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SUPER GT Round 6
開催日
2012年9月8日-9日
開催場所
富士スピードウェイ (静岡県)
天 候
曇り
路 面
ドライ
決勝周回数
66周
(1Lap = 4,563m)
参加台数
39台
(ヨコハマタイヤ装着車 22台)
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やや雲が多く、不安定な天候の週末との予報を裏切り、路面温度が50℃に近づくほどの暑さとなった第6戦富士。

ノックアウト方式で行われた土曜の公式予選では、GT500では「D'station ADVAN GT-R」が惜しくもQ2で11番手に留まりQ3進出を逃したものの、「WedsSport ADVAN SC430」が見事Q3に進出。1分33秒452で今季最高となる予選6番手を獲得した。
GT300では、「apr HASEPRO PRIUS GT」がQ3で1分40秒417をマークして一気にトップに。元祖ハイブリッド車がデビュー6戦目にして、ついにポールポジションを奪うこととなった。
そして4番手には「マネパ ランボルギーニGT3」がつけ、5番手は「ENDLESS TAISAN 911」。そして、ランキングトップで実に94kgものウエイトハンデを積む、「triple a vantage GT3」も6番手につけた。


決勝が行われた日曜も真夏を思わせる晴天に恵まれた富士。気温29℃、路面温度45℃で迎えた午後2時、いよいよ66周の決勝レースのフォーメーションラップが始まったが、なんとここで11番グリッドの「D'station ADVAN GT-R」が、エンジンが掛からず立ち往生。ビヨン・ビルドハイム選手の乗る「D'station ADVAN GT-R」は、止むなくピットスタートとなってしまう。

GT500ではポールシッターの「カルソニック IMPUL GT-R」がレースをリードも、アンドレ・クート選手がスタートドライバーを努める「WedsSport ADVAN SC430」は、6番手から力強いレースを展開。「D'station ADVAN GT-R」も無事後方からの追い上げをスタートする。
2周目にして早くも1分35秒986という速いラップを刻み始めた「WedsSport ADVAN SC430」は、7周目には「ENEOS SUSTINA SC430」をパスして5番手に。さらにこの周、最終コーナーで周回遅れとの接触で「KeePer Kraft SC430」がスピン、さらにこれを避けるべく「PETRONAS TOM'S SC430」がコースオフ。「WedsSport ADVAN SC430」は労せずして一気に3番手に躍進を果たすと、ADVANレーシングタイヤの高い安定性を武器に、さらに前を行く「S Road REITO MOLA GT-R」を追走していく。

ロニー・クインタレッリ選手との激しい攻防の末、13周目のコカ・コーラコーナーで「S Road REITO MOLA GT-R」を豪快にアウトからオーバーテイクしたクート選手は2番手に浮上。そのまま周回を重ね、「カルソニック IMPUL GT-R」を捕えることは出来なかったが、レース半ばの32周目までスティントを引っ張り、2番手のままピットへ。
ここで荒聖治選手に交代した「WedsSport ADVAN SC430」は、先にピットインを終えていた「S Road REITO MOLA GT-R」の前でコース復帰を果たすが、荒選手はタイヤの温まっていない段階で逆転を許し、やむなく3番手に。
終盤まで接戦を演じた「WedsSport ADVAN SC430」は、惜しくも「S Road REITO MOLA GT-R」を捕えることは出来なかったものの、見事今季最高位となる3位でフィニッシュ。チームに2度目の表彰台をもたらすこととなった。

一方、ピットスタートとなったため、序盤はGT300の集団をかわしながらの難しい追い上げを強いられた「D'station ADVAN GT-R」は、粘り強く走行を続けたビルドハイム選手が7番手まで浮上した31周目までスティントを引っ張り、安田裕信選手に交代。
再びポイント圏外にドロップした安田選手は、早々に1分36秒台前半にまでペースアップして上位進出を狙うが、思いのほか上昇した路面温度などコンディションに徐々に苦戦を強いられることとなり、51周目に2度目のピットインを行うなど上位進出はならず。惜しくも13番手でのフィニッシュとなった。


GT300のスタート直後にも、GT500同様信じ難い光景が目に飛び込んできた。
「apr HASEPRO PRIUS GT」を駆る新田守男選手が、トップで1コーナーに進入したものの、なんとブレーキのトラブルによって姿勢を乱し、スピンを喫してしまったのだ。しかも、同じトラブルは2周目にも発生し、新田選手はほぼ最後尾まで後退。だが、新田選手は諦めることなく、ストレートでブレーキをダフり続けて制動力を取り戻し、「apr HASEPRO PRIUS GT」は自慢のモーターアシストも利用して順位を挽回し続ける。

そして、新田選手は8番手にまで順位を戻したところで24周目に嵯峨宏紀選手にバトンタッチ。わずか35秒の短いピットストップでポジションダウンも最小限に留めたばかりか、嵯峨選手は周回を重ねるごと、着実に前の車両を捕えていく。全車がドライバー交代を済ませた時点で、「apr HASEPRO PRIUS GT」はなんと3番手に! しかも2番手の車両 とはわずか5秒差。新田選手やチームからの指示が的確だったとはいえ、まるでブレーキにトラブルなど抱えていないかのような走りで、46周には完全にロックオン。「MUGEN CR-Z GT」をストレートで抜き去り、2番手に浮上する。

さらに嵯峨選手の快進撃は続き、その段階で4秒のトップの「HANKOOK PORSCHE」との差も見る見るうちに詰まっていく。50周目にはテール・トゥ・ノーズ状態として、ワンチャンスの到来を待ち続けたのだが……。ADVANコーナーでインを刺そうとしたものの、その直後に1速ギアにトラブルが。エンジンブレーキの効かない状態で、あわや接触の寸前に嵯峨選手は機転を利かせて自らスピン。何とか接触せずに済んで、ポジションもひとつ落とすに留め、ラスト3周で2位に返り咲くことにも成功。激闘の末、見事「apr HASEPRO PRIUS GT」を初めて表彰台へと導いた。

なお、序盤のリーダーは「triple a vantage GT3」で、吉本大樹選手が17周目にトップに立ってから、33周目の星野一樹選手への交代まで快進撃は続いていた。給油に時間がかかることからいったんは順位を落とすも、再びトップに返り咲くことが期待された矢先、エンジンはパワーを失って順位を落とし続けた後、42周目にガレージに戻り、無念のリタイアを喫することに。
また、5周目に4番手に浮上した「ENDLESS TAISAN 911」は、終始安定した走りでポジションをキープ。そして、9位でのフィニッシュには留まったとはいえ、「S Road NDDP GT-R」はランキング2位を死守することとなった。
 
Driver's Voice
荒 聖治 選手
 【今回の成績 : GT500クラス 3位】
やっとまともにGT500のレースを戦えたという気持ちです。このチームでの最初の雨のレースで表彰台に立って以来ですから、ここまで長かったですね(笑)。アンドレから引き継いで、「S Road REITO MOLA GT-R」を追って行ったんですが黄旗区間もあってなかなか追いつけず歯がゆい部分もあり、厳しいレースではありました。
次戦のオートポリスはただでさえタイヤに厳しいコースですが、路面が新しくなってさらにタイヤへの攻撃性が高まっているので難しい戦いになるかもしれません。しかし、過去にヨコハマタイヤユーザーが好成績を残しているコースですし、僕も過去に表彰台に立っているゲンの良いコースですから、ヨコハマタイヤとしっかり戦略を練って臨みたいと思います。
アンドレ・クート 選手
 【今回の成績 : GT500クラス 3位】
チームにとって素晴らしいレースが出来た。シーズンでの最高のリザルトが残せたわけだからね。
前回の鈴鹿1000kmから僕らのマシンは良かったが、今週末も良いセットアップが出せていた。エンジニア、そしてメカニックたちが良い仕事をしてくれたんだ。もちろん、ヨコハマタイヤは凄くコンスタントで良かった。そういう意味で、今週はこれまでにないほどイージーに戦えた気がするよ(笑)。
僕のスティントではスタートからライバルたちとのバトルになったけれど、それを非常に楽しむことが出来た。やはりクルマが決まっていて、タイヤが安定しているとそういったことも苦ではなくなるんだ。そんな状況の中でも、うまくタイヤをマネージメントして予定通りレース半ばまで僕のスティントを引っ張れたことで、3位という表彰台につながったと思うよ。
安田裕信 選手
 【今回の成績 : GT500クラス 13位】
ビヨン(ビルドハイム選手)のフォーメイションスタートの際、エンジンが掛からずピットスタートになってしまったことで、結果的に今日のレースでは全てを失ったように思います。それでもなんとかビヨンも頑張っていましたし、僕も挽回しようとしたのですが、気温が上がったためか、上手く行きませんでした。
「WedsSport ADVAN SC430」とは違うタイヤを選択していたのですが、後半タイヤが厳しくなりピットインしなければなりませんでしたし、路面と路面温度にクルマをうまく合わせ切れていなかったのだと思います。朝のフリー走行でもトラブルから走行時間を失って、しっかり走れていなかったことも影響したかもしれません。
次のオートポリスは読めない部分もありますが、去年まずまずでしたし頑張りたいですね。
新田守男 選手
 【今回の成績 : GT300クラス 2位】
スタート直後のスピンは、ブレーキが抜けた状態になってしまって。今回はハイブリッドシステムがすごく良かったから、挽回もできたんですけど。
今回は正直、いちばん(優勝の)可能性があったけれど、本当に何が起こるか分からないですね。充分にテストができているとは言い難いし、1台だけで積み重ねられるデータには限界がありますから。ただ、そういう意味では今回の決勝を走って得られたデータは、確実に次回以降、活かせるのではないかなと思います。
嵯峨宏紀 選手
 【今回の成績 : GT300クラス 2位】
僕も新田選手と同じで、ずっとブレーキをいたわりながらの走行だったので、すごくつらかったんですね。僕のスピンはブレーキの問題ではなく、抜きにいったら1速ギアがなくなっていて……。もう落とした瞬間、ニュートラルになってしまって。その後も、低速のコーナーはパワーバンドから外れていて苦しかったです。
それでもハイブリッドの力で多少はカバーできたので良かったですが。表彰台に立てたのはうれしいのですが、喜びを爆発するまでにはいたらないというか、複雑な気分ですね。
 
TOPICS
■チームのGT500デビュー戦以来となる3位表彰台を獲得した
 「WedsSport ADVAN SC430」掴んだ"軸となるタイヤ"


第6戦の富士で今季初めてノックアウト方式の予選でQ3に進出、今季最高位となる6番手からスタート、見事3位表彰台を勝ち獲った「WedsSport ADVAN SC430」。

序盤から安定したペースで周回を重ね、スタートドライバーのアンドレ・クート選手が前戦鈴鹿の覇者であり、昨年のチャンピオンマシンである「S Road REITO MOLA GT-R」を13周目に豪快にオーバーテイクし2番手に浮上。一時はトップを行く「カルソニック IMPUL GT-R」を射程にとらえると、終始安定したハイペースで周回を続けて後半の荒聖治選手へバトンタッチ。

荒選手も奮闘し、終盤にかけても2位の「S Road REITO MOLA GT-R」を追いつめる好走を見せた「WedsSport ADVAN SC430」は、惜しくもチーム最高位の更新こそならなかったものの、昨年のチームGT500デビュー戦で雨の中激走、いきなりの表彰台を獲得した思い出の富士で、再び3位フィニッシュを飾った。

この週末を迎えるまで、「WedsSport ADVAN SC430」の戦いは平坦なものではなかった。レクサス陣営にあって唯一のADVANユーザーとあって、タイヤ開発に必要なデータ収集も容易ではなかったが、セパン後の鈴鹿テストから12年仕様にシャシーをアップデート。徐々にシャシー側のセットアップが進んで来ると同時に、タイヤとのマッチングも向上。富士の合同テストで手応えをつかんで迎えた週末だった。

決勝のスタート前、「今回の富士はこれまでで一番大きい手応えを感じて、期待を持って臨めるレース」と語ったのは荒選手。
「今回YOKOHAMAが持ち込んでくれたタイヤとのマッチングも凄く良いですし、クルマもだいぶセッティングが進み、一体感が出て来ているので、朝のフリー走行でも満タンの状態でも悪くない。周りがどうか、という部分はありますが、今回は自分たちが出来ることはすべて良いレベルで準備出来ていると思います。あとはしっかりとこの状態を結果に繋げるだけです」

このコメントの数時間後、まさに有言実行というべきクート選手と荒選手の頑張りで、「WedsSport ADVAN SC430」は見事今季初の表彰台を手にする。
「今回のヨコハマタイヤは、これまで僕たちが基準としていたものと比べても、ヨコハマタイヤが目指した一発の速さとロングランでの耐久性が高いレベルでマッチしていることは間違いない。これを新たなベースとして、さらにラインナップの幅を拡げるとか、進化させて行ければ。良い意味で、レクサスというマシンでのヨコハマタイヤの"軸となるタイヤ"が見つかったという感じです」と荒選手。

激戦のGT500にあっては、3位表彰台獲得とはいえまだまだ上を目指してADVANとともに戦いを続ける必要がある「WedsSport ADVAN SC430」。しかし、今大会で実証された新たな"軸"の方向性の確かさは、チーム、ドライバー、そしてヨコハマタイヤにとっても大きなステップボードとなりそうだ。
 
ENGINEER VOICE
富士でのGTAテストで良い物が見つかったので、GT500では今回予選での一発のタイムも出て、しかもロングランにも耐え得るという新しいゴムを用意しました。結果的に「WedsSport ADVAN SC430」がそのタイヤを使ったわけですが、想定よりも高い路面温度となった決勝でも安定した好パフォーマンスを発揮してくれたと思います。

「WedsSport ADVAN SC430」に関しては、シャシーのアップデート以降、非常にクルマとしての安定感が増したと我々も感じていますし、今回の表彰台についてもタイヤとシャシーのマッチングが良かったということだと思います。ただ、本来ならば常にあれぐらいのポジションを走れるようにならなければなりませんので、まだまだ開発して行く必要があると感じています。

一方「D'station ADVAN GT-R」に関しては、予選で新しいゴムが使えず、「WedsSport ADVAN SC430」よりも硬めのタイヤを選択していました。決勝がピットスタートとなってしまい、序盤からGT300をかき分けながらの走行で正確なパフォーマンスが確認出来ませんでしたが、後半の安田選手のスティント中にリヤにムービングが出てしまい、余計にピットインして2輪を交換することになったのが残念でした。

GT300ではヨコハマタイヤユーザーにトラブルやアクシデントが相次ぐ中、「apr HASEPRO PRIUS GT」が序盤のスピンを挽回して2位を獲得してくれました。優勝に届かなかったのはもちろん残念ですが、しっかりとしたパフォーマンスは見せられたと考えています。

次のオートポリスは路面が新しくなってから、初めてのレースとなります。先日のテストが雨に祟られ、あまりロングランなどがこなせなかったのが悩ましいところですが、いろいろなデータを解析してしっかりと準備を整えて行きたいですね。
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