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Japanese F3 Round 14&15
開催日
2012年10月13日-14日
開催場所
富士スピードウェイ (静岡県)
天候/路面
第14戦 : 晴れ/ドライ
第15戦 : 晴れ/ドライ
決勝周回数
第14戦 : 21周
第15戦 : 15周
(1Lap = 4.563km)
参加台数
15台
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2012年の全日本F3選手権は、当初のカレンダーでは夏に中国・珠海サーキットでのレース開催を予定していた。しかし、これが実現に至らなかったこともあり、代替開催として10月13日から14日にかけてWEC(FIA世界耐久選手権)と併せ、富士スピードウェイで2戦を開催することになった。そして、これが今年の最終ラウンド、第14戦と第15戦になる。

富士でのレースは、これが今年2回目。その第5戦、第6戦はいずれも平川亮選手が制しており、その勢いを保ち続けて、前回のSUGOラウンドでチャンピオンを決めている。最後の2戦も制して、有終の美を飾れるか大いに注目される。
一方、Nクラスのタイトルは未決定とは言え、すでに佐々木大樹選手が平峰一貴選手に23ポイントの差をつけており、あと1ポイントを加えれば決定。つまり、予選で一度でもトップになれば、今秋の決勝は凱旋レースになる。もちろん、佐々木選手も連勝でしっかり締めたいはず。その一方で前回の富士ラウンドでは連勝を飾っているだけに、平峰選手の抵抗にも期待がかかっていた。

金曜日の練習走行では佐々木選手が絶好調。午前中のセッション1では、なんとNクラスどころか、総合でもトップに立つ。午後のセッション2では平川選手に総合トップを譲ったものの、それでもコンマ1秒差の2番手に。同じNクラスではマシュー・ホーソン選手に代わり、1年ぶりのレースとなる蒲生尚弥選手が2番手につけるも、1秒も差をつけられてしまう。

土曜日の予選でも、佐々木選手の快進撃が続いた。第14戦の予選では中山雄一選手が1分36秒226をマークしてポールポジションを奪うが、コンマ07秒差で総合2番手につけたのだ。総合3番手が平川選手で、4番手がリチャード・ブラッドレー選手。
一方、Nクラスでは平峰選手が2番手につけるも、その差は1秒2にも。そして、Nクラスの予選トップを決めたことで、佐々木選手のチャンピオンが戦わずして決定する。

さらに驚くことに、続く第15戦の予選では佐々木選手がついに総合でもトップに。さらにタイムを詰めて、1分36秒138にまで達してしまう。逆に中山選手はタイムダウン。2番手に甘んじてしまう。そして3番手は引き続き平川選手が獲得。
一方、Nクラスでは再び平峰選手が2番手ながら、総合でひとつ順位を上げたとはいえ、間に5台を挟んでいては、佐々木選手に対し、一矢報いるのは困難だと思われた。
ところが、予選終了後の判定により、第15戦で佐々木選手に走路外走行があったということで、3グリッド降格のペナルティが科せられたため、平峰選手は間に2台を置くに留めることとなる。同じように第14戦に関しても、7番手だった野尻智紀選手、Nクラス5番手だった蒲生選手にペナルティが科せられている。

さて、第14戦の決勝レースだが、WEC優先のタイムスケジュールとあって、予選から3時間足らずのインターバルという慌ただしさで、しかも通常のスタート進行も行われず、ピットを離れたマシンはそのままスターティンググリッドにつくこととなった。

注目された佐々木選手のスタートだが、クラッチミートのタイミングは悪くなかったものの、Nクラスはエンジンパフォーマンスでひけをとるため、1コーナーまでに好スタートを切ったブラッドレー選手、そして立ち上がりで平川選手に、さらにコカ・コーラコーナーで山内選手に抜かれて5番手に後退。すぐ後ろには勝田貴元選手が。
一方、絶妙のスタートを切ったトップの中山選手は、そのままコーナーをひとつクリアするたび後続との差を広げ、1周目を終えた時には、もうブラッドレー選手との差は1秒3にも。2周目にはファステストラップとなる1分37秒048をマークし、早々と独走態勢に持ち込んでいく。そして、その後ろではブラッドレー選手と平川選手が、それぞれ単独で周回を重ねる。

注目されたのは、山内選手と佐々木選手の4番手争いだ。もちろんクラスは異なるが、チャンピオンを決めたこともあって佐々木選手は総合でも順位を上げようと力走を見せた。時には山内選手の前に出ることもあったが、そのつど逆転される。また、ふたりのバトルが激しくなると、勝田選手が近づくのだが、プレッシャーをかけるまでには至らず。そこにスタートに出遅れたラファエル・スズキ選手が迫り、先行する2台のかく乱を期待して、勝田選手は前に出したものの、思うような展開にはならずじまいだった。
そして、21周目にチェッカーが振られ、中山選手が2位に7秒6差の圧勝に。そしてSUGOから続く4連勝を飾ることとなった。Nクラスでは佐々木選手が8勝目をマーク。2位は勝田選手、3位にはギャリー・トンプソン選手がつけていた。

第15戦、今季最後のレースは、日曜日の早朝8時30分からのスタートとなった。周回数は15周で、通常とは異なり、第2レースの方が短くなっている。天候にも恵まれ、サーキット上空には青空も。ただし、富士山は雲で覆われていたのが残念だった。

ベストタイムをマークしたのは佐々木選手ながら、前述のとおりペナルティで4番手に落ちており、引き続きポールポジションについたのは中山選手。またしても完璧なスタートを決めて、1コーナーにはトップで飛び込んでいく。対照的にエンジンストールで出遅れたのが、チームメイトのブラッドレー選手、そして佐々木選手だった。再始動はできたものの、このふたりは大きく順位を落としてしまう。
1周目を終えた時点で、トップの中山選手に続いたのはスズキ選手ながら、すでに2秒8もの差が。ダンロップコーナーで山内選手がスズキ選手を抜こうとしてオーバーラン、ふたりが激しい攻防を繰り広げていたため、一気に差が広がったのだ。そして、その後ろにはスタートで出遅れていた平川選手が。3周目のストレートで山内選手に並び、並んだまま1コーナーに入って、2コーナーでようやく前に出る。

一方、Nクラスでは平峰選手がトップ。第6戦以来の勝利をものにするべく、背後につけた蒲生選手こそ徐々に引き離していくが、ひたひたと近づいてくるのは佐々木選手の足音だ。ブラッドレー選手とともに順位を上げ続け、3周目にはクラス5番手に、そして5周目には3番手に。7周目にはストレートで蒲生選手をも、佐々木選手は抜き去っていた。さらに平峰選手は10周目、ブラッドレー選手に抜かれる際にロスがあり、一気に佐々木選手が差を詰める。

総合のトップ、中山選手以下、スズキ選手、平川選手がまたもや単独走行になっていたこともあり、終盤になって観客の視線を釘づけにしたのは、平峰選手と佐々木選手のトップ争い。必死にガードを固め続けた平峰選手ながら、ペースでは圧倒的に上回る佐々木選手を抑え切ることはできなかった。12周目、佐々木選手がトップに返り咲く!
その後も佐々木選手の勢いは衰えず、平峰選手に5秒の差をつけてフィニッシュ。9勝をマークして、まさに有終の美を飾ることとなった。
Nクラスの3位は蒲生選手が獲得。そして、総合優勝は中山選手が獲得、5連勝と6勝目をマーク。チャンピオンの平川選手は3位に留まり、こちらは有終の美を飾ることはできなかった。間に割って入ったスズキ選手は、これが最上位となる2位となった。
 
Driver's Voice
中山雄一 選手
 【今回の成績 : 第14戦 優勝 / 第15戦 優勝】
2レース目も佐々木選手のペナルティで繰り上がったので、2レースともポールポジションからスタートできて、両方ともいいスタートが切れました。その後、クリーンに1コーナーに飛び込めて、マシンのバランスがすごく良かったので、最後までいいペースで走ることができました。
今年は開幕の鈴鹿をトラブルでリタイアして、その後もマシンのセットアップとドライビングのバランスに苦しみましたが、終盤になってドライビングスタイルも変えると、マシンのバランスもどんどん良くなっていって。その結果、SUGOと富士で連勝を飾れたので、序盤で苦労した分、最後に有終の美が飾れて良かったです。
佐々木大樹 選手
 【今回の成績 : 第14戦 5位(Nクラス 優勝)/ 第15戦 6位(Nクラス 優勝)】
第14戦はスタートこそ悪くなかったんですが、Nクラスのエンジンは加速が鈍いので、1周目のうちにコーナーの立ち上がりでも抜かれ続けてしまって。それでも総合の表彰台に上がりたかったので、プッシュし続けていった結果、抜けなかったけどペース的にはトップの中山選手と同じぐらいで走り続けることができました。
逆に第15戦のスタートは、クラッチミートに失敗してストールさせてしまいました。いったん最後尾まで落ちたのですが、プッシュし続けて平峰選手に追いついて、隙があれば抜こうと。クラストップに帰れて良かったし、スタートのミスを挽回して優勝できて良かったです。
 
FEATURED DRIVER
■Nクラスのチャンピオンを獲得して果たした"責任"、
  目標は世界に通用するドライバー! - 佐々木大樹 選手


決勝を前に、予選で2戦ともトップとなり、早々とNクラスのチャンピオンを決めた佐々木大樹選手。だが、その喜びをも上回る出来事が起こっていた。なんと総合でも第14戦は2番手、第15戦にいたってはトップに立ってしまったのだ。

「フロントローからスタートするのは3年ぶりですからね。チャンピオンになれた嬉しさよりも、今はそっちの方が楽しみでしょうがないですね!」と語っていた佐々木選手。
だが、第15戦は走路外走行があったということで、ペナルティで4番手に降格。それでもNクラスとしては、本来ドライコンディションではあり得ないポジションではある。

Nクラスのライバルを大幅に圧したのは、「WECが水曜日から走っていて、路面がすごく良かったんで、これに自分もうまく走りこなせているし、クルマもうまくとらえてくれていると思います。もちろんタイヤの性能も引き出せていますから、相乗効果でいい結果に結びついているんだと思います」と佐々木選手は自己分析する。

総合での表彰台に上ることも目標としていた佐々木選手ながら、残念ながら2戦ともオープニングラップで順位を落として達成ならず。とはいえ、Nクラスでは連勝を飾り、また2戦ともベストラップは総合優勝の中山雄一選手に比べても遜色はなかった。
そんな佐々木選手にレースを終えた後に、改めて王座獲得の印象を聞いてみた。

「僕はNクラス3年目で、チームや日産の皆さんが過去2年間、いい成績を残せなかったにもかかわらず起用してもらったんですが、今年は開幕からポイントを重ね続けられてチャンピオンが獲れて……。責任を果たせたという気がします。ものすごく感謝していますし、嬉しいんですけど、それ以上にしっかり責任を果たせたという感じですね」

佐々木選手は将来的な目標を「世界で通用するドライバーであり、もちろんF1です」と語る。
来シーズンのことはまだ決まっていないというが、今年併せて出場しているカートの世界選手権では目下ランキング2位。「カートでもチャンピオンを獲って、日本人ドライバーもこれだけやれるんだということを証明したい」と語っていた。
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