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HOME / MOTORSPORTS / Japanese F3 2013 / Round 1 & 2 News Index
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Japanese F3 Round 1&2
開催日
2013年4月13日-14日
開催場所
鈴鹿サーキット(三重県)
天候/路面
第1戦 : 晴れ/ドライ
第2戦 : 晴れ/ドライ
決勝周回数
第1戦 : 12周
第2戦 : 17周
(1Lap = 5.807km)
参加台数
15台
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今年も全日本F3選手権は、鈴鹿サーキットで幕を開け、第1ラウンドとして第1戦と第2戦が開催された。プロフェッショナルを目指すドライバーたちに対する最終関門ともいえるシリーズに、今年もヨコハマタイヤはコントロールタイヤを供給。高い性能と信頼性で、すべてのドライバー、チームをバックアップする。

今年の全日本F3選手権はエンジン規定が変更されて、最大出力も向上したことから、レコードタイムラッシュはもはや必至となった。もちろん、日本F3協会の認定によるトヨタ3S-GEエンジンのワンメイククラス、F3-Nクラスも引き続き開催。こちらはエンジン規定が継続されるため、性能差が広がるのは致し方なく、総合でどれだけ順位を上げるかという興味は失われてしまうが、クラス間のバトルに専念できるというメリットもある。

金曜日の公式練習は90分間に渡り、2セッション行われ、従来の1分52秒778というレコードタイムは非公式とはいえ、あっさりと破られていた。1分51秒320を記録したのは、昨年のランキング2位で、終盤のレースで5連勝を飾っている中山雄一選手。まさに貫禄の結果となり、これにチームメイトでF3-Nクラスからのステップアッパー、勝田貴元選手が続き、さらにFCJから移行してきたルーキーの松下信治選手、清原章太選手もレコードタイムを上回っていた。

土曜日の予選でも中山選手が好調だった。わずか10分間の計測にも関わらず、2回とも赤旗が入って誰も会心の走りができずに終わる中、中山選手は第1戦で1分52秒032、第2戦で1分52秒243をマークして、2戦連続でポールポジションを獲得するとともに、新たなレコードホルダーとなった。2番手はいずれも勝田選手で、3番手は清原選手と松下選手とで分け合うことに。
「金曜日に比べ路面状態が悪くて、マシンのバランスが狂ってしまい、とても練習で出せたタイムが出るような状況ではなくなっていました。それでも2戦ともいちばん上にいますから、2連勝を狙います」と中山選手。
そして、F3-Nクラスでもルーキーの高星明誠選手が2戦ともトップ。総合でも6番手につけて、昨年FCJで磨いた腕を強くアピールした。クラス2番手はいずれも小泉洋史選手が、3番手もルーキーのナニン・インドラ・パユーング選手が独占している。


春めいた日差しは、第1戦の決勝レースを迎える頃には温度をさらに高め、気温を17度に、そして路面温度を33度にまで上げていた。やや4月らしからぬコンディションの中、スタートが切られることに。ここで誰より鋭いダッシュを見せたのが勝田選手。逆にストール気味だった中山選手は、1コーナーでインを刺され、勝田選手の先行を許す。これに続いたのは松下選手で、5番手にジャンプアップ。そしてF3-Nクラスでは高星選手が出遅れ、小泉選手とインドラ・パユーング選手に前に出られてしまう。

だが、勝田選手に遅れを取らず、逆転のチャンスをうかがい続ける中山選手。F3-Nクラスではオープニングラップのうちにインドラ・パユーン選手を抜いていた高星選手は、その勢いを保ったまま、2周目の1コーナーで小泉選手を抜き去っていた。次は中山選手の番、と思われたものの、なんと3周目のスプーンで勝田選手の背後についたことが災いし、ダウンフォースが抜けてコースアウトしてしまう。差を一気に詰めた松下選手こそ、周回を重ねることで話した中山選手ながら、その間に勝田選手の逃げも許し、一時は2秒半ほどの差も。

終盤になって、まだ諦めずにいた中山選手が再度プッシュをかける。差は徐々に詰まって10周目には、またテール・トゥ・ノーズ状態に。しかし、勝負をかけたシケインで縁石に乗ってしまった中山選手は姿勢を乱す。これでまた広げた差を大事に守った勝田選手が、F3で初めての総合優勝を飾ることとなった。2位は中山選手、そして3位は10周目に松下選手をかわした清原選手が獲得。

F3-Nクラスではひとたびトップに立ってからの高星選手が、他を圧する走りを見せて逃げ切り成功。デビューレースでいきなりクラス優勝の快挙を果たす。2位は3周目に小泉選手をかわしていたインドラ・パユーン選手が獲得。そして小泉選手がスピンでリタイアを喫したことにより、やはり今回がF3デビューレースとなるDRAGON選手が表彰台の一角を得ることとなった。


日曜日に行われる第2戦の決勝レースは、午前10時にスタート進行を開始。気温は第1戦のときと同じ17度ながら、路面温度は26度にまで下がっているものの、周回数は12周から17周に増えており、ドライバーにより酷な条件を課すのは間違いなかった。
フロントローに並んだ中山選手、勝田選手は、ほぼ同時タイミングでのスタートに。第1戦では勝田選手を横に並べ、その結果1コーナーへのホールショットを果たせなかった中山選手ながら、今回は並ぶことさえ許さず、トップをキープする。その後方では松下選手が出遅れ、真後ろに並んで影響を受けた格好の清原選手をも、千代選手がするりとかわしていった。F3-Nクラスでは高星選手が出遅れかけたものの、小泉選手を抑えて1コーナーに飛び込んでいく。

1周目を終えた段階で0.6秒だった、中山選手と勝田選手の差は、2周目に0.9秒に、そして3周目には1秒1に。その後もじわりじわりと中山選手はリードを広げていく。勝田選手も同じように、千代選手を離し続けて、やがて上位はそれぞれ単独走行に。一方、F3-Nクラスでは逃げていく高星選手の後方で、インドラ・パユーング選手が小泉選手に迫り、3周目の1コーナーで逆転に成功。さらに中盤にかけて湯澤選手に迫られたものの、残る力を絞り出した小泉選手は、終盤には振り切ってみせることとなった。

レース終盤を盛り上げたのは、3番手を走行する千代選手。ペースを思うように上げられなくなった、勝田選手との差を徐々に詰め始めたのだ。一時は3秒近くあったギャップは徐々に刻まれて、ラスト3周では完全なテール・トゥ・ノーズ状態に。最後の最後に緊張感が走るも、勝田選手も冷静にガードを固めて逆転を許さず。
その間にも、まったく危なげない走りを見せた中山選手は、後続に4秒の差をつけて今季初優勝。辛くも逃げ切った勝田選手が2位で、3位は千代選手が獲得した。そしてF3-Nクラスでは高星選手が2連勝。2位にも第1戦に続いてインドラ・パユーン選手がつけ、3位は小泉選手がしっかりものにしていた。
 
Driver's Voice
勝田貴元 選手
 【今回の成績 : 第1戦 優勝 / 第2戦 2位】
予選ではミスして1回目でコースアウトしてしまい、その時クルマにはダメージがあったんですが、時間がなかったんで2回目にはそのまま出て行ったんで、タイムを伸ばすことができませんでした。それでもチームの皆さんが決勝までにいい状態にしてくれたので、イメージどおりのスタートが切れました。
第1戦はスタートで前に出られたのが、すべてだったと思います。第2戦のスタートでは横に並ぶまでにはいたらず、そこから先は相手がチームメイトなんで同じようなマシンの状態でしたからね。なのに話されてしまったのは僕にミスがあったからなので、今後は集中力を高めて、ドライビングをもっと勉強する必要があると実感しました。
中山雄一 選手
 【今回の成績 : 第1戦 2位 / 第2戦 優勝】
2戦ともポールからのスタートだったのに、第1戦ではエンジンパワーが上がった分、ホイールスピンを気にし過ぎて、ストール気味になってしまい、完全に失敗してしまいました。何度か抜くチャンスもあったけれど、そのたびダウンフォースが抜けるような感じになり、ミスして抜き返すことはできませんでした。
何を修正すべきか理解していたので、第2戦も決してスタートは良くなかったんですが、何とか抜かれずに済んだ後は一生懸命コントロールして走り続けることができました。ただ、終盤のペースが上がらなかったことは、新たな課題ですね。それでも優勝できて良かったです。
高星明誠 選手
 【今回の成績 : 第1戦 7位(F3-Nクラス優勝) / 第2戦 7位(F3-Nクラス優勝)】
今年からF3を戦うのですが、素晴らしいクルマを与えてもらえたので、予選は2回とも2番手に1秒弱の差をつけられたにもかかわらず、決勝では2回ともいいスタートを切ることはできませんでした。特に第1戦は完全に前に出られてしまったのですが、僕の方が速いと信じて、気負うことなく抜きに行くことができました。トップに立ってからはミスなく走って、ポジションをキープすることができました。
第2戦は何とか横に並ばれたけど、抜かれるまでにはいたらなかったんですが、途中からクルマのバランスがコンディションの変化によって悪くなってしまい、バイブレーションも出てきたぐらいで。最後まで走り切れて良かったです。次のもてぎでは、今回以上の差をつけて勝てるようにします。
 
TOPICS
今年からF3はエンジンに関するレギュレーションが変更され、排気量の上限こそ2000ccのままながら、リストリクター径が2mm拡大されて28mmになり、燃料の直接噴射が可能に。また従来は量産エンジンのみ使用が許されたが、今年からオリジナルエンジンの開発が認められることとなった。そのため、M-TECは新設計の「MF204D」を、また戸田レーシングも同様に「TR-F301」を製作。一方、トムスはノアやヴォクシーに積まれる、量産エンジンをベースに開発した「TAZ31」を製作してきた。

それぞれ最大出力など、数値などは正式に発表されていないが、わずか2mmとはいえリストリクター径の拡大効果は大きく、このオフに公式テストが2回行われたが、最初の富士では昨年のポールタイムが、さらに次の鈴鹿ではレコードタイムも更新された。まだまだ開発の最中であったこともあり、より進んだ今回は大幅な更新さえ予感させたものだ。

実際、公式練習が行われた金曜日にはトムスエンジンを使用する、中山雄一選手が従来のレコードを1秒以上も上回る1分51秒台をマーク。関係者を驚かせたものだが……。予選の行われる土曜日は温度も上がり、スーパーフォーミュラや二輪も走ったことで路面状態が悪化してしまったよう。それでも1回目の予選で、やはり中山選手が1分52秒032をマークしてレコードを更新。チームメイトの勝田貴元選手、M-TECエンジンを使用する清原章太選手も更新に成功する。

「やはりパワーは確実に上がっています。ただ、重量が増している分、運動性能が落ちる方向にはあるんで、ちょっとでもコンディションが変わるとセッティングも変えなきゃいけないんで、そのデータが不足している分、まだまだ完全ではないかな、とでも、どんどんいい方向に来ています。特にうちのエンジンは他メーカーに比べてトラブルが少なく、みっちり走り込めているんで、こういう結果、こういうタイム差になったのかな、という感じです」と中山選手。
今はトムスエンジンが一歩リードながら、開発が進むごと横一列の性能になっていくのではないだろうかと、感じずにはいられなかった。
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