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Super Taikyu Round 3
開催日程
2011年8月27日〜28日
開催場所
岡山国際サーキット(岡山県)
天 候
晴れ
路 面
ドライ
決勝時間
3時間
参加台数
33台
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全6戦で競われる2011年のスーパー耐久シリーズ、前半戦の締めくくりは岡山国際サーキットでの第3戦。岡山でのスーパー耐久と言えば決勝はドライコンディション、しかも季節がら猛暑の中での過酷な一戦となるのが恒例だ。
さらに今年は昨年までよりも一週早い8月最終週の開催。時を同じくしてサーキットのある美作市では女子サッカー世界一に輝いた「なでしこジャパン」が合宿を行い全国的な注目を集めたが、スーパー耐久も「なでしこ」の戦いぶりに負けない熱い展開となった。

金曜日の練習走行から厳しい暑さとなった岡山。しかし土曜日の公式予選は波乱の展開となる。13時15分からスタートする予選、まずはグループ1(ST-X/ST-1/ST-2クラス)の各Aドライバーが15分間走行する。だが、お昼を過ぎてサーキットの上空には雲が広がり始め、各ピットで予選に向けてエンジンのウォーミングアップが始められた頃には、厚みを増した雲が覆った。
果たして予選コースイン直前のタイミングでポツポツと雨が落ち始め、それは瞬く間に勢いを増す“ゲリラ豪雨”へと転じていく。各車はスリックタイヤのままで我先にとコースイン、コースがウェットへと転じるまでのわずかな時間に勝負を賭けていく。

そんな状況でST-1クラスの1号車「PETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPE」は、ドミニク・アンン選手が濡れ始めた路面に足をすくわれてスピン、基準タイムはクリアしていたものの、それ以上のタイムアップは叶わずに大きく沈んでしまう。
一方でST-2クラスの3号車「エンドレス・アドバン・コルトスピード]」の峰尾恭輔選手は、4輪駆動のメリットを最大限に活かして、総合2番手というスーパーラップを叩き出す。
この後、グループ2(ST-3/ST-4/ST-5クラス)のAドライバーが走行する時間では、バケツをひっくり返したような豪雨となって赤旗が早々に提示されて走行は中断、タイムスケジュールは20分遅れでの進行となる。

遅れてスタートしたグループ2・Aドライバー予選中に雨はあがり、路面は急速にドライへと転じていく。しかしインターバルを挟んで行われたグループ1のBドライバー予選こそスリックタイヤで何の問題もなかったが、グループ2のBドライバー予選に入って6分を経過したあたりから再び激しい雨がサーキットを襲い、空模様に翻弄された公式予選となってしまった。

一夜明けた日曜日の決勝、昨日の今日だけに各チームともに天候が最も気がかりなポイントとなる。午前中は晴れ、しかしお昼をすぎて風が吹きはじめ遠くの空には灰色の雲も見えている。ピットではインターネットで天気予報をこまめにチェックしたり、空を眺めるスタッフの姿も多かった。

13時33分、第3戦の決勝がスタート。今回は3時間という時間レース、気温は33度に達する暑さで岡山らしいコンディションで戦いは幕を開けた。そして結果的にはチェッカーまで雨は降ることなく、今年もまたドライコンディションでの戦いとなった。

今回もST-Xクラスで唯一の出走となった21号車「Audi R8 LMS」は、スタートから完全な独り相撲を展開。ST-4やST-5クラスとの速度差もあって驚異的な決勝ラップを叩き出すには至らなかったものの、安定したレース運びで今回も総合優勝を飾った。

ST-1クラスはポールポジションからスタートした28号車の片岡龍也選手が好走。後方からは1号車の谷口信輝選手が猛追、PETRONAS勢によるチームメイトバトルは今回も熱い展開となったが、片岡選手がトップを守りきって2スティント目へとバトンをつなぐ。
この2スティント目はマレーシア人ドライバー同士の対決となったが、前日の予選で無念のスピンを喫した1号車のドミニク・アン選手が、その借りを返す気迫にあふれた走りを披露。28号車からトップを奪うとアンカーの柳田真孝選手につなぎ、そのまま1号車が開幕戦から負け無しの3連勝を飾ることに成功した。

ST-2クラスの1スティント目はポールスタートの3号車を、予選2番手の6号車「新菱オート☆DIXCEL☆エボIX」、3番手の20号車「RSオガワADVANランサー」が追い、三つ巴の展開となっていく。
しかし勝負が動いたのは1回目のピットストップ。6号車がピット作業で手間取って後退、3号車はフロントタイヤ交換と峰尾選手から高木真一選手にドライバー交代を行い、燃料給油の上でコースに復帰する。これらに対して20号車は坂口良平選手から大橋正澄選手に交代、燃料は補給したがタイヤは無交換のままでコースへと送り出した。
このピットの差で20号車が先行、3号車が僅差で追う一騎討ちの展開となる。大橋選手は新品タイヤを投入した3号車の高木選手と互角に渡り合い、しばらくの間はポジションを守りきる。その後、高木選手が先行するも大橋選手も食らいついていき、5秒ほどの差で両者は最終スティントに突入。

逃げる3号車の村田信博選手、追う20号車の松本武士選手となったファイナルスティント。堅実にリードを守りきって周回していた3号車だが、そこにコース上で発生したアクシデントによってセーフティカーが導入される。
一気にその差はなくなり、テール・トゥ・ノーズ状態からの再スタート。手に汗握るガチンコ勝負となったが、ここはバックマーカーのかわし方で勝った村田選手に軍配があがり、3号車が今季2勝目を飾ることに成功。エンドレス・スポーツとしては苦手としてきた岡山で大きな一勝を獲得した。

ST-3クラスは多彩な車種が個性を見せるバトルが見物となっているが、今回も大いに盛り上がりを見せる展開となった。激しいトップ争いが序盤から繰り広げられた中で、抜きんでたのは前戦・富士を制した15号車「岡部自動車ディクセルTeam Tetsuya Z」。スタートをつとめた田中哲也選手が4番手から見事な追い上げを披露、田中モジョル選手、そしてチームオーナーでもある長島正明選手のリレーで堂々の2連勝を飾った。
これに続いたのは14号車「岡部自動車マイロード協新計測RX-7」。前戦ではペナルティで悔しい思いをしたが、今回はチェッカーまでしっかりマシンを運んで、岡部自動車勢がワン・ツー・フィニッシュを実現した。

ST-4クラスはクラスポールを38号車「TRACY SPORTS S2000」が獲得していたが、序盤で62号車「ホンダカーズ東京 G/M インテグラ」が逆転してトップを奪う。ここから今回は2ドライバー登録の62号車が、スタートとフィニッシュを受け持った塩谷烈州選手と、中盤スティントでステアリングを握った太田侑弥選手のコンビネーションも抜群な走りで快走、こちらも富士に続いて2連勝を飾ってシリーズランキング争いでも2番手との差を拡げる結果となった。

ST-5クラスは今回は6台が出場。前戦でデビューウィンを飾ったフィットに対して5台のヴィッツという構図になったが、今回は36号車「エンドレス・アドバン・トラストヴィッツ」が巧みなレース運びで快勝。2位に4号車「ミッドランド・TSK・Vitz」、3位には76号車「S.B.かばくろ豚蒲Vitz」と、ヴィッツ勢が表彰台を独占した。
 
Driver's Voice
谷口信輝 選手
 【今回の成績 : ST1クラス : 優勝】
ポールポジションを獲れなかったので、ファーストスティントではチームメイトの片岡龍也選手との勝負になりました。片岡選手も速くて逆転には至りませんでしたが、後にはドミニク・アン選手と柳田真孝選手が控えているので、しっかり序盤でついていけば逆転してくれると思っていました。その想像通りの展開になってトップを奪い、今回も無事に優勝を飾れて良かったです。
タイヤは2回のピットでとも4本全てを交換しました。元々、自分のスティントは長めに引っ張る予定で、ドミニク選手から柳田選手に交代する2回目のピットではタイヤを替えないかも、という話もあったんです。いずれにしても自分のスティントはタイヤ温存の必要が無いので思いっきり行きました。
スーパー耐久に限らず、今年は天気に翻弄されるシーズンが続いています。でも自分としてはスーパー耐久は3連勝、シビック・インターシリーズもランキングトップ、SUPER GTもチャンピオン争いの一角を占めているので、ここまではとても良い流れです。今年ことは出場カテゴリーで全部チャンピオンを獲りたいですね。
ただ、今日に限れば、レースは優勝でしたが自分の中では勝った気がしていなんです。片岡選手の前に出られませんでしたから。僕は「24時間負けず嫌い」の谷口信輝なんです(笑)。
 
村田信博 選手
 【今回の成績 : ST2クラス : 優勝】
今日は痺れました(笑)。
岡山は個人的には去年、レースウィーク中に体調を崩してしまったので、今年は体調管理、身体作り、そして気持ちの持ち方までレースに照準を合わせて臨みました。チームとしても岡山は勝てていないので、熱対策や色々なことをできる限り行って万全の体制で岡山入りしました。
当初の作戦通りに僕は最終スティントを担当したのですが、20秒くらい前に出る予定だったのがピットでエンジンの再始動に手間取って、すぐ後ろに20号車というかたちになってしまいました。うちは2回のピットともにフロントタイヤを交換しているのですが、僕も前半でマージンを作って逃げきろうという作戦で走りました。その通りに行ったのですが……。コース上でクラッシュ車両を見て「セーフティカー、入らないでくれ!」と願ったのですが、その思いは通じずに(笑)。
リスタートで迫られたのを抑えてからは、バックマーカーをロスなくかわしていくために先読みをしながら走っていきました。最近はトレーニングを兼ねて登山をしているのですが、下りでは道の浮き砂利などを事前に見つけて、足を巧く運ぶことが大切なんです。登山もレースも、先読みが良い結果につながることが改めてわかりました(笑)。
 
Featured Driver
富士、そして岡山と連勝を飾った岡部自動車モータースポーツ。富士では幻となったワン・ツー・フィニッシュを岡山では実現、ST-3クラスを長く戦う老舗チームが底力を見せてくれた。チームオーナーであり、エースナンバーをつける15号車のAドライバーでもある長島正明選手は、その人柄を慕うドライバーやファンも多い。

「元々、鈴鹿のクラブマンなどでレースをしていたのですが、スーパー耐久には一度だけランサーでスポット参戦をして、その後に自前のチームでRX-7で出場するようになって現在に至っています。ある時、井田雅彦選手に『一緒にやろうよ』と言われたのがキッカケで、スーパー耐久にチームとしても出場するようになったんです」

今季はエースカーのフェアレディZと2台のRX-7という3台体制で戦っている岡部自動車。スーパー耐久でも随一の大所帯を仕切る立場でもある。

「以前、サーキットの地方戦を走っていた選手で、その上になかなか行けないという人が多かったことがあったんです。そんな中で、1台やるのも2台やるのも一緒だろう、と2台体制になり、気がついたら3台に増えていました(笑)。
台数が増えればスタッフも増えて、すっかり大所帯になってしまいました。なので、どうしてもチームオーナーとしては自分のマシンよりも、同じチームの他のマシンやドライバーのことも気になってしまうのも事実です。どちらかというと一人のドライバーというよりは、チームの代表という立場の方が強いのかもしれません」

ドライバーとチームオーナー、ふたつの顔で忙しい時間をサーキットで過ごす長島選手。さらに自動車販売・整備を行っている岡部自動車の社長として、レースの無いときには東奔西走する毎日だ。そんな中で時間をやりくりしてレースを続ける理由とは何なのだろうか。

「苦しいことも本当に多いのですが、レースウィークにみんなが集まって勝つことを目標にひとつになって突き進んでいく連帯感、それが嬉しいというか楽しいというか、とても充実した時間を過ごすことが出来るんです。お金のことや商売のことを忘れて、自分にとってのストレス解消にもなっているのかも(笑)。
今回はワン・ツー・フィニッシュを実現出来ましたが、次は夢の表彰台独占を現実のものにしたいですね」
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