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2009 All Japan Gymkhana
全9戦で行われた2009年の全日本ジムカーナ選手権。
今シーズンを総括すると『ADVAN勢の上位独占』という以外の言葉が見つからない。実に7つのクラスでチャンピオンを獲得したADVAN勢、年間の優勝者84名のうち半数を超える43名がADVANユーザーだったのだから。

予感は昨年のJAF-CUPオールスター・ジムカーナからあった。2008年11月1〜2日、福島県にあるSSパークサーキットで行われたこのイベントで7クラスを制覇。路面温度の低い時期に圧倒的な強さを見せた。
開けて2009年、想定をはるかに下回る極低路面温度の開幕戦。第2〜4戦までウェットが続く中、第3戦のSUGOでは全クラスを制覇するという偉業を達成した。

ADVAN A050・G/2Sコンパウンドが得意とする、低温路面でのトラクション性能とウェット路面でのグリップ。各クラスのADVAN勢は、ここでスタートダッシュを決めた。
「今シーズンは先行逃げ切りでチャンピオンを狙いたい」と、この頃N3クラスの柴田優作は語っていた。

表彰台の主役であり続けたADVAN勢。気になって各イベントのデータをひっくり返し、ADVAN勢の平均順位を算出してみた。
各イベントに出場したADVANユーザーが獲得した順位の和をユーザー数で割るという至ってシンプルな方法なのだが、驚いたのは北海道で行われた第4戦の3.6位という数値。参加台数やシェアに左右される数値とはいえ、これはADVANを履けば表彰台が約束されていたということになる。
年間を通じての平均順位は6.7位と入賞圏内になっていた。



このコーナーでは、2009年の全日本ジムカーナ選手権でシリーズチャンピオンを獲得した7人のドライバーのインタビューをお届けします。インタビューの模様を収録した動画もご用意いたしましたので、あわせてお楽しみください。
[N3 class] 柴田優作 選手
 
[N3クラス]
柴田 優作 選手
ロータス・エキシージ

 
栃木県にあるアルボーのエースドライバー。
そのキャリアのほとんどが、GTドライバーの顔も持つ山野哲也選手と同じクラスで戦ってきた。
今シーズンは5勝を挙げ、念願だった山野選手を破って初めての全日本チャンピオン獲得を果たした若手の中心選手。
 
モビリティおおむたで行われた全日本第8戦、1本目のタイムでトップに立っていた柴田優作選手が2本目スタート地点にいた。チャンピオンをかけて争う前走車の山野哲也選手が、視界の中でコースアウト。
念願のチャンピオン獲得が決まった瞬間、同時にジムカーナ界の世代交代を印象づける象徴的なシーンだった。
今シーズンの柴田選手は速かった。山野選手にギャンブルをさせるほど追い込んでいた。

「あの瞬間って、正直何が起こったのか分からなかったんですよ。
山野さんが2本目にタイムを上げてくるのが分かってましたし、それを破ることしか考えてなかった。
チャンピオンの実感って、やっと今になって感じ始めているところです。今年一番印象に残っているイベントですね。」

公開練習では雪が舞っていた開幕戦の備北で優勝を飾り、柴田選手は順調なスタートを切った。
第2戦では同じくADVANユーザーの若杉将司選手に優勝を奪われるものの2位。雨が続いた第3、4戦で連勝。この時点でシリーズポイントは75。2位山野選手に26ポイントの大差をつけた。
パイロンコースが続いた第5、6戦を山野選手が連勝しその差を詰める。しかし、今年の柴田選手は大きく崩れなかった。

「シリーズの展開を読んで作戦を立てる。そんな余裕はありませんでした(笑)。でも、何があっても攻めるという姿勢を崩さない。そういったことを心がけてましたね」
今シーズンは会場で大きな仕様変更は無く、微調整しかしていないとメカニックが話していた。シーズンオフ、徹底的に行ったクルマとセッティングの見直し。事前準備の徹底が現場での対応につながり、走りだけに集中できる環境を作った。

さらに柴田選手のタイヤ選択もシンプルだった。
「年間を通じてADVAN A050のG/2Sコンパウンドを使いました。路面温度の低い時期でも安心して1コーナーに飛び込める。A050の強さを生かしてスタートダッシュが出来ましたね。
夏の暑い時期やハイスピードのロングといったコースでも、ドライバーがタイヤマネジメントできるようになったのが大きかったですね。SUGOでの全クラス制覇以後、ADVAN勢みんなが盛り上がれる環境になったのがうれしかったです。」と柴田選手。

来年は連覇を目指して、できればもう一度山野選手と戦いたいという。
「柴田さんと山野さんの戦い見ていると、自分と全日本にかける意気込みが違うというのを感じました」とは第2戦で優勝を飾った若杉選手。
課題の見えた選手は速くなる。新チャンピオン、若手の台頭など来年もN3クラスの戦いは間違いなく盛り上がるだろう。

YUSAKU SHIBATA Interview Movie
BROAD BAND [700K] NARROW BAND [300K]
[N4 class] 岡野博史 選手
 
[N4クラス]
岡野 博史 選手
三菱ランサー・エボリューションIX

 
埼玉県にあるモータースポーツショップ・アルファのエースドライバー。FF(前輪駆動)でジムカーナを始めるが、4WDに乗り換えてから頭角を現し、ランサー・エボリューションを乗り継いでいる。
全日本チャンピオン獲得は1995年以来14年ぶり2回目。
 
全日本選手権にシリーズ参戦する選手は、誰しもがチャンピオンを目指してくる。実力だけでない、運やツキも味方につけた者だけがチャンピオンを手に入れられる。

2009年、実に14年ぶりのチャンピオン獲得となった岡野博史選手。今シーズンの戦いを振り返ってもらった。

「ポイントリーダーになったところで、ギリギリまで攻めるしかないと、今年は守った走りはしてませんね。
ここ数年の流れを考えると、ここまで成績が残せるとは思ってなかった。だから自分自身が一番ビックリしているという感じです。
今年はウェットが3戦あって、そのうち1位を2回、2位を1回とれたのが大きいですね。ウェットの場合ADVAN A050AのG/2Sはライバルに比べて、圧倒的にグリップが良い。これまで決勝でのウェットは年に1回あるかないかでしたから、雨に助けられた年かなと思います。
それと今年は、初めてチャンピオンを獲得した時よりもツキがあったのは確かですね。全日本はコースの大半がカートコース。ハイスピード区間では置いてゆかれることが多かった。自分としては、テクニカルセクションで1秒稼ごうと思って走ってました。」

今シーズン4勝を挙げた岡野選手。最終戦こそ3位に終わったが、それ以外の4戦全てで2位に入っている。
2009年で一番印象に残っているイベントを聞いてみた。

「おおむたで行われた第8戦が印象に残っていますね。残り2戦で1回勝てばチャンピオン確定という状況。最終戦がハイスピードになることは分かっていましたからね。
おおむたは路面の状況を考えると1本目勝負。1年間戦ってきた思いの全てを1本目にかける。
プレッシャーはありましたが、集中できた。多少のミスはありましたが、いい走りができたのかなと思います。」

今シーズンの開幕に合わせて投入されたADVAN A050A。シリーズを戦ってゆく上で、どんなアドバンテージがあったのだろうか?
「昨年までのA050に比べて、タイヤのパフォーマンスが圧倒的にアップしましたね。ブレーキもそうですし、一番利くのは切り足した時のフロントの舵の効きですね。そういった意味では、タイム的にかなりのパフォーマンスだったと思います。」

2010年の予定は?
「来シーズンは(三菱ランサー)エボリューション]で走ることが決まっています。
今シーズンは投入しませんでしたが、開発を進めてきました。メリット、デメリットも見えてきた。タイヤも255/45R18を使えるんでキャパシティもある。新しいクルマで一から戦ってゆこうと思ってます。」

全日本でも屈指のドライビングテクニックを見せる岡野選手。来シーズンはランサー・エボリューション]を軽快に操る姿が見られる。
全日本ジムカーナを見に行く楽しみが増えそうだ。

HIROSHI OKANO Interview Movie
BROAD BAND [700K] NARROW BAND [300K]
[SA1 class] 斉藤邦夫 選手
 
[SA1クラス]
斉藤 邦夫 選手
ホンダ シビック

 
群馬県のベテランドライバー。年1回のイベントでチャンピオンを決めていた1988年に初めて全日本タイトルを獲得。
そのほとんどをFFで戦ってきたFFスペシャリスト。
今シーズンは最終戦で2005年のN1クラス以来4年ぶり4回目のチャンピオンを獲得。
 
第8戦終了後トップのライバル選手とのポイント差は8。最終戦は地元の本庄開催ということで、逆転でのチャンピオン獲得に期待がかかっていたSA1クラスの斉藤邦夫選手。
自他共に期待が高まれば高まるほどプレッシャーは大きくなる。
そんな中、1本目ライバル選手に2秒近くの大差をつける快走。そのまま逃げ切って優勝を飾る。

チャンピオン獲得おめでとうございます!
「開幕戦から2,1,1位といい滑り出しだったんですが途中でポイントを伸ばすことができなかった。ここで逆転されて、後半戦で盛り返せた。
結果オーライですけど、中盤戦はかなり厳しかったですね。」

今シーズン一番印象に残っているのは、どのイベントですか?
「第6戦の浅間台をノーポイントで終わった。そんな状況の中、次の鈴鹿で勝てたのは大きかったですね。これで何とかなるかなと。
今回の最終戦は地元の本庄。このサーキットができる前から知っている場所で、ここで勝たないわけには行かないという状況が逆にプレッシャーになって運転のリズムを崩してしまったかもしれません。
結果的にはタイムを出せた、そういう意味でホッとしています。」

ADVANジムカーナミーティングでも、参加者からの質問に的確に答える斉藤選手。
自身どういったコンパウンドの使い分けをしていたのだろうか?
「ADVAN A050はジムカーナ用にG/SとG/2Sコンパウンドが設定されています。雨が降ったらG/2Sがライバルメーカーに対しても圧倒的に優位を保っています。それと開幕戦や最終戦など路温の低い時期にも強さを発揮してくれます。
逆に暑い時期やハイスピードのサーキット的なコースには、G/Sのしっかりとした手応えが生かせます。
路面の状態とコース設定などを加えて選択すれば、どんな状況でもパフォーマンスを発揮できると思いますよ。」

全日本の会場では様々な場所で斉藤の姿を見かける。コースの状況を逐一把握する一方、ベテランドライバーとして各クラスの選手の走りもチェック。ADVANの選手が優勝すると、祝福に駆けつける姿が印象的だった。
7クラスでチャンピオン獲得という偉業を斉藤選手はどう分析しているのだろう?
「昨年までもそうだったんですけど、内容的には良かったのにあと一歩という状況が多かった。今シーズンは開幕戦でA050Aという商品が追加され、序盤戦からそれがうまく機能したのが大きかったかな?
後半戦に入ればセッティングも、ドライバーも慣れて煮詰まって行きますからね。必然的に厳しい戦いが続くことになる。序盤戦でポイントを稼げた、ということはシリーズを戦ってゆく上で非常に重要なんですよ。」

経験に裏打ちされたアドバイス。ベテランと若手の連携がうまくゆけば、これほど強いものはない。
来シーズンも斉藤選手の活躍に期待しよう。

KUNIO SAITO Interview Movie
BROAD BAND [700K] NARROW BAND [300K]
次のページではSA2/SA3/SC/D、各クラスのチャンピオンをご紹介します。
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