2009年11月22日(日)に行われたトヨタ・モータースポーツフェスティバル内で、ADVANカローラミーティングが行われた。

当日は早朝から受付が開始されたが、全国各地から歴代のカローラが集まった。旧いところではTE27型／TE37型カローラ・レビンをはじめ、最後の後輪駆動4ドアカローラとして人気の高いTE71型のカローラGTなどが列をなし、見る者を楽しませてくれた。

もちろん、かつて富士フレッシュマンレースで、観客をおおいに沸かせ、某漫画の影響で人気が復活した"ハチロク"ことAE86型のカローラ・レビン／スプリンター・トレノも健在。それぞれモディファイを施され、一台として同じハチロクはなかった。
このような幅の広さも安価で楽しめるカローラならでは、と言えるだろう。

カローラの王道ともいうべき4ドアセダンも最新型のカローラアクシオまでが揃い、合計およそ40台のカローラが集合したのだった。

時間は9時を過ぎた。今年より富士スピードウェイではじまったN2規定に準拠したワンメイク仕様のカローラアクシオGTレースカーが先導し、ADVANカローラパレードがいよいよスタートする。
続々とコースインするカローラ。ある観客は快音を奏でて長いストレートを駆け抜けていくTE27型レビンに目を細め、またある観客はカローラルミオンやフィールダーまで走っていることに目を丸くする。観ていればカローラのラインナップと歴史を知ることができる、というのは言い過ぎだろうか。

いうまでもなく、走る側も愉しい。5ナンバーサイズを堅持する多くのカローラにとって、富士スピードウェイはとても大きなコースに感じられる。コース幅を目いっぱい使って、伸び伸びと走る喜び。普段は走ることが叶わない本コースを目いっぱい使って走ることに、みんな満足している様子だった。約3周のパレードを無事に終了した。

その後もハチロク同士のオーナー談義や、走行距離5万kmというTE27レビンや、左ハンドル・6速MT・スーパーチャージャー搭載でおそらく日本に一台しかないであろう欧州販売のカローラランクス(！)への人だかりは絶えることがなかった。

2009年は、SUPER GTやワンメイクレースなどでカローラのレーシングカーが久々に復活した記念すべき年。それを締めくくるにふさわしいイベントであった。


※以下のサムネイル写真は、クリックすると拡大画像を別窓で表示します。

カローラといっても多種多様。そのバリエーションの多さは観ているだけで楽しめる。
当日はあいにくの雨模様だったが、それでもカローラは元気に走り回っていた。

Aパドック内のADVANテントの前には、
かつて“グループA”と呼ばれた全日本ツーリングカー選手権で活躍したAE92カローラレビンと、
N2ワンメイクレースのカローラアクシオGTが時代を超えた競演を果たしていた。

パレードを引っ張った74号車aprカローラアクシオには、
同シリーズに16号車J's Tipoカローラアクシオで参戦していた橋本洋平選手が搭乗。
「セッティングの楽しみがあるのがN2レースの魅力。復活した戦うカローラGTをぜひ観に来てください！」

神奈川県の小島さんは、3S-Gエンジンに載せ換えられた非常に希少な平成6年式のカローラGT・TRD2000で参加してくれた。
「6月のカローラパレードランが面白かったので。今回はTMSFの観客の前で走るのも気持ち良さそうでしたからね。」
前後のカロゴン用パーツや205/40R17のヨコハマS-drive装着などがポイントだ。
「このクルマを新車から乗り続けて今年でもう15年が経過しますが、大きな故障もなく無事に走り続けてます。さすが世界に誇るカローラですね。あとはカローラにスポーツモデルの復活を期待します。」

「大観衆の富士スピードウェイを走ってみたかった」ということで今回のミーティング参加を決めたのは昭和48年式TE27型カローラ・レビンのオーナー、埼玉県の高野さん。
真ん中から2本突き出たワイパーはトヨタワークスのセリカが採用していたものを参考にしているとか。
「当時のレースが好きなので」とホイールはTOSCO、タイヤは数年前に限定販売されたアドバンHFタイプDだ。
「いま自分は53歳でクルマは36歳。私はあと20年ほどでリタイヤしますけれど、それまでずっと面倒みますよ。」と頼もしいコメントを頂いた。

平成18年式カローラアクシオGで東京都からエントリーの��吉さん。
「お客さんを乗せる事もある営業車なので、あくまで見た目は普通のカローラを心がけています」と一見ノーマルを謳うが、実はTRDのハイレスポンスマフラーやスポルティーボ・サスペンションなどを装着している。
ときどきレース観戦などするという��吉さん、「富士スピードウェイを走行できると知ったので思わず応募しました」と今回参加の理由を語る。
「カローラはいざ乗ってみると、そのまじめな車の性能などに、感心させられました。」

友人からの誘いで今回のADVANカローラミーティングに参加したのは、東京都にお住まいの猪又さんと昭和58年式AE86型カローラレビン。
鮮やかな赤メタリックのペイントとソレックスのキャブが自慢だそうだ。他にもエンジンやタコ足などにモディファイを施すホットなハチロクだが、本気で走る際にはADVAN A048を履かせているとのこと。
最後にカローラに対してひとことお願いしたところ「"共生"ですね」と意味ありげなコメント。

2009年夏に産声をあげた新しいワンメイクレース「富士チャンピオンレース・カローラアクシオGTクラス」。
N2規定準拠のマシンによって富士スピードウェイを舞台に開催されるシリーズは、発足と同時にエキサイティングなバトルが繰り広げられ、シーズンを通じて見応えのある展開となりました。

富士スピードウェイでは来る12月18日(金)に、このカローラアクシオGT・N2レーシングマシンの試乗会を開催します。今季のチャンピオンを獲得した松井有紀夫選手が所属、SUPER GTでもおなじみの土屋武士さんがチームオーナーをつとめるTEAM SAMURAI協力の下で、一人あたりスポーツ走行枠で5周を走行。
来シーズン、このカローラアクシオGTでの参戦をお考えの方、ぜひこの機会をお見逃しなく！

ご参加希望や詳細のお問い合わせは、pdfファイルのリーフレットに掲載されている連絡先(富士スピードウェイ・コース事業部レース事業課)まで。

【>> カローラアクシオGT試乗会・リーフレット (pdfファイル)】
※pdfファイルの閲覧には、Adobe Readerのインストールが必要です。

【LINK >> 2009 カローラアクシオGTクラス (ADVAN Motorsports)】