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WTCC Round 1&2
開催日
2014年4月12日-13日
開催場所
マラケシュ市街地コース
(モロッコ)
天 候
第1レース : 晴れ
第2レース : 晴れ
路 面
第1レース : ドライ
第2レース : ドライ
決勝周回数
第1レース : 14周
第2レース : 16周
(1周 = 4,545m)
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2014年のWTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)は、モロッコのマラケシュで開幕。新しい車両規定が導入され、従来よりも空力性能がアップすると同時にエンジンパワーも増したマシン、タイヤも新開発の18インチを装着してWTCCは新しい時代の1ページを開くこととなる。一方で従来規定のマシンも混走し、こちらにはYOKOHAMAトロフィーのタイトルもかけられることとなった。

舞台となるマラケシュの市街地コースは、直線をシケインやヘアピンで結ぶレイアウト。2005年に発足、10年目のシーズンを迎えるWTCCにとって、市街地コースが開幕戦に行われるのは今回が初めてとなる。

金曜日のテスティング走行、土曜日に2回行われたフリープラクティスを通じて、トップタイムを独占したのは今季から参戦するシトロエン勢。テスティングとプラクティス2はイヴァン・ミューラー選手が、そしてプラクティス1ではWRC(FIA世界ラリー選手権)王者のセバスチャン・ローブ選手が、リザルトのトップにその名を連ねた。
一方、プラクティス2では激しいクラッシュがあり、シボレーRMLのジャンニ・モルビデリ選手とホンダのガブリエレ・タルクィーニ選手は予選の出走が叶わず。より損傷の大きかったタルクィーニ選手については、決勝への出走も出来ずに悔しい開幕戦となってしまった。

公式予選は今年から3段階となり、全車出走のQ1で上位12台がQ2に進出。さらにここでの上位5台がQ3に勝ち進み、1台ずつのアタックで最終的な予選順位と第1レースのスターティンググリッドを決する。
この予選でもシトロエン勢が速さを見せて、Q3のトップ3を独占。ポールポジションはアルゼンチン人ドライバーのホセ・マリア・ロペス選手が獲得、ローブ選手が続くことに。ミューラー選手は3番手だったが、ペナルティによりベストタイムを抹消されたため、予選正式結果はシボレーRML・クルーズのトム・チルトン選手が3番手、ミューラー選手は4番手となった。

日曜日の決勝は、これまで同様に2レースが行われる。ただし、昨年までは第1レースと第2レースでスタート方式が異なっていたが、今年は両レースともにスタンディング方式でスタートすることとなった。

まずは第1戦が、現地時間の16時15分にスタート。気温31.7度、路面温度は35度というコンディションだ。
今年のセーフティカーをつとめるアルファロメオ8Cを先頭にしたフォーメーションを経て、全車がグリッドオン。レッドシグナルが消灯してスタートの瞬間を迎えるが、勢い余って6番グリッドのレネ・ミュニッヒ選手(シボレーRML)が動き出してしまい、後にジャンプスタートのペナルティを科せられてしまうことに。
これ以外は綺麗なスタート、特にポールポジションのロペス選手は好ダッシュで後続にポジションを脅かされることなく1コーナーへと飛び込んでいく。その後方ではミューラー選手が早々にチルトン選手をかわして3番手に浮上、1コーナー進入の時点でシトロエンの1-2-3体制を構築した。

トップのロペス選手は快調なペースで周回を重ね、2番手のローブ選手に対して常に0.5〜0.8秒のマージンを保つ。そのローブ選手もミューラー選手に同様の間隔を守り、シトロエンの3台によるランデブー走行は最後まで続き、デビュー戦での表彰台独占を実現した。
4位はチルトン選手、5位はシボレーRMLのドゥサン・ボルコビッチ選手と時に接触を伴う激しいポジション争いを演じたホンダのティアゴ・モンテイロ選手となった。
また、TC2クラス車両が対象のYOKOHAMAトロフィーは、ベテランのフランツ・エングストラー選手が終始安定したラップを刻んでウィナーに輝いた。

第1レースの表彰式終了から、約15分という短いインターバルでスタート進行を迎えた第2レース(第2戦)。リバースグリッドによりポールポジションはシボレーRMLのトム・コロネル選手、2番手はホンダを駆る地元モロッコ出身のメルディ・ベナニ選手だ。

グリッド配置が混乱して5分少々遅れてスタートとなった第2戦。注目のスタートは右にターンする1コーナーに対して右側にあるポールポジションのグリッドからスタートしたコロネル選手が先行、これを左側のセカンドグリッドからスタートしたベナニ選手が追った。
コロネル選手は1コーナーアプローチに対してマシンを左に振ってラインを確保しようとする。しかし好スタートを見せたベナニ選手と交錯するようなかたちになり、コロネル選手は左リアを軽く押されるかたちになってしまった。この時、ステアリングはまだ軽く左に切られている状態だったためにコロネル選手のマシンは接触の影響で左のコンクリートウォールに激突。さらに反動でコースを横切って1コーナー手前の右側のウォールにもヒット、これで行く手をふさがれたのがミューラー選手で行き場を失ってコロネル選手のマシンに衝突してしまう。

開始早々のアクシデントによりセーフティカーが導入、ストレート上には2台のパーツが散乱している上にオイルも出たので赤旗が提示され、レースは中断となってしまう。

10分ほどの中断を経てセーフティカースタートで再開、仕切り直しの1コーナーは先頭のベナニ選手が奪うも、その後ろではローブ選手がモンテイロ選手をストレートでかわして2番手にポジションを上げて1コーナーへ。

ローブ選手はベナニ選手の真後ろにつけたが、6周目に入ってベナニ選手には接触に対するドライビングスルーペナルティの裁定が下る。これで黙っていても労せずしてトップに立てるローブ選手だったが、ベナニ選手がピットインする前にかわしてトップを奪った。

ベナニ選手がペナルティで後退、2番手はモンテイロ選手に入れ代わる。6周を終えて両者の差は2.007秒、しかし後方からロペス選手が猛追を見せて7周目のうちにヒューゴ・ヴァレンテ選手とモンテイロ選手をかわして2番手へと浮上、またもシトロエン勢がトップを独占するフォーメーションを形成した。

8周目、ボルコヴィッチ選手のマシンがトラブルからストレート上にストップ。排除のためにこのレース2回目のセーフティカー導入となるが、このセーフティカーは1周で退去してレースは再開。この後もトップの2台は後続にポジションを脅かされることなく周回を重ねてフィニッシュ、ローブ選手がWTCC2戦目にして優勝を飾った。

また、一度はペナルティで後退したベナニ選手は、地元ファンの声援にも後押しされて気迫の走りを披露。11周目の最終コーナーで6番手に立つと、チルトン選手との4番手争いに加わり、13周目にはシケインでブレーキング競争を制したベナニ選手が前に出る。しかしファイナルラップでは再びチルトン選手が逆転、ベナニ選手のピットや観客席はそのバトルに一喜一憂する展開に。
最後は2台が横並びでフィニッシュラインを通過、わずか0.026秒差でチルトン選手が前という暫定結果になった。しかし決勝終了後、ベナニ選手のマシンは最低重量を満たしていないことがわかり、正式結果からは除外される結果になってしまった。

YOKOHAMAトロフィーは、第1戦に続いてエングストラー選手が安定した走りを披露。2回のセフティカー導入という波乱の展開となったが、セアトのジョン・フィリップ選手らを常に従えてレースをリード、2戦連続でYOKOHAMAトロフィーを制した。
 
Driver's Voice
ホセ・マリア・ロペス 選手
 【今回の成績 : 第1戦 優勝 / 第2戦 2位】
まずは素晴らしい仕事をしてくれたシトロエンチームに感謝しています。
第1戦で、私にとって最も大切だったのは、スタートをクリーンに決めることでした。そしてトップを守ったことで、このコースでは厳しくなりがちなブレーキについても、冷却効果を最大限に得ることが出来たのです。もちろん、外から見ているほど簡単なレースではありませんでした。
第2戦はスタートを失敗してしまったのですが、結果的にアクシデントに巻き込まれなかったのでラッキーでした。コース上に散乱する破片などをかわして、リ・スタートでは5番手につけることができました。仕切り直しでは先行するマシンをとらえることに集中できましたが、ローブ選手に続く2番手でフィニッシュ出来たのは大きな意味のある結果ですね。
セバスチャン・ローブ 選手
 【今回の成績 : 第1戦 2位 / 第2戦 優勝】
レースを終えた記者会見のこの場にいられて、本当に今日は嬉しく思っています。
第1戦でロペス選手は、いかなるミスも犯しませんでした。一方で2番手の私は、レース中盤からブレーキが少々きつくなってしまいました。第2戦は、なんとかアクシデントを避けることが出来ました。そしてトップに立って、ようやく少しだけリラックスしたレース運びをする余裕が生まれましたね。
私としてはポーやマカオのような市街地コースが得意なのですが、長いシーズンにおいてこんなに早く勝利をおさめることが出来るとは思ってもいませんでした。次は常設サーキットコースでも、良い結果を出せるように願っています。
フランツ・エングストラー 選手
 【今回の成績 : YOKOHAMAトロフィー 第1戦 優勝(総合 20位) / 第2戦 優勝(総合 12位)】
ここマラケシュでは、自分自身のこれまでの経験にも助けられて2勝を挙げることが出来て、とても満足しています。
しかし、最も意味があることは、モロッコを戦い終えて来週のレースに向けてマシンが無傷である、ということですね。
 
Technical Information
今シーズンからの新規定によるTC1のマシンは、250/660R18サイズの新しいWTCC用ADVANレーシングタイヤを装着する。

サイズアップ、パワーアップ、ダウンフォーストアップ、そして軽量化と変化したマシンに対して、従来の17インチと同じようにまずは激しいバトルでも壊れないこと、そして世界選手権レースに相応しい高いグリップ力と、予選からレース終了まで性能変化が少ないことを重点に開発されたものだ。なお、コンパウンドについては17インチと同じポジションで、ツーリングカーで言えばミディアムに相当する安定性を重視したものとなっている。

新規参入を果たして2戦連続優勝を飾ったシトロエンを筆頭に、シボレーRML、ホンダ、ラーダが参戦するTC1。ドライバーからも「新車両と新タイヤのセットとして、とても楽しめる」というコメントが多く寄せられ、車両のマッチングも好評を得ている。また、タイヤとしては18インチになったことで負荷能力が向上し、チームにとっては内圧の調整幅が拡大した。もちろん、絶対的なグリップ力の向上は、例えば今回の第2戦における激しいポジション争いでもわかるように、WTCCの魅力を足下でしっかりと支えている。

なお、第2レースではモンテイロ選手のマシンがタイヤから白煙をあげる場面もあったが、これはホイールハウス内にパーツが飛び出て、トレッド面をカットしてしまったことによると思われるアクシデントである。
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