手は、2トライ目に痛恨のハーフスピンを喫してしまう。それでも、前半後半とも区間タイムでトップタイムを記録。最終戦もきっちり勝利を収めた。

「実は、北海道の時にエンジンを壊したでしょ。それでスペアのエンジン、スペアのタービンを使っていたんだけれど、今回はタービンを新しいモノにしてきたんだ。パワーが戻って、オーバーオールを狙っていたんだけどね。でも、最後のSCクラスの走行を勝利で終えられて良かったよ」と谷田川選手。

谷田川選手は長年戦ってきたSC3クラスから、Dクラスへとクラス移行することを表彰式で発表。次期マシンの開発にも着手しているという。もちろん狙うのはオーバーオール優勝。来期は、豪快な"ヤタ走り"にさらに迫力が増すに違いない。

そして、この大会ではADVAN勢にとってもう一つの快挙があった。
2WDの改造車クラスであるSC1クラスで、ADVAN勢が1位から3位までを独占。表彰台をADVANキャップで占領したのだ。優勝を飾ったのは、三菱FTOに乗る中島孝恭選手。ADVANのステッカーを貼った麦わら帽子で慣熟する独特な姿が全日本ダートラの名物になっている選手だ。

その中島選手は、タカタの2トライ目の路面状況を見据えたADVAN A053を用意していた。それが的中したようで、ADVAN A053にとっても、中島選手にとっても全日本戦初勝利を挙げている。
そして、中島選手のチームメイトでもある田口都一選手が2位。3位には、中島選手と同じ三菱FTOの山下貴史選手というリザルト。来期のSC1クラスのシリーズ争いがさらに激化しそうだ。
 
Driver's Voice
荒井信介 選手
 【今回の成績 : SA2クラス 優勝】
今年の路面は、今までの感じとは少し違ってましたね。見た目よりもグリップの低い所があったね。
他のクラスの走りを見ていても、1コーナーでオーバーランしたり姿勢を崩す選手が多かった。だから、少しだけ手前で減速して、丁寧に走るつもりだったんです。ところが、立体交差の辺りからグリップ感が良くなって、踏んでいけるという確信が持てた。でも、アウト側はダストで滑りそうだったので、フロントだけはインの硬い所にきっちり乗せておこうという意識でしたね。それが上手くいって、目標としていた優勝は取れた。
シリーズを取れなかったのは残念だけど、相手がいる話だし仕方ないね。今は絶好調なので、これを来期も持続したいね。
 
谷田川敏幸 選手
 【今回の成績 : SC3クラス 優勝】
ハーフスピンね……。あそこは、本当ならもっとアウト側から進入したいんだよね。ギリギリの所を攻めたつもりだったんだけれど、予想以上にスライドしちゃって。でも、それでも優勝できて、戦闘力が戻って来たことが確認できたのは良かったよ。
来年はDクラスで走るけど、最後のSC3クラスを有終の美で飾れて嬉しいよ。
 
中島孝恭 選手
 【今回の成績 : SC1クラス 優勝】
路面としては、ちょうどADVAN A053とADVAN A036の境目だったんでしょうね。ボクは、切り込んだときの初期の反応が身体に合っているようで、ADVAN A053にカットを入れたもので走りました。手応えというか、感触がとても良くて、自分でも納得できる走りができましたね。これで、音はカッコいいけれど、何て言わせませんよ。
 
田口都一 選手
 【今回の成績 : SC1クラス 2位】
ボクはADVAN A036で挑んでいます。とにかくトラクションの良さを活かせるように走って、気持ちよく踏めました。前半がちょっと遅かったけど中島サンは前半も後半もトップ。でも僅差で熾烈な戦いでしたね。
 
山下貴史 選手
 【今回の成績 : SC1クラス 3位】
ボクは、山田サンのチーム(中島、田口選手が所属する)のADVAN A036とADVAN A053の組み合わせを真似てみたんです。でも、結果からいえばボクのマシンだと前後同じタイヤの方が良かったのかな。リヤが動きすぎる感じになってしまいましたね。
でも、一番の原因は1コーナーかな。ハンドルを直進状態にしたつもりだったのに、まだ1回転戻すのが足りないという凡ミスをしちゃって、出口でタコってしまったんです。そんな感じだったんで、悔しい気持ちの方が強いですね。
 
TECHNICAL INFORMATION
テクニックステージタカタの路面も硬質グラベルといわれるが、ここは切削材やコンクリートを使わずに、土や砂利などの自然の素材だけで路面作りを行っている。だが、今年は部分的に路面改良材と呼ばれる特殊な土を入れて硬質化を図った。その硬い層の上に砂利の層を作っているため、いつまでも砂利が出てくるような路面になった。その砂利がアウト側に飛ばされ、イン側とのグリップに差が生じたようだ。
ちなみに、ギャラリーコーナーの辺りは、昨年の路面よりも砂利の層が20センチほど厚く、下り勾配も少なくなっている。また、SC1クラスの山下選手の言葉からも分かるように、前後で違うタイプのタイヤを履く場合は、足まわりなどのセッティングを熟成させる必要がある。様々な路面状況で、様々なテストをしておくことも重要だ。
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