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Super Taikyu Round 1
開催日程
2011年5月28日〜29日
開催場所
スポーツランドSUGO(宮城県)
天 候
路 面
ウェット
決勝時間
3時間
(2時間42分で赤旗終了)
参加台数
31台
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東日本大震災の影響で各カテゴリーの開催カレンダーには大きな変更が生じているが、スーパー耐久シリーズは当初の予定からおよそ一月半遅れでの開幕を迎えることとなった。
その舞台となったのは、被災地である宮城県にあるスポーツランドSUGO。サーキット施設にも震災による影響が生じていたものの、路面の補修作業などを進めて5月1日から営業を再開しており、このスーパー耐久・開幕戦が震災後初のビッグレースとなった。

被災地で初のビッグレースということから、参戦ドライバーの有志が200人を観戦に招待、大会にも「がんばれ東北!!たちあがろう宮城!!」というサブタイトルが冠せられて、各選手は一人でも多くの人に勇気と元気を与えられる好レースを実現しようという思いを胸に抱いて臨んだ。

そんな開幕戦は、台風から変わった低気圧が日本列島に接近していた影響から、残念ながら終日雨模様というコンディション。
1DAY開催とされて日曜の午前中に行われた予選は、従来通りにA/Bドライバーのベストタイム合算により決勝のスターティンググリッドを決するが、ここで注目を集めていた今季新設されたST-Xクラスに出場する「Audi R8 LMS」が速さを見せる。
Aドライバーの藤井誠暢選手がマークしたタイムは1分37秒887。ST-1クラスの1号車「PETRONAS SYNTIUM BMW Z4 COUPE」の柳田真孝選手がマークした1分40秒707に対して3秒ほど速いタイムでFIA-GT3車両のパフォーマンスを見せつけ、合算でも文句無しの総合ポールポジションを獲得した。

決勝レースは13時39分にスタート。
雨足は午前中よりもおさまっていたものの、決勝中には霧が発生して視界不良となり中盤の15時07分から15時12分と、後半の15時57分からセーフティカーが2度にわたって導入された。そして後半のセーフティカーランは24分間にわたり、最後には視界不良が改善されず日没時刻も近づいてきたとこから赤旗が提示された。この時点で規定周回数を超えていたので、シリーズ規則のケースCが適用されて、レースはそのまま終了という波乱の展開になった。


ST-Xクラスの「Audi R8 LMS」は藤井選手でスタート、ピットインの関係で一時的にトップを1号車・BMWに譲った場面はあったものの、マイケル・キム選手、そして最後は都築晶裕選手とリレーして横綱相撲を展開し、記念すべきクラス発足初戦で総合優勝を獲得した。


ST-1クラスは4台のBMW Z4Mによって競われた。
やはりその中で速さを見せたのは、谷口信輝/柳田真孝の両選手に、ドミニク・アン選手というドライバーラインナップで臨んでいる1号車。チームメイトの28号車が序盤にマイナートラブルで緊急ピットインを強いられたこともあり、クラスの中では完全な独走態勢を早々に構築。
一時は格上の「Audi R8 LMS」との差を4秒ほどにまで縮める高いパフォーマンスも見せつけ、文句無しのクラス・ポール・トゥ・ウィンで初戦を制した。
2位はチームメイトの28号車、そして3位表彰台には「KEISHIN☆JIMGAINER☆Z4Mcoupe E86」が初参戦で立つことに成功した。


ST-2クラスはウェットコンディションということで総合上位争いにも食い込むパフォーマンスを見せた。その主役は昨シーズンも激しくタイトルを争った、3号車「エンドレス・アドバン・コルトスピード]」と20号車「RSオガワADVANランサー」、今季もまた新旧ランサーエボリューション対決が火花を散らすことになる。

クラスポールポジションからスタートしたのは3号車、これを虎視眈々と20号車が追走する展開で序盤は周回を重ねていく両者。一時的に雨足が強まったり、セーフティカーが導入されたりと変動のあるレースだったが、経験豊富な両チームの接戦は続き、終盤の一騎討ちになることが予想されていた。
しかし前述の通り、2回目のセーフティカーランからそのままレースは終了となり、RSオガワの逆転は叶わず。まずはエンドレスが初戦を飾り、RSオガワは2位表彰台となった。
また、IRC(インターコンチネンタル・ラリー・チャレンジ)への参戦でも話題を呼んでいる新井敏弘選手が旧型のインプレッサで参戦。こちらも雨のレースでレギュラーのスーパー耐久ドライバーにひけを取らない安定した走りを披露、総合でシングルポジションまであと一歩と迫る11位、クラス5番手で完走を果たした。


ST-3クラスはディフェンディングチャンピオンのBMW M3が参戦を見送っているが、新たにレクサスIS350がデビューして、昨年以上に個性的なマシン同士のバトルが期待されている。
そんな中で注目を集めたのが佐々木孝太選手が自ら率いるチームで参戦する「GPO+KOTA RACING NSX」。予選では堂々のポールポジションを獲得、決勝でも1回目のピットインをセーフティカーを上手く見方につける格好でレースをリードし、大量のマージンを獲得。
2回目のセーフティカー中にスピンを喫してペナルティを受けてしまったものの、大量リードに守られて初参戦で初優勝を飾ることに成功した。

そして2位に食い込んだのが、デビュー戦となった「TWS TRACY C-WEST LEXUS IS350」。こちらもまだまだ速さにこれから磨きがかけられると思われる存在だけに、今季のST-3クラスは例年以上に目を離せない激戦区となりそうだ。


ST-4クラスは赤旗によるレース終了という思いがけない展開が、結果を大きく左右した。
ポールからスタートした「ホンダカーズ東京 G/M インテグラ」をスタートからまもなく「CIVIC D-Lab SSR TEIN ATS ED」がかわしてトップに立ち、ここに「TRACY SPORTS S2000」も絡んできて、FD2型シビック、インテグラ、S2000が三つ巴の戦いを繰り広げていく。

しかしセーフティカーの導入でポジションを上げたのは3ドアハッチバックのFN2型シビック「GLORY.ERG.A-ONE..EURO.FN2」。スーパー耐久に長年参戦しているTEAM A-ONE、レースと天候の状況を勘案して2回目のピットストップをぎりぎりまで引っ張る作戦が見事に的中し、2回目のピットストップを行う前にレースが赤旗終了となって、戦略勝ちでFN2型の初優勝を手中におさめることに成功した。
 
Driver's Voice
峰尾恭輔 選手
 【今回の成績 : 総合3位 (ST2クラス : 優勝)】
SUGOは最終コーナーが速度の乗る右カーブなので左フロントのタイヤに負担をかけるので、決勝はタイヤマネージメントに気をつかって走りました。スタートはST1クラスと入り乱れるような感じのグリッドでしたが、ST1マシンの動きもある程度予想していたので、大きな混乱はありませんでした。
全体的に想定通りのレース運びを実現できましたが、唯一コースに大量のオイルが撒かれたことだけ想定外でしたね(笑)。
20号車などと良い戦いをして、スーパー耐久というレースをこれからも盛り上げていきたいと思っています。次は富士ですが、最近はちょっと勝てていないコースです。もちろん勝ちたいですが、レースを盛り上げることと震災で被災された皆さんに「見ることで元気が出る」レースを、僕たちも楽しみながらやっていきたいと思います。
 
佐々木孝太 選手
 【今回の成績 : 総合4位 (ST3クラス : 優勝)】
僕もずっとレースをやって来た中で、ファンとの距離を近づけるチームを作りたいという思いがあって、今回一緒にやってくれることになったメンバーの力も借りて、チームを立ち上げることになりました。僕たちは何も無いところにイチからチームを立ち上げて結果を出すべく頑張っています。東北の皆さんの思いにも通じる部分があると思うので、一緒に頑張っていけたらいいな、という思いもチームを設立した背景にはありますね。
僕も走りではちょっと完璧じゃない部分がありましたが、みんな良い走りをしてくれて結果として優勝できたことは最高の出だしですね。ST3クラスはスーパー耐久の中で一番の激戦区。いろいろな車種が出ていて面白い反面、戦いが厳しいのも事実です。最後まで気を抜けないクラスなので、次の富士も油断しないようにきっちり走っていこうと思います。
  
北川 剛 選手
 【今回の成績 : 総合9位 (ST4クラス : 優勝)】
土曜日に走っていないのでぶっつけ本番のレースでした。予選の印象では車の状態が厳しかったので、なんとか少しでも良い方向にしようと決勝に向けてセットアップを詰めたことが良い結果につながりました。まだまだFN2型は開発途中なので、初のウェットで良いデータも取れました。
FN2型は軽量化パーツも認められましたが、まだまだライバルに対して重たいのが現状。キビキビ動いてくれるというFN2の特性をより活かして、着実に良い方向にいくようにマシンの速さを磨いていきます。
今回はラッキーな面もありますが、まずは優勝できて嬉しいです。次戦はしっかり競り合って自分たちの力で上位に食い込んでいけるように頑張ります。
 
Technical Information
今季から新設されたST-Xクラス。ここにデビューしたFIA-GT3車両であるAudi R8が装着しているタイヤは、サイズはフロントが280/650R18、リアは330/710R18で、SUPER GTの300クラスと共通する部分だが、タイヤの仕様はワンメイク供給を行っているスーパー耐久向けということで異なっている。
コンパウンドや構造については、幅広いユーザー層に向けて供給するワンメイクタイヤということで、性能的に突出した部分の無いイコールコンディションのタイヤという仕様になっている。

Audi R8はエンジンをミッドシップにマウントしており、リアタイヤへの負担が大きいという特徴がある。この点も考慮してタイヤは開発されているが、今回のレースでは予選でスリックタイヤ、決勝ではレインタイヤを使用したため、両方のデータを得ることが出来た。
結果としてはポール・トゥ・ウィンを飾り、レースウィークを通じてマシンの持つパフォーマンスをしっかりタイヤが受け止めて新設クラスの門出に華を添えることとなった。
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