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WTCC Round 11&12
開催日
2013年6月8日-9日
開催場所
モスクワ・レースウェイ
(ロシア)
天 候
第1レース : 晴れ
第2レース : 晴れ
路 面
第1レース : ドライ
第2レース : ドライ
決勝周回数
第1レース : 15周
第2レース : 13周
(1周 = 3,931m)
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全12大会/24戦で競われる2013年のWTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)。第11&12戦の舞台はWTCC初開催となるロシア、首都・モスクワ近郊の「モスクワ・レースウェイ」である。
このコースは2012年7月にオープンした最新鋭の国際サーキットで、WTCCは全長3,931mのレイアウトで戦われた。丘陵地帯というロケーションゆえにアップダウンがあり、長いストレートとテクニカル要素を含んだコーナーが組み合わされ、コース幅やランオフエリアも広めで安全性も高いサーキットである。

初開催コースということで、金曜日のテストセッションから幕を明けたレースウィーク。土曜日にはフリープラクティスが2本行われるという流れだが、ここまでの結果表は優勝の行方を占うのが非常に難しい内容となった。
トップタイムだけを見ると、金曜日はイヴァン・ミューラー選手(シボレー)、土曜日は1本目がトム・コロネル選手(BMW)、2本目がミューラー選手と、まずまず順当な名前が並んだ。しかし結果を細かく見ると、金曜日は上位7台、土曜の1本目は23台のうち実に上位16台、2本目も上位10台が僅か1秒の中でひきめきあっている状態だったのだ。

注目の予選、Q2の結果第1レース(第11戦)のポールポジションを獲得したのはミューラー選手。コロネル選手が僅か0.070秒差で続き、駆動方式の異なる2台がフロントローに並ぶ展開となった。また、ラーダを駆るジェームス・トンプソン選手が6番手、チャールズ・カ・キン選手(BMW)もトップ10に入って9番手となった。

日向では汗ばむほど眩しい太陽が照らした日曜日。朝のウォームアップではトンプソン選手がトップタイムをマークして、ラーダの地元であるロシアのファンにアピールした。

決勝第1レースはローリング方式でのスタート。イン側にミューラー選手、アウト側にコロネル選手を先頭に二列縦隊で最終コーナーを立ち上がったマシンは、レッドシグナル消灯にあわせてエキゾーストノートを一気に高める。注目の1コーナー争い、ミューラー選手とコロネル選手は軽く接触を伴いながらアプローチ、ここはミューラー選手がトップを守ってクリアしていく。

しかし、その後方でクラッシュが発生。カ・キン選手とフレディ・バース選手(BMW)が接触、姿勢を乱したカ・キン選手にバース選手が突っ込み、さらに2台が巻き込まれる事態となった。このアクシデントでコース上に破損パーツが散乱したため、セーフティカーが導入される。同時に停車車両の排除も開始されるのだが、ここでまさかのハプニングが起こってしまう。

3周目は淡々とセーフティカー先導の隊列走行が行われたが、4周目に突然赤旗が提示されてレースが中断されてしまった。その理由とは車両排除に向かった大型レッカー車の故障というもので、立ち往生したレッカー車を移動されるために20分以上を要することになってしまった。

長い中断をはさんで、セーフティカースタートによりレースは再開。ミューラー選手はリ・スタートで再び1コーナーを制してトップをキープ、執拗に追うコロネル選手を従えての周回を続けていく。
先にコース上から移動させたレッカー車は1コーナー先のアウト側ランオフエリアに停められているため、当該区間はイエローフラッグが常時提示されて追い越しが許されない。こうした背景もあり、コロネル選手がチェッカーまでテール・トウ・ノーズを続けたがミューラー選手をかわすには至らず、僅か0.511秒差でミューラー選手がロシア戦で最初のウィナーに輝いた。
また、YOKOHAMAトロフィーはミシェル・ニュケア選手(シボレー)が、YOKOHAMAトロフィー勢最上位のスターティンググリッドからリードを守りきって今季4勝目を飾った。


第1レースのハプニングで、大幅にタイムスケジュールが遅れる中で迎えた第2レース(第12戦)の決勝レース。ポールポジションはスタンディングスタートを得意とするBMWのメルディ・ベナニ選手、2番手はニュケア選手、3番手にセアトのペペ・オリオラ選手というグリッド順になる。

スタートはベナニ選手が巧く決めて1コーナーをしっかりトップでクリア。5番手スタートのガブリエレ・タルクィーニ選手(ホンダ)も好スタートでポジションをアップするが、オリオラ選手と1コーナーで接触。これによりオリオラ選手は姿勢を乱し、順位を7番手にまで下げてしまった。

この第2レースは序盤から激しいポジション争いが随所で演じられた。その象徴的な場面が3周目で、前周でトンプソン選手をかわして4番手に浮上したコロネル選手が、タルクィーニ選手に真後ろからプレッシャーをかけていた。そうこうしている間に7番手スタートのロブ・ハフ選手(セアト)、9番手スタートのミューラー選手も追い上げてきて、5台のテール・トウ・ノーズ状態に。

圧巻は3周目のストレート、なんと4台が横一列に並ぶフォーワイドを展開する。さらにミューラー選手も横並びではないものの直後につけていたため、現在のWTCCに参戦する5車種全てが居並ぶ事実上のファイブワイドというWTCCならではの光景が繰り広げられたのだ。

しかし、さすがに最新鋭のサーキットコースとは言えどもフォーワイドには無理があった部分もあり、4周目に1コーナーでは互いに一歩もひかなかったコロネル選手とトンプソン選手が接触。アウト側にいたトンプソン選手がはじき出されるかたちとなってクラッシュを喫してしまったが、熱いファイトにはスタンドの観客から歓声が送られた。

そのころ、2台が先行していたトップグループにも動きが。ベナニ選手をニュケア選手が捉えて前に出ることに成功、しかしベナニ選手もストレートでサイド・バイ・サイドに持ち込んで再びトップの座を奪い返す。すると再び追う立場になったニュケア選手もテール・トウ・ノーズで食らいつき、7周目にまたもベナニ選手をかわしてトップを奪った。

この激しいトップ争いは、少なくともニュケア選手のタイヤに負担を与えた面があったようだ。また、先程のフォーワイドについても、その真っ只中ではなく半歩引いたところで様子を伺って、隙を見て前に出てきていたのが、誰あろうミューラー選手だった。
ミューラー選手はタイヤマネージメントも考慮に入れたと思われる戦いぶりで、後半に入って一気にチャージをかけてくる。

フォーワイド直後に4番手を奪うと、9周目にはハフ選手の真後ろにつける。ハフ選手の前にはベナニ選手、最終コーナーでインからベナニ選手をさしていったハフ選手、これにピタリと続いたミューラー選手。ところがハフ選手がアウトに膨らんでしまい、その隙を逃さずミューラー選手が前に出る。ハフ選手はベナニ選手にも再びポジションを奪われる結果となってしまった。

巧みに2番手に浮上したミューラー選手、残る先行車はニュケア選手のみ。11周を終えて両者の差は1.062秒、残るは2周。ややタイヤが辛そうな動きも見せるニュケア選手に対して、絶え間なくプレッシャーをかけていくミューラー選手。
しかしYOKOHAMAトロフィー登録とは言え、総合優勝も飾ってきているニュケア選手も意地を見せてポジションを譲らず、モロッコ戦、オーストリア戦に続いて今季3回目の総合優勝を獲得することに成功した。
 
Driver's Voice
イヴァン・ミューラー 選手
 【今回の成績 : 第11戦 優勝 / 第12戦 2位】
ポールポジション獲得、優勝、準優勝と素晴らしい週末になって、もちろん嬉しく思っています。特にロシアは私たちのスポンサーであるLukOilの地元なので、良い結果に終わったことが嬉しいですね。
第1レースは赤旗による中断がありましたが、レース開始早々のことだったので私にとっては味方になってくれたということはありませんでした。それよりもタイヤのパフォーマンスが期待する以上に長く持続したことに驚きました。特に終盤の3周はコロネル選手が迫ってきましたので、これを抑えなければならなかったのでタイヤに助けられた部分もありましたね。
ミシェル・ニュケア 選手
 【今回の成績 : 第11戦 7位(YOKOHAMAトロフィー 優勝)/ 第12戦 優勝(YOKOHAMAトロフィー 優勝)】
これで3回目の総合優勝となりましたが、本当に私にとっては素晴らしいシーズンになっています。
第2レースはスタートでベナニ選手をかわすことが出来ませんでした。そこで追い上げてプレッシャーをかけていったのですが、4周目で一度は前に出たものの、ベナニ選手もイン側のラインをとって抵抗してきました。
その後、2回目のベナニ選手に対する仕掛けは巧く行きました。それからはマージンを稼いでいくことに集中しました。最終ラップではミューラー選手が凄い勢いで迫ってきたので気になった面もありますが、フィニッシュまでポジションをしっかり守りきることが出来て良かったです。
 
Technical Information
初開催となったロシア戦、モスクワ・レースウェイ。サーキットコースとしてはバトルが随所で見られ、車種毎の特徴を活かした活かしたWTCCらしい戦いぶりを楽しめる舞台となった。
オープンから一年に満たないこともあって、基本的に路面のタイヤに対する攻撃性は低め。また、走行後のタイヤについても温度の左右差も小さく、タイヤにかかるストレスは小さいコースであると判断できる。しかしながら激しいバトルが随所で演じられたことからタイヤマネージメントの重要性も変わらず、シボレー勢同士のトップ争いとなった第2レースでは、ミューラー選手がヨコハマタイヤの優れたパフォーマンスを最後まで活かして連勝にあと一歩と迫る追い上げを見せた。
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