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HOME / MOTORSPORTS / ADVAN FAN / Vol.132 News Index
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2013年、「Lotus Cup JAPAN」のエリーゼ・カップカーはスーパーチャージャーエンジンのモデルへと進化を遂げた。そして、卓越した走りを足元で支えるのは、ヨコハマタイヤがこの春にリリースした「ADVAN NEOVA AD08R」。
進化した伝統のライトウェイトスポーツと、栄光の歴史を刻んできたハイパフォーマンスタイヤ。そのドライバビリティやパフォーマンスについて、プロドライバーとタイヤエンジニアに聞きました。
SUPER GTでは紫電、そして2013年からはマクラーレンのステアリングを握る加藤寛規選手。過去、ADVANカラーをまとうマシンでル・マン24時間レースに参戦するなど、幅広いレースフィールドで活躍を続けているプロドライバーの一人である。

加藤選手は「Lotus Cup JAPAN」との関わりも深く、シリーズ発足当初から幾度もカップカーのステアリングを握ってきた。基準となるセットアップを仕上げたり、ゲストドライバーとしてジェントルマンレーサーと一緒に戦い、プロの視点から数々のドライビングやマナー、ルールなどについてのアドバイスを行ってきている。
まずはじめに、加藤選手に「ADVAN NEOVA AD08R」を装着する新しいカップカーで走ってみた印象をお聞きしてみよう。

「従来のAD08も充分にグリップが高かったのですが、コンパウンドなどが見直されてADVAN NEOVA AD08Rとなって、全体的なグリップ、特にトラクションや横方向のGがかかった時の『こらえ方』という部分のグリップ感が一層高まっていますね。

さらに流れだしも緩やかでコントロールしやすく、この面でも一段レベルが従来よりも上がったな、という印象を持ちました」
ご承知の通り、ロータス・エリーゼはホイールベースの内側にエンジンを配するミッドシップ・レイアウトを採用している。このレイアウトは運動性能に長ける一方で、場合によってはFF(前輪駆動)などと比べてシビアなドライビングを要求される可能性もある。この点について加藤選手は、ADVAN NEOVA AD08Rの存在感が高まるという。

「そうですね、ミッドシップ特有のある種のピーキーさを、ADVAN NEOVA AD08Rがカバーしてくれているような面もありますね。同じエリーゼでも従来車に対してAD08Rを装着する新型は、アマチュアの方でもコンスタントに良いラップを刻んでいくことが難しくないように思います」
加藤選手には富士スピードウェイで開催された第2戦でお話しをお聞きしている。富士でADVAN NEOVA AD08Rのポテンシャルを最も感じられるシチュエーションというのは、どのような場面なのだろうか。

「まず1コーナーへのアプローチにおけるブレーキングで『バイト感』と表現出来るでしょう、粘り強さを感じられます。次に100Rなどの高速コーナーでは圧倒的な『グリップ感』がありますね。さらに言わずと知れたテクニカルセクションとなるセクター3はAD08Rが本領を発揮するところで、細かい連続コーナーはとても得意とするところですね」
では、互いの駆け引きも重要な決勝レースでのフィーリングはどうなのだろうか。

「決勝で競り合った時、最後の最後でタイヤのグリップを信頼できれば、バトルを思い切って仕掛けていけますよね。仕掛けられるかどうかはドライバーのマインドによる部分も大きいですが、信頼できるタイヤを使うということは、とても大きな意味があるのです。
ただ、最近のLotus Cupは参加者のレベルがとても上がっているので、単なるオーバーテイクではなく手前からの駆け引きも重要になっています」
最後に、スーパーチャージャーエンジンとなった新しいカップカーについてお聞きした。

「エリーゼのカップカーはスーパーチャージャーエンジンになりましたが、基本的にロータスという車はコーナーリングマシンであり、キャラクターは従来のカップカーと大きく変わってはいません。ただ、その速さは全く別物で、スーパーチャージャーはトルクの谷がないのでコーナーで仮に失敗してもアクセルを踏んでしまえば前に出ちゃうのです。だから、何周かしてのラップタイムは差がとても小さかったですね。

ひとつ新しいカップカーの乗り方をアドバイスするとしたら、スーパーチャージャーによって馬力は従来車の倍近くありますので、タイヤを横方向に使いすぎると痛めてしまう可能性が高いんです。スローイン・ファーストアウトの基本に忠実な走りをすることが肝心で、これを実践するだけで80点とか90点のタイムを出せますよ。まずはパワーを活かす走り方を身につけて、そこからブレーキングを詰めたりコーナーでの姿勢の造り方を最適化していけば、タイムアップの近道になるでしょう」
先に掲載している特集企画「ADVAN NEOVA AD08R 全日本ジムカーナ選手権・開幕戦でデビューウィン!!」にも登場している、ADVAN NEOVA AD08Rを担当したタイヤエンジニアの中村大地。
前回のインタビューでは、ADVAN NEOVA AD08Rが誕生した背景として「ジムカーナで勝つ」ということが発端になったとあったが、Lotus Cup JAPANのような公認レースをはじめとしたサーキットユーザーについてどのように位置づけられていたのか、その点から話を始めてみよう。


「従来品のAD08を改良しよう、という一番最初の話が出た時に『ジムカーナで勝つ』という意図が強かったのは確かです。しかし、もちろんレースやタイムアタック、スポーツ走行といったサーキットを走られるユーザーさんは大きなボリュームがありますから、大切に考えています。
タイヤに対する要求としては、ジムカーナとサーキットで全く相反するというわけではありません。速い、良いタイヤに仕上げれば、どちらのユーザーさんにも喜んでいただけますからね」
では、レースやタイムアタックなどを楽しんでいるサーキットユーザーからの要望で、特に開発で重視したポイントというのはあるのだろうか?

「例えばサーキットのタイムアタックをされている方で、従来のAD08を使っていて、『先週と今週では、そんなに条件が変わらないのに今週はタイムが伸び悩む』という経験をされた方がいらっしゃるかもしれません。
こういったユーザーさんの声などを元に突き詰めて改良した結果、ADVAN NEOVA AD08Rでは何ラップも性能が持続されるように仕上げ、テストなどでも確認することが出来ました」
サーキットはジムカーナよりも走る距離が長いので、ライフ性能もジムカーナ以上に重要視されるポイントではないだろうか。

「はい、そこも従来品を愛用していただいた皆さんから、改善を求められていた部分ですね。ここは開発の初期段階から重要なテーマに位置づけられていました。ADVAN NEOVA AD08Rではコンパウンドのグリップを高めると同時に構造を強化することで、コンパウンドの負担を減らしてタイヤ全体として入力を支えるかたちにしました。
この結果としてライフが向上したのみならず、コーナーリング性能の向上にもつながっています。ステアリングを切り足した時の反応の向上、これはサーキットでもとても扱いやすいタイヤになる要素ですが、ジムカーナも舵角が大きいので有利に働きます」

サーキットユーザーの皆さんにもご好評をいただいているADVAN NEOVA AD08R。中村の元にはどんな情報が届いているのだろうか。

「おかげさまで、筑波サーキットで谷口信輝選手が1分を切った(59秒8)とか、これまで私の耳には良い話ばかりが届いています。サーキットで繰り返し評価を重ねて開発してきたことが、しっかり形になって安心しています。
しかし、開発は休むことを許されません。さらに良い商品を皆さんにお届けできるように、これからも前進を続けていきます」
[UPDATE : 2.Aug.2013]
           
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