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WTCC Round 19&20
開催日
2013年9月20日-22日
開催場所
鈴鹿サーキット・東コース
(日本)
天 候
第1レース : 晴れ
第2レース : 晴れ
路 面
第1レース : ドライ
第2レース : ドライ
決勝周回数
第1レース : 26周
第2レース : 26周
(1周 = 2,243m)
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2008年から6年連続開催となるWTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)の日本ラウンドが、今年も9月21日から22日にかけて三重県の鈴鹿サーキットで行われた。
3年目となる鈴鹿は、今回も2,243mの東コースが戦いの舞台。前戦・アメリカでマニュファクチャラータイトルを確定させたホンダにとっては、お膝元への凱旋レースという位置づけになる。さらにドライバーズタイトル争いではイヴァン・ミューラー選手(シボレー)がチャンピオンに王手をかけて臨むという、注目を集める一戦となった。

世界を転戦するWTCCの中でも、特にパッシングが難しいと選手が口をそろえる鈴鹿サーキットの東コース。それだけに予選の重要性も一層高まるため、金曜日に設けられるテストセッションから、各選手はマシンのセットアップを入念に煮詰めつつ、コースの慣熟につとめていった。
このテストセッションでトップタイムをマークしたのはミューラー選手で54秒081。同じシボレーのペペ・オリオラ選手が54秒103で続いたほか、僅か0.5秒の間に12人がひしめきあい、早くも接戦を感じさせるレースウィークの幕開けとなった。

結果的にはテストセッションから決勝まで、好天に恵まれ続けた日本ラウンド。ただし、昨年よりも開催時期がちょうど1ヶ月早まっているため、気温は高めに推移。土曜日の公式予選、Q1開始時点の気温を比較すると、昨年は21℃であったのに対して今年は28℃となった。これはターボエンジンを搭載するWTCCマシンへの影響は小さくなかったようで、全体的に僅かながらタイムダウンする展開となった。

参加した29台が出走したQ1は、ここでもトップタイムをマークしたミューラー選手を筆頭に12台がQ2へと進出。決勝のグリッドをかけたQ2は15時55分にコースオープン、ラーダのジェームス・トンプソン選手はピットで待機、11台がコースインしていく。各車はまずワンアタックしてからピットに戻って、セットアップの微修正を行う。
10分間という短い中で競われるQ2。5分が経過したタイミングでコースインしたのはトンプソン選手、続いてアレックス・マクドワル選手(シボレー)やメルディ・ベナニ選手(BMW)は2回目のコースインでフルアタックへと臨む。さらに7分を過ぎたところでRML勢のマシンがジャッキダウン、ミューラー選手とトム・チルトン選手もピットを離れ、これに主力勢が続いてコース上がにぎやかになる。
終盤、各選手がフルアタック合戦を演じて、トップドライバー同士の技の共演は興奮の最高潮に達する。しかし、チェッカー間際のラストアタックでミューラー選手とタルクィーニ選手がともにまさかのミステイクでタイムアップを果たせず、トップタイムにその名を刻んだのはノルベルト・ミケリス選手(ホンダ)となった。

予選から一夜明けて迎えた決勝日も、青空が広がった鈴鹿サーキット。決勝は第1レース(第19戦)が14時10分からコースイン開始、三味線の和風なBGMにのせて各車がグリッドにつくが、その先頭に陣取るのはオレンジとブラックの精悍なカラーリングをまとうミケリス選手のシビックである。

君が代が斉唱され、14時30分にフォーメーション開始。2,243mの鈴鹿・東コースゆえに早々に各車はホームストレートへと戻り、ローリング方式で第19戦がスタートした。
ポールポジションのミケリス選手は好ダッシュで後続にポジションを譲ることなく1コーナーへと飛び込んでいく。その後方は激しい順位争いが展開され、4番手スタートのミューラー選手がアウトからトム・チルトン選手(シボレー)をかわすと、5番手スタートのティアゴ・モンテイロ選手(ホンダ)もジャンプアップを見せてミューラー選手の前に出る。モンテイロ選手はさらに2番手のアレックス・マクドワル選手(シボレー)にも果敢に攻め込んで行ったが、これは失敗に終わってコースを外れて8番手にドロップしてしまった。

こうしている間に、ミケリス選手はじわじわと2番手との差を拡大。一方、同じシビックのガブリエレ・タルクィーニは苦戦を強いられ、ペペ・オリオラ選手とジェーム・ナッシュ選手という2台のシボレーから激しいプッシュを受ける。4周目には両脇からシボレーにはさまれるような形になり、ここはタルクィーニ選手がなんとかこらえたが、オリオラ選手の前にでたナッシュ選手が引き続き激しくプッシュしていく。

26周のレースが折り返した13周目終了時点で、トップのミケリス選手と2番手のマクドワル選手との差は3.486秒。マクドワル選手の0.549秒後ろにミューラー選手というトップ3だ。
中盤はややコンスタントに各車がラップを重ねて、レースは“さざ波”という展開。しかし、そこは格闘技レースと称されるWTCC、これはあくまでも嵐の前の静けさに過ぎなかった。

18周目、序盤で後退していたモンテイロ選手が、7番手のオリオラ選手を捉えていた。時にバンパー・トゥ・バンパーの激しいプッシュを繰り広げるモンテイロ選手、コーナー毎にインにノーズをねじこむ動きを見せる。そしてターン8、モンテイロ選手のノーズはオリオラ選手のインに入っていたが、オリオラ選手がインを締めてターンインしたため、モンテイロ選手はインカット防止のために置かれたタイヤバリアをかわせずに激突してしまう。残念ながらモンテイロ選手はこのままピットイン、対するオリオラ選手にはペナルティが科せられる結果に。

こうして激しい接戦が演じられた第19戦だが、ポールポジションからスタートしたミケリス選手は、一度としてそのポジションを脅かされることなくウィニングチェッカー。ホンダのお膝元でシビックを駆って優勝を飾り、ポディウム下ではマシンのグリルに備わるホンダの「H」マークエンブレムにキスをして嬉しさを表現していた。
一方、3位表彰台を獲得したミューラー選手は、自身4回目のWTCCドライバーズタイトルを手中におさめることに成功した。
また、マクドワル選手が2番手でフィニッシュしてYOKOHAMAトロフィーの今季4勝目を獲得。日本人ドライバー勢では伊沢拓也選手(ホンダ)の12位が最高位となった。

短いインターバルを経て、いよいよ発足から200戦目という記念すべきレースが、第20戦としてスタートする。Q2の上位10台がリバースで配されるスターティンググリッド、ポールポジションはモロッコの英雄メルディ・ベナニ選手、セカンドグリッドは日本ラウンドを得意とするトム・コロネル選手と、2台のBMW320TCがフロントローを独占している。

スタンディング方式でスタートする第2レース、レッドシグナルが消灯して全車のエギゾーストノートが高まり、1コーナー争奪戦がまずは繰り広げられる。しかし、ここで7番手スタートのミューラー選手が10番手スタートのミケリス選手に追突され、ミューラー選手のマシンはアウト側のコンクリートウォールに衝突してしまい、早々にレースを終えてしまう波乱の幕開けとなる。

ミューラー選手のマシンはピット出口先のストレート左側ランオフエリアにストップ、レスキューマーシャルが活動を開始するが、この間はセクター1でイエローフラッグが提示されるため、1コーナーではパッシングできない状態となってしまった。
そのために序盤はやや淡々とした展開になった第20戦。上位進出を狙う選手たちは、真後ろから先行車にプレッシャーをかけ、イエローフラッグ解除後に備える走りで周回を重ねていく。

8周目に入ったところでイエローフラッグは解除され、戦いはヒートアップ。
そして注目のトップ争い、10周目のターン1でコロネル選手がベナニ選手のインを突きにいくが、ここはベナニ選手が若干アウトに膨らんでしまったものの、コロネル選手もインを差しきれずにポジションは変わらず。

11周目、3番手争いに変化が生じる。S字コーナーで3番手を走っていたタルクィーニ選手のインをさして先行したのは、チームメイトのモンテイロ選手。先の第19戦では残念なかたちで戦線を離脱したモンテイロ選手が、意地を見せてチームメイト同士のバトルを演じてくれた。

レースは折り返して後半戦に突入。13周目を終えてベナニ選手とコロネル選手の差は0.304秒、事実上のテール・トゥ・ノーズ状態が続いている。そして17周目、ターン1で遂にコロネル選手がベナニ選手のインを奪ってトップに立った。200戦目の優勝にスタート前から執念を見せていたコロネル選手、ベナニ選手にプレッシャーをスタートからかけ続けた結果、ベナニ選手はややタイヤを使いすぎた面もあったようで、若干アウトにスライドして出来た隙を突いてのトップ奪取劇だった。

先頭に立ったコロネル選手は、ここから快走でチェッカーまでマシンを運ぶことに成功。26周をトップで走りきったコロネル選手に、記念すべき200回目のウィニングチェッカーが振り下ろされ、グランドスタンドの大観衆からは惜しみない拍手が贈られていた。
また、ベナニ選手も2位でフィニッシュ、こちらはYOKOHAMAトロフィーを制する結果に。日本人ドライバーでは、加納政樹選手(BMW)の15位が最高位となった。
 
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Driver's Voice
ノルベルト・ミケリス 選手
 【今回の成績 : 第19戦 優勝 / 第20戦 リタイア】
この週末は、ポールポジションの獲得に第1レースの優勝と、理想通りの内容になりました。第1レースは好スタートを切ることが叶い、その後はオープニングラップからマージンを構築できて完璧なレース運びを実現できました。車も完璧なコンディションで、無理をする必要は全くありませんでした。
エンジニアから無線でタルクィーニ選手が失速したことが伝えられてからは、私がドライビングミスをしないことに焦点が集まりましたが、慎重にラップを重ねていきました。
ホンダで私が初勝利を獲得できたことで、私自身、そしてチームとしてとても誇りに思っています。
トム・コロネル 選手
 【今回の成績 : 第19戦 8位 / 第20戦 優勝】
日本は私にとって第二の故郷です。だからこそ特別なレースであり、これは私自身にとって勝つための大きな理由にもなっています。過去、私は5年間に渡って日本のレースを戦った経験があり、鈴鹿のコースは隅々まで熟知しています。だからこそ、決勝に向けてベストなセットアップを施すことは、難しいことではありませんでした。
ベナニ選手とのバトルになった第2レースですが、彼はとてもクリーンな戦いをしてくれたので、フェアなバトルを楽しむことができました。
イヴァン・ミューラー 選手
 【今回の成績 : 第19戦 3位 / 第20戦 リタイア (シリーズチャンピオン確定)】
メーカーのサポートが無くなり予算的にも厳しいシーズンではありましたが、我々はできる限りのベストを尽くして戦ってきました。今日、こうしてチャンピオンを決めることが出来て、RMLとLukOilには改めて感謝しています。
 
Technical Information
日本に6回目の上陸、鈴鹿サーキット・東コースでは3年連続の開催となったWTCC・日本ラウンド。昨年よりも開催時期が1ヶ月ほど早まり、週末を通じて快晴に恵まれたことから、全体的に気温/路面温度とも昨年比で高めに推移する中でのレースとなった。
今回が記念すべき100大会目、第2レースは200戦目という節目を迎えたWTCC。ヨコハマタイヤは発足2年目から8年連続でワンメイクタイヤサプライヤーとして戦いを支え続けてきているが、2レースともに白熱のバトルが展開された今回も、各選手の走りをしっかり支えて大会の盛り上げに貢献した。

併催のスーパー耐久がスプリント色の濃い内容だったことから、WTCCの決勝では路面にタイヤカスが若干多く残っている箇所も見られた。しかし2レースともにタイヤの大きなトラブルは無く、ヨコハマタイヤにとっても母国開催となる日本ラウンドは、今年も大盛況のうちに幕を閉じた。
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