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JRC Round 5
開催日
2013年7月26日-28日
開催場所
群馬県・渋川市 近郊
天候/路面
Day 1 : 晴れ のち 雨
Day 2 : 晴れ
ターマック(舗装路面)
総走行距離
423.533km
SS総距離
78.787km (15SS)
得点係数
1.0
(舗装路 50km〜100km)
参加台数
51台(INVクラス含む)
(ヨコハマタイヤ装着車 26台)
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首都圏から最も近いロケーションでの全日本ラリー選手権となる「モントレー2013 in 群馬」。昨年、伝統のラリー復活として話題を集めたこの大会が、今年も群馬県渋川市をホストタウンとして盛大に開催された。

渋川市総合公園には、昨年同様にチームの拠点となるサービスパークに加え、自動車メーカーから地元特産品販売まで数多くの出展が並ぶラリーパークも開設。日曜日のステージショーには、ルーマニアで開催されているERC(FIAヨーロッパ・ラリー選手権)に参戦してプロダクションカップ優勝を飾った新井敏弘選手も国際電話で出演して戦況をレポートしていた。

SS(スペシャルステージ)は赤城や榛名といった“ラリーの聖地”とも言える山々に設定。「Akagi」や「Haruna」といった全長6〜7kmの林道ステージ、そして公園内のギャラリーステージは順走と逆走の両方が設定されて変化に富んでいる。さらに今年は群馬サイクルスポーツセンターにもギャラリーステージが設けられた。
ただしアイテナリーはやや変則的で、SS総距離78.787kmのうちDay1で63.639kmを消化する設定。Day1に設けられた10本のSS、各選手がこれらをどう攻略するかがまずは注目の的となる。

そんな注目の主役こそ、昨年のモントレーを制している奴田原文雄選手/佐藤忠宜選手だ。
オープニングのSS1「Akagi-1(6.603km)」、しっかり朝一番からステージベストを刻んできた。しかし、その後は勝田範彦選手や石田正史選手といったライバルたちと激しいステージベスト争奪戦が繰り広げられ、奴田原選手組はSS6「Haruna-UP 1(6.814km)」で一度ラリーリーダーの座を勝田選手に譲ることに。

しかしDay1の終盤に来て、選手の誰もが気にしていた激しい夕立が山を濡らす展開となる。
SS8「Miyama-R2(11.170km)」を奴田原選手組がフィニッシュする手前くらいから降り始めた雨。そのころ、次のステージとなるSS9「Akagi-3」は00カーが走行を終えた頃だったが、上空が厚い灰色の雲に覆われたかと思ったら、あっと言う間に激しい雨が襲いかかってきていた。

17時22分、激しい雷雨の中で奴田原選手組がSS9をスタート。ヘビーウェットに転じた路面はところどころで泥水も流れでており、さらにフロントガラスを激しく打ちつける雨で視界も限られる。
そんな厳しいコンディションの下、奴田原選手組の走りをADVAN A050が卓越のグリップ性能で支えて、マークしたタイムは5分54秒9。勝田選手組を13.5秒上回る圧倒的な速さでベストを奪い、一気に逆転してラリーリーダーの座を奪還。
この後の最終ステージはキャンセルとなり、Day1を10.4秒差のトップで折り返す。

Day2は朝から青空が広がり、競技が行われる午前中の雨はなさそうだ。各車はパルクフェルメを出てサービスを受けると、関越自動車道を使って群馬サイクルスポーツセンターへと移動する。
ギャラリーステージでもある「Minakami」は0.789kmのショートステージを2本走行する。ここはショートステージを得意とする奴田原選手組が強さを見て、SS11は1.5秒とキロ1秒近い差を勝田選手組につける。続くSS12は1.7秒更に差を拡げて連続ステージベストを奪取。
13.6秒差で残すステージは3本、しかし6km以上の林道がそのうちの2本となるので、まだまだ気を抜けない展開が続く。そして天王山となったSS13「Akagi-R (6.399km)」は、昨日3回走った道の逆走となるが、豪雨の影響で路面状態は決して良好とは言えない。ところどころに泥が残る中、奴田原選手組は勝田選手組を13.1秒引き離してマージンを26.7秒に拡大。

これで勝負は決し、奴田原選手組が昨年に続いて「モントレー」を2年連続の優勝で飾った。

JN3クラスは三好秀昌選手/保井隆宏選手組と、新たに参戦を開始した鎌田卓麻選手/竹原静香選手組がトップグループの一角を占める。三好選手組はトヨタ・86、鎌田選手組はスバル・BRZという"兄弟車対決"でもあるが、Day1を終えて2位の三好選手組と3位の鎌田選手組の差は10.9秒。
Day2で逆転に向けて攻めて行った鎌田選手組、SS13「Akagi-R」を終えて差を3.2秒にまで縮めたが、ギャラリーステージのSS14「ShibukawaPark-A2 (0.357km)」で痛恨のスピン。一方の三好選手組は安定した走りでフィニッシュまでマシンを運び、2位を獲得。3位の鎌田選手組ともども、大勢の観客が見守るセレモニアルフィニッシュで歓声を集めていた。

JN2クラスは、開幕戦で榊雅広選手が優勝を飾った初代ヴィッツで、今回は石田雅之選手/遠山裕美子選手組が参戦。4年ぶりの全日本参戦となる石田選手だが、SS3「ShibukawaPark-AR1 (0.323km)」でステージベストを刻むと、林道もSS6「Akagi-2」を制してトップを行く川名賢選手/小坂典嵩選手組を追っていく。
そして、このクラスも勝敗を分ける鍵となったのは激しい夕立、SS7を終えて川名選手組との差は16.1秒だったが、雨が降り始めたSS8で1.9秒詰めると、土砂降りのSS9で石田選手組はなんとJN4勢に割ってはいる総合6番手のスーパーベストを記録。川名選手組に対して6.6秒差をつけるトップに躍進すると、一夜明けたDay2も最終SSをベストで締めくくる快走で優勝。川名選手組も2位で続いて、ヨコハマタイヤ勢がワン・ツー・フィニッシュを飾った。

JN1クラスは、開幕戦では無念のトラブルでリタイアを喫したマツダRX-8が快走。
難波巧選手/石下谷美津雄選手組は林道から群馬サイクルスポーツセンターまで多彩なシュチュエーションのステージで6本のベストを刻み、参戦2回目にして嬉しい優勝のポディウムを手中におさめた。
 
Driver's Voice
奴田原文雄 選手
 【今回の成績 : JN4クラス 優勝】
金曜日の夜も豪雨があったのですが、土曜日も雨は降るだろうと思っていました。そして、降ったら激しい土砂降りでエライことになるだろうと。SS8のフィニッシュ手前くらいから雨が降り始めたのですが、SS9の土砂降りはさすがに覚悟していたとはいえ凄かったですね。ADVAN A050はしっかりグリップしてくれましたが、フロントウィンドゥに打ちつける雨の勢いが凄すぎて、前が見えなくて大変でした。
でも、そこで逆転した上に少しマージンを稼げたのは大きいですね。とは言ってもまだ差は小さかったので、Day2のオープニングとなった群馬サイクルスポーツセンターでしっかり差を拡げていこうと。その青写真通りの展開になったので、あとはミスの無いようにしっかりフィニッシュまでマシンを運びました。
洞爺での借りを返すことが出来て、シリーズを戦う上でも大きな一勝になりました。
三好秀昌 選手
 【今回の成績 : JN3クラス 2位】
土砂降りがあったり、暑かったりといろいろあったラリーでしたが、まずは無事で良かったな、と(笑)。ここのところトラブルやリタイアが続いていたから、今回はちょっと不完全燃焼っぽいところもあるのですが、完走できて良かったと思っています。
前回の洞爺でマシンがダメージを受けてしまったのですが、短い間でしっかり修復してもらって後遺症は全くありません。
今回の2位をバネに、次の丹後半島ラリーに向けてサスペンションのセットアップを煮詰めて、優勝を飾れるように頑張ります。
石田雅之 選手
 【今回の成績 : JN2クラス 優勝】
実戦でADVAN A050を装着して走ったのは今回が初めてですが、グリップレベルの高さに驚きました。SS9のAkagiは物凄い土砂降りで路面もあちこちに水深のある水たまりや川が出来ていましたが、そんな厳しい状況でもADVAN A050は路面をしっかりととらえてくれました。
久しぶりの参戦で優勝できて嬉しいですが、今回はほんとうにタイヤに支えられての勝利と言えますね。
川名賢 選手
 【今回の成績 : JN2クラス 2位】
今回の勝負は赤城山でしたね。その前、SS8・Miyamaのステージは路面としてはSS9・Akagiよりも酷かったのですが、石田雅之選手組との差は1秒ほどでした。ただ、そのタイムを見る時間が無いままにSS9をスタートしたんです。そこで、コーナーを頑張るのではなく向きを変えてからアクセルを踏んでいく走り方に変えたのですが、それが失敗だったと反省しています。
今回の参戦にあたっては、石田選手の存在だけが気になっていました。石田選手の走りは凄い、と周りから聞いていたのですが、その凄さを実感しましたね。
難波巧 選手
 【今回の成績 : JN1クラス 優勝】
デビュー戦はトラブルに泣きましたが、今回はしっかり対策を施して臨みました。また、前回はパワーを重視していたのですが、今回はコーナーリングマシンに仕上げています。
走りのほうは自分自身の3年間のブランクを感じています(苦笑)。自分でもちょっとビックリするくらいで、マシンは作業をメインに進めてきたのでほとんど練習できませんでしたし。さらにここの大会はレンタカーでレッキをするので、もう本当にブッツケ本番みたいな状態で。
RX-8はホイールベースが長いせいか、FR(後輪駆動)の割りには安定しているんですよ。コーナーでもテールの出だしは穏やかです。自分もFRに乗って2戦目なので、乗り方は手探りなところもありますが。
そして今回、タイヤは全部で4本しか使っていません。前後ローテーションなどで乗り切れたんですよ。バランスが良いのか何なのか、前後均一に摩耗していてタイヤとお財布に優しいクルマですね(笑)。
 
TOPICS
今大会のエントリーリストが発表されて、大いに話題を集めたのが鎌田卓麻選手。スバル・BRZで激戦区のJN3クラスにエントリー、この新たなチャレンジの幕開けは3位表彰台獲得という素晴らしい結果になった。

「BRZはみんな興味があるクルマだと思いますし、既にラリーに参戦されている方々も試行錯誤の状態にあるかと思います。そんな中で僕は、あえて今回は電子制御もついたほぼノーマルの状態で参戦しました。それでも全然違和感無く走れたので、クルマを買ってそんなにお金をかけなくても中級者くらいまでなら充分に競技を楽しめると思います。
ラリー車としての素性の良さは、今回の86/BRZによるトップ3独占で証明したと言えるでしょう」

鎌田選手と言えば長くインプレッサで国内外のラリーを戦ってきたドライバー。4WDとFR(後輪駆動)の動かし方の違いをお聞きした。

「4WDはフロントの舵を切る軸にも駆動があるので、それを使って曲げることも出来ます。でもFRはきちんと姿勢をつけて曲げる準備をしてから曲がり始めないといけません。そこは運転の基礎ですが難しいところでもあって、それを学ぶことも出来るのがBRZ。ドライビングスキルアップにも最適ですね」

今回は天候の急変もあったが、鎌田選手はADVAN A050の性能に太鼓判を押してくれた。

「Day1は前半がドライ、後半はヘビーウェットといろいろなシチュエーションで乗りましたが、ADVAN A050はオールラウンドなタイヤですよね。どんなシチュエーションでも性能が安定していて、安心して走っていけました。
今回はクルマの完成が一週間前だったのでドタバタした部分もありますが、次に参戦するRally Hokkaidoに向けてしっかり準備を進めて好成績を残せるように頑張っていきます」
 
AREA GUIDE
今年も土曜日に「渋川へそ祭り」が行われた渋川市。日本列島のほぼ中央に位置するこの町には、名湯・伊香保温泉をはじめとして数多くの観光スポットが存在している。

そのうちのひとつが、古刹「水澤寺」。水澤観音とも呼ばれるこの寺は関東にある板東三十三箇所札所の第16番札所である。飛鳥時代の創建と言われる歴史ある寺だが、今もなお多くの参詣客が足を運んでいる。本尊は「十一面千手観世音菩薩」だが、これは秘仏となっており公開はされていない。

この水澤寺付近で参詣客向けに供されたことがルーツとなっているのが、当地の名物「水沢うどん」(右写真)だ。
400年ほどの歴史を持つという水沢うどん、サービスパークとなった渋川市総合公園からも近いところには「水沢うどん街道」沿いに10軒ほどの店が並んでいる。白く透明感のある麺が特徴で、クルーやサービススタッフも多くが足を運んで、のどごしの良い美味しさを堪能していたようだ。
 
TECHNICAL INFORMATION
日中の最高気温は30℃を超えたものの、昨年ほどの酷暑にはならなかった「モントレー2013 in 群馬」。しかし、Day1では激しい夕立がステージを襲い、路面は短い時間のうちに完全なヘビーウェットへと転じてしまった。そして、このウェット路面を如何に制するかは、勝負をわける大きな鍵のひとつにもなった。

ADVAN A050は対応領域の幅が広いことで定評のある競技用スポーツラジアルタイヤだが、それは今回の「モントレー2013 in 群馬」でも実証された。JN4では奴田原選手組、そしてJN2でも石田雅之選手組が、ADVAN A050の優れたウェットグリップ性能を遺憾なく引き出し、ともにベテランならではの経験値とドライビングテクニックとあわせてラリーリーダーの座を手中におさめ、その後の戦いにおける主導権を握って優勝へとつなげた。
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