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JAPANESE F3 Round 8&9
開催日
2011年8月6日-7日
開催場所
ツインリンクもてぎ (栃木県)
天候/路面
第8戦 : 雨/ウェット
第9戦 : 晴れ/ドライ
決勝周回数
第8戦 : 14周
第9戦 : 20周
(1周 = 4.801km)
参加台数
14台
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2大会続いた富士スピードウェイから、舞台をツインリンクもてぎに移して開催された、全日本F3選手権の第8&9戦。このところ不安定な天気が続いているが、このレースウィークも例外とはならなかった。

金曜日の練習走行は、セッション1の後半に通り雨がコースを濡らし、最後はレインタイヤでの走行に。セッション2も始まりはセミウェット状態だったが、ライン上はほぼ乾いていたため、スリックタイヤでの走行が可能ではあった。
だが、最終確認が行われるはずだったラスト30分に、またしても通り雨が。すぐやんだものの、せっかく向上しつつあった路面状態がリセットされてしまう。2セッションともにトップには山内英輝選手がつけたが、ベストタイムは1分47秒976と低調なもの。本戦に向けて、それぞれが一抹の不安を残すこととなった。

予選が行われる土曜日は、午前中のコンディションはドライで保たれたものの、気温が30度オーバー、路面温度にいたっては50度にも迫る厳しい条件に転じていた。それでも、第8戦の予選では関口雄飛選手がひとり1分47秒の壁を越え、46秒497をマークしてトップに。これに安田選手が47秒228、そして山内選手が47秒237で3番手につけることとなった。

続いて行われた第9戦の予選でも、関口選手の勢いは衰えず。タイムこそ46秒530とわずかに落としたものの、これで5戦連続ポールポジションを獲得する。2番手にはタイムアップはなったものの、逆転にはいたらず安田選手が47秒020をマーク。そして3番手には引き続き、47秒271の山内選手がつけた。

Nクラスでは2戦ともに千代勝正選手がトップ。第8戦の49秒291から第9戦では48秒971にまで短縮も果たし、完全に流れをつかんだ感がある。2番手も2戦ともギャリー・トンプソン選手が獲得、49秒609から49秒376へと、やはりタイムアップにも成功。
一方、第8戦で3番手だった野尻智紀選手は、第9戦では5番手にダウン。代わって第9戦の3番手には、第8戦よりひとつ順位を上げた佐々木大樹選手がつけることとなった。


だが、午後になるとどんどん雲行きは怪しくなり、遠方からではあるものの、決勝レース第8戦のスタート進行が近づく頃には雷が光るように。さらに雨が降り出す始末。グリッドにマシンが並べられた頃は、まだ小雨だったものの、Cクラスでは予選6番手の西本直樹選手を除き、レインタイヤを装着したのに対し、Nクラスでは6番手の野呂立選手と7番手の石川資章選手以外がスリックタイヤを装着するという、対照的な選択となっていた。

その雨がフォーメーションラップを間近にして、急に勢いを増したからたまらない。それどころか、雷鳴まで! 当然、スリックタイヤを選んでいたNクラス勢の多くがスタートを前にピットイン。タイヤをレインタイヤに交換する。
一方、スタートは関口選手が決めてトップをキープしたのに対し、安田選手が出遅れてしまい、山内選手が2番手に浮上。Nクラスでは野呂選手、石川選手の順ながら、タイヤ交換を素早く済ませた千代選手が10秒差で3番手に続いていた。

降りしきる雨は勢いを留めず。2周目のビクトリーコーナーでは山内選手がスピン。そしてNクラスの石川選手も。ひとり逃げる関口選手ですら3周目のやはりビクトリーコーナーでスピンするが、大量のリードに守られてトップをキープした。さらに安田選手と山内選手もスピン。これをかいくぐって蒲生尚弥選手が2番手に。また、千代選手もNクラスのトップに躍り出る。

だが、あまりにも激しすぎる雨に、競技運営団は中断を決意。いったんセーフティカーを出した後、赤旗を提示する。

約1時間後にセーフティカースタートによってレースは再開され、2周の先導を経て、リスタートも完璧に決めた関口選手がトップを守る。2番手は蒲生選手で、3番手はリチャード・ブラッドリー選手ながら、ダウンヒルストレートで安田選手が前に。
Nクラスではバックマーカーを千代選手が後ろに置いたこともあり、リスタートで大量のリードを早々と奪う。2番手には佐々木選手、そして中山雄一選手が3番手に浮上。

関口選手、千代選手ともにトップはまったく危なげなく走行を重ね、逃げ切ってそれぞれ3勝目をマーク。Cクラスではその後の順位変動はなく、蒲生選手、安田選手の順でチェッカーを受ける。Nクラスでは10周目に中山選手が佐々木選手を抜いて2位に浮上、13周目には野尻選手も佐々木選手を抜いて3位でゴールした。


日曜日に行われる決勝レース第9戦は、予選の時と同じぐらいの、灼熱の太陽がコースを焦がすようなコンディションに戻っていた。さて、2戦連続でポールポジションにつけた関口選手だが、今年これまでレースウィークに連勝した者はいない。そんなジンクスが当てはまるのか、と思われたのはスタート直後。

安田選手が絶妙のスタートを切って1コーナーで関口選手に並び、2コーナーではノーズひとつ分前に出た。しかし、3コーナーでは再び関口選手が前に。安田選手が抵抗を許されたのは、このひと時だけだった。ひとり1分48秒台で周回を重ねる関口選手は、安田選手との差を広げ続けていく。安田選手もオープニングラップのみ山内選手に90度コーナーで迫られたが、しっかりクロスラインを駆使して逆転を許さず。その後は単独走行としていた。

Nクラスではスタートを決めたトンプソン選手が、1コーナーで千代選手の前に出てトップに浮上。いったん1秒以上に広がった徐々に差を詰め、逆転を狙った千代選手だが、7周目の90度コーナーで痛恨のオーバーラン。これで中山選手が前に出る。

この後、Cクラス、Nクラスともに上位に順位の入れ替えはなく、関口選手は今年初めてレースウィークの連勝を飾り、トンプソン選手は初優勝。それぞれ記録に残る勝利を記すこととなった。
 
Driver's Voice
関口雄飛 選手
 【今回の成績 : Cクラス 第8戦 優勝/第9戦 優勝】
連勝できたばかりか、ポールポジションとファステストラップが2戦とも獲れて、もうこれ以上のことはないので、止まらないようにしたいですね。
今回は予選からクルマのフィーリングが良くて、ミスなくまとめることができました。第8戦はCクラスがほとんどレインタイヤを履いていたんでリスクは避けて、僕もレインタイヤを履いたんですが、スタート直前に雨の勢いがすごくなって。中断するとは思わなかったからプッシュし続けたんですが、僕もスピンしちゃいました(笑)。赤旗中断の後は、安田選手も速くて最初のうちはつらかったんですが、路面の水が減るに従ってタイムを上げることができ、いいレースになったと思います。
第9戦はスタートがちょっと悪くて、安田選手に横に並ばれたんですが、そこから先の加速が良かったから、逆転されずに済んで、その後は何も起こらず、淡々と走っていました。
タイヤも最後までコンスタントに走り続けたことで分かるとおり、グリップはずっと安定していましたよ。
 
千代勝正 選手
 【今回の成績 : Nクラス 第8戦 優勝/第9戦 3位】
第8戦でスタート前に僕らはスリックタイヤを履いていたんですが、いざレースが始まるとコースに留まるのがやっとで。だけど、チームの皆さんが素早くタイヤを交換してくれたのが、いちばんの勝因になりました。交換してからウェットのフィーリングも良かったので、再開後は特に楽に走れました。
だけど、いいクルマに仕上げてくれたにもかかわらず、ドライの第9戦ではスタートでギャリーに抜かれ、すぐ仕掛けるチャンスはあったんですが、当たってはいけないと引いてしまって。その後プッシュもしたんですが、90度コーナーのオイルに乗ってコースアウトしてしまいました。本当にクルマの状態が良かっただけに悔しいです。
 
ギャリー・トンプソン 選手
 【今回の成績 : Nクラス 第8戦 8位/第9戦 優勝】
今は本当に最高の気分です! 今までなかなか勝てなかったので、第9戦で表彰台の真ん中に上がれて嬉しい。
スタートでトップに立てて、最初の2周はかなりドキドキしていたけれど、ある程度ギャップができてからはリラックスして走るようにしたんです。そうしたら、かえってタイムが上がったので、これからはそういうふうに走った方がいいのかもしれません。
正直言ってチャンピオンを獲るためには、今の僕のポイントは少ないけれど、とにかくもう1勝、もう2勝と積み重ねていこうと思っています。次の岡山は、チームも相性がいいので、また勝てれば最高ですね。
 
FEATURED DRIVER
全16戦で争われる全日本F3選手権は、ツインリンクもてぎで折り返し地点を迎えた。今年はここまで4人のウィナーを生み出しているCクラスは、例年にない激戦。
その中でシリーズランキングを一歩リードしているのが、Three Bondの安田裕信選手である。そのキャリアやプロフィールは、ADVANファンなら今さら言うまでもないだろう。

ここまで一度もリタイアがなく、第1戦でこそポールポジションを奪いながら、ハンドブレーキのトラブルで遅れを取ったばかりか、ペナルティを受けたため5位に甘んじたが、優勝を飾った第2戦以来、入賞を重ね続けて、さらに2勝を加えている。

「ここに来て、追われる立場になっちゃったんですけどね」

そう苦笑するのは、関口雄飛選手の急接近による。第3戦から急きょ出場が決まり、そのレースで優勝を飾った関口選手は、なかなかCクラスで優勝できなかったのが嘘のような快進撃を、その後も重ねているからだ。

「まぁ、ちょっと厳しい状況の中でも、ずっと表彰台に立ち続けていますからね。それは僕の強み。ポール・トゥ・ウィンでファステストラップも獲られると、追いつかれる幅は大きいんで、今回特にそうなっちゃったけど、別に焦ってもいないんですよ。
今トップにいるってことは、自分がチャンピオンにいちばん近いということ! 落ち着いてやっていこうと思っています」

関口選手に迫られている理由を、安田選手はあえて細かく語ろうとはしなかったが、どうやら使用するスリーボンド日産エンジンより、ライバルたちが用いるトムス・トヨタエンジンの方が冷却性能で勝るよう。それで夏場のレースでやや苦戦を強いられたようだ。

「次の岡山あたりが山場になると思いますが、必ず仕切り直してみせますよ! そのためにもクルマをもっと進化させないとね」と安田選手。
現在、69ポイントを獲得しており、関口選手とは11ポイント差。再び岡山で引き離すことができるか、大いに注目したい。

なお、3位は山内英輝選手で49ポイント、4位は蒲生尚弥選手の47ポイント。まだチャンピオンの可能性は失われてはいないだけに、このふたりにもチャージが期待される。
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