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BMW Familie! Westen in KOBE supported by ADVAN Report  
 
 
[2010/11/21] BMW Familie! 2010 supported by ADVAN Report
 
11月21日(日)、快晴の富士スピードウェイ(FSW)西ゲートをBMWが続々通過していった。8回目の開催となるBMW Familie!は、家族や友人が楽しく参加できる、BMWのオーナーとファンが創りだすイベント、BMWのオーナーが集うイベントとして日本国内で最大級のものに成長した。
   
晩秋に差しかかったにしては、あまりに暖かく穏やかな表情を見せるFSWのAパドックには朝日が溢れていた。続々とBMWが乗り込んでくる。「今年はFSWに大集合!」のテーマに応えて、みるみるうちにAパドックをBMWが埋め尽くしていく。
 
この時期の富士山麓にしては珍しい、まったくの無風状態。秋の休日を家族と楽しむのにはこれ以上ない絶好のコンディションが迎えてくれた。
午前10時、ADVANトラックのステージには、まずDJ HARRYさんが登場、BMW Familie! 2010の開幕を告げる。
   
BMW Familie!実行委員会、事務局代表の小玉明正氏がステージに上がり呼びかけた。
「FSWに大集合!を掲げた今回のFamilie!を楽しんでいって下さい」。
   
続いてステージに上がったのは特別協賛として参加した横浜ゴム、チーフ・マーケティング・プランナー伊藤邦彦氏。
「絶好のサーキット・デイですね。仕事柄、多くのレースを見に行き、最近テスラなどEVレースのような新しいイベントも立ち上がってます。サーキットの楽しみ方が多様化する中で、BMW Familie!のような参加型イベントは、クルマ好きが本能で楽しめるすばらしい機会だと思います。」
   
次に特別協賛のStudieのCEO鈴木康昭氏が登場。「BMW Familie!にはFSWがよく似合いますね。FSWのスケールに沢山のBMWが集まって、これがFamile!だなあと思います。今回はスタッフの努力と上向きな『がんばるぞ』の思いがこの快晴につながったのだと思います」。
鈴木氏が一つだけお願いがあると切り出したのは「ここまで努力したスタッフへのねぎらい」、それに応えて会場から惜しみない拍手が沸き起こる。満面の笑みで鈴木氏は「きょうは存分に楽しみましょう」と結んだ。
 
今回のFamilie!では、好評のレーシングタクシーとレーシングバスを大増車!サーキットを体験する大型バスは3台に、レーシングタクシーに至っては10台が用意された。
FSWを駆け抜けて体感しようというレーシングタクシーにはレーシング・ドライバーが欠かせない。そう!今回は10人のプロドライバーが居並ぶこととなった。
折目 遼、片岡良宏、菊地 靖、日下部保雄、佐々木雅弘、関 豊、土屋武士、奴田原文雄、安田裕信、柳田真孝の各選手が登場した。歴戦のADVAN使い達である。
   
レーシングタクシーの足下はヨコハマタイヤADVAN Sport、ADVAN NEOVA AD08がサポート。
   
BMWのステアリングを10名のプロレーシングドライバーが握り、その走りを体感できるビッグ・チャンスとなった。
体感試乗会への期待を横目に、ピットビル2階のクリスタルルームも盛り上がっていた。KIDS, Ladies & Familyのコーナーだ。
ADVANカフェとしてオープンしたスペースでは、BMWのペーパークラフトにチャレンジ。なかなか手強いペーパークラフトにキッズ以上に熱くなっているパパの姿も。
   
ボディアートやハンド泥エステの体験コーナーには早くも熱心な女性陣が列をなす。
 
クラブスペースには、全国から参集したオーナーズクラブが居並んだ。REAL39、Club BMW 1、「R50+」、TEAM 82 BMW1Series Coupe Owner’s Club、Club 320si (with D3)、Team BMW335、BMW5.NET、BMW3.net、The BMW Z4 E89 Owners Club、E39@owari、Z3-CLUBと個性ある各クラブがFSWのAパドックに勢揃いした。
   
午前11時20分、いよいよレーシングタクシーが始動!普段なら入ることも許されないピット内に足を踏み入れたのは、期待と不安で胸をいっぱいにした搭乗者の面々。用意されたフルフェイスのヘルメットを被り順番を待つ。
 
   
ピットロードへの車の進入を知らせる警告音がけたたましく鳴る。あらためて尋常ではない場所に参加者が立っていることを認識させる。Studieスタッフの手で最高の状態に仕上がったBMWは、M3、Mクーペ、Z4、135iクーペ、335iセダンにツーリング、528i、545i、さらにX6まで。
 
   
レーシングタクシーは、車種に合わせたADVANで足回りを固めている。いよいよADVAN Sport、ADVAN NEOVA AD08がそのパフォーマンスを発揮するときがきた。同乗者に、タイヤの限界性能を体感していただく。プロ・レーシングドライバーの腕の見せどころだ。
 
   
ピットロードから全開!盛大なスキール音を上げながら本コースへ飛び出していく。全長4,563mのサーキットの旅が始まった。
レーシングタクシーの搭乗から残念ながら外れても、もう一つ『体感』が用意されている。サーキットバスだ。富士急の大型バス3台がサーキットに乗り入れている。そのサーキットバスもヨコハマタイヤを装着。
   
バスにはイベントスタッフがガイド役となって乗客を迎えてくれた。バスという目線の高さでサーキットを駆け抜けてみるもの格別の体験だ。眼下を後方から追い上げてきたレーシングタクシーが一気に抜き去っていく。レーシングスピードを、真近でリアルに体感できる
 
最終コーナーまで高低差40mを駆け上がったドライバーから粋な一言。 「これ以上のスリルと興奮を味わいたい方は、富士急ハイランドの絶叫マシンで…」 。
ピットにはレーシングタクシーの搭乗を終えた人たちがフルフェイスのヘルメットを脱いで降りてきた。搭乗の興奮冷めやらぬ顔が踊っている。さっそく感想を聞いた。
T・Oさん BMW335i with ADVAN NEOVA  AD08に搭乗。
「レーシングタクシーに乗るのは初めてです。途中、ドライバーが遊び心でドリフトもしてくれて気持ち良かったです。たぶん、いつもよりはソフトな走りだと思うんですよ。それでもきついコーナーを滑らせながら走ってくれたので感動しました」。

搭乗したBMW335iはADVAN NEOVA AD08を履いているんですが、その印象は?
「かなりグッと噛んでるなって感じました。音は、サーキットを高速で走っているのに静かでした。自分の車はうるさいんですけど」と声を踊らせながら答えてくれた。
O・Hさん BMW545i with ADVAN Sportに搭乗。
「出だしから、もうすごかったです。目がすくむ感じ。楽しかったです。レース観戦にはよく来ますけど、これまでサーキットを走ったことはなかったんです。普通こういった経験は出来ないので、今日はラッキーでした」。
ご自身の愛車にもADVAN Sportを履いているO・Hさん、今回の走行の評価は? 「サーキットでも結構、食いついてましたね。
オーバースピードで曲がるようなコーナーでも踏んばっていました」。
T・Iさん X6 with ADVAN Sportに搭乗。
感想を聞くとまず出てきたのは、ため息混じりのような言葉。
「あー、かなり良いですね。あの背の高い車で、あれだけコーナーを粘るのは、なかなか無いですね。レーサーの運転もすごい。ああいうコーナリングは経験したことが無いです。ロールしながらコーナーを抜ける。違いますね。」 ご自身もE61にADVAN Sportを入れているというT・Iさん。
「ADVAN Sportは、かなり粘りますので乗っていての信頼は最高ですね。グリップやブレーキングの感覚とか。ウェットでもかなり良いですし、好きなタイヤです」。

今回は4人が乗って走行ですが、そのコーナー性能は?
「あの重さでビュッとコーナーから立ち上がっちゃいますからね。グリップありますね。今後、機会があればサーキットを自分で走ってみたいです。」
S・Kさん BMW Z4 with ADVAN NEOVA AD08に搭乗。
ご自身もZ4に乗っているというS・Kさん。かつてスーパー7でレースに参加していたという。
「レースではADVAN A048を履いていましたから評価は厳しいですよ」と切り出した。
「A048と比べたら、少しアンダーが出るね。でも、Sタイヤに比べると滑った後の挙動は扱いやすそうでした」。
ご自身のレースではA048に絶対の信頼を置いていたというS・Kさん。
「やっぱりBMWに乗るならADVAN SportかNEOVAですね」。
厳しい言葉の中にもヨコハマタイヤに対する熱い思いのこもった感想を聞かせてくれた。
C・Kさん
同乗した奥様のC・Kさんはこう話す。
「急減速でブレーキをグッと踏み込んでもギュっと止まるし、怖くなかったです。普通なら、おしり振るんですけど、コーナーもスーッと走り抜けて、すごく楽しかったです」。
さすがレース経験を持つご主人をコントロールしてきた経験か、ブレーキング性能の評価は的確だった。
Y・Oさん 「まあ!興奮しました!『え!このスピードで曲がるの!?』みたいな。前に車がいたんですが『ここで抜きますか?』みたいな感じで、『じゃあ抜きましょうか』と抜き去りました。すごくいい経験でした」。

搭乗した車はADVANを履いているのですが印象は?
「流れた時に、そのまま行かずにクイっとなってそのままコーナーを抜けちゃったんでポテンシャル高いなと思いましたね」。
H・Oさん
同乗した奥様のH・Oさんはまず一言、「いやぁ楽しかった。体が宙に浮いている感じでした。サーキットを走るのは初めての体験ですけど、楽しかったです」。
そこに突っ込みを入れてきたのはご主人。
「彼女が一番、乗りたがっていたんですよ」。それに答えた奥様は「実は大好きなんです!」と嬉しそうに語ってくれた。
ピットの一角、ヨコハマタイヤのブースには、今回レーシングタクシーの足回りを固めたADVAN SportをはじめとするADVANラインナップが勢揃い。
 
さらにDNAシリーズから低燃費性能とウェット性能の両立を誇るEarth-1、新たな低燃費のコンセプトを世界に伝えるBluEarth AE-01が参加者の目を引いていた。
また最近BMWファンから注目されるYOKOHAMAホイールが並ぶ。
 
2006年からFIA世界ツーリングカー選手権(WTCC)のワンメイク・タイヤ・サプライヤーという重責を担ってきたADVAN。本イベントにWTCCの実物大の表彰台が登場。優勝カップを抱いてトップ・ドライバーと同じ背景で記念撮影ができるというコーナー。優勝カップを抱いてうれしそうな笑顔の親子連れが印象的だった。
 
 
レーシングタクシーのドライビングという、いつもとは違うプレッシャーをこなしながらプロドライバーたちがステージでトークショーを繰り広げた。普段なかなかお目にかかれないドライバーたちの素顔を垣間見せて笑いが起こる。
 
ステージでのイベントが進行し、協賛各社から提供されたプレゼントを巡ってのジャンケン大会が始まった。司会者は工夫を凝らした進行で、まんべんなく参加者にチャンスを、と気を遣う。しかし人気のプレゼントを巡っては白熱の展開となり、司会者が何度も全員を打ち負かしてしまうハプニングが。再戦の連続となって大いに盛り上がった。
 
 
晩秋の日差しは、イベントステージの盛り上がりとは裏腹に、足早に富士の峰に隠れようとしていた。Aパドックから見渡す箱根の山々は薄紫の霞がかった空気に沈み込もうとしている。
いよいよBMW Familie!のクライマックス、パレードランの時間だ。灰色のカーテンを引いたような雲に隠れていた富士の頂きがひょっこり顔を出した。凍りつき青さを増したその頂きに純白の雪を背負っている。パレードだけは見逃せないかのようにくっきりと姿を現した
 
ホームストレートに掲げられた電光掲示板にBMW Familie! 2010の文字が浮かび上がる。次々とパレード参加のBMWがピットに並ぶ。先頭には今日、レーシングタクシーとして活躍したBMWたち。
   
ピットはBMWでいっぱい!いよいよパレードランがスタートした。
 
ADVANのビルボードが見下ろす第1コーナーへ。制限時速が30km/hに抑えられているので、サーキットにありながらヘルメットを装着することなく存分にFSWのサーキットロードを楽しむことができる。これもパレードランならでは。車内には笑顔、笑顔、イベントを満喫した顔が並ぶ。

長い長い長いBMWの車列。無数のBMWが赤いテールランプで一つの大きな赤いラインを描きだす。40年以上、日本のモータースポーツの歴史を紡いできた富士スピードウェイに、秋のとばりが降ろされるその瞬間、人々の心が緩やかにつながった。

8年という年月を重ねたBMW Familie!。取材過程で分かったのは、このイベントには多くの人が回を重ねて訪れているということだった。一度来れば、また訪れたくなるイベント、しかも毎年。文字どおりオーナーとファンが創りだしてきたイベントだからだ。回を重ねるごとにBMW Familie!は何か確かなものを人々の心に残している。次回のBMW Familie!は、もっとステキなものになるに違いない。

 
《取材:ライター 山田蕉寛/写真 飯塚俊也》