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Super Taikyu Round 3
開催日程
2010年5月29日(土)〜30日(日)
開催場所
鈴鹿サーキット(三重県)
天 候
晴れ
路 面
ドライ
周回数
87周 (コース : 5,807m)
参加台数
33台
(タイヤはADVANワンメイク)
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スーパー耐久シリーズの第3戦は鈴鹿サーキットが舞台。
もてぎでの開幕戦、SUGOでの第2戦とカレンダーを消化してきたシリーズは、今季初の2DAYスケジュールで500kmという長丁場の決勝が行われる鈴鹿へとやってきた。
ST-1、ST-2、ST-4と3つのクラスで強豪チームが開幕2連勝を飾っているが、今回はそれらのライバル勢がどのように反撃の狼煙をあげてくるのかが大きな注目のポイントとなった。

ST-1は2戦連続で1号車「PETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPE」の谷口信輝選手組がポールポジションを獲得。これに28号車の片岡龍也選手組「PETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPE」が続いて、フロントローを独占した。

だが997型ポルシェは着実にその実力を高めていた。
いざ決勝がスタートすると、8号車「ART TASTE GT3」の立川祐路選手が28号車にオープニングラップから仕掛けていく。サイドバイサイドの状態で1コーナーから2コーナーを駆け抜け、早々に2番手を奪って見せた。

この後、17周目にはトップを行く1号車もパスして、トップグループは熾烈な接近戦が展開される。
8号車は早めに1回目のピットストップを行い2スティント目に突入。しかしピットを離れてまもなく黄旗追い越しによる10秒のペナルティストップが科せられてしまい、後れをとってしまった。

中盤以降はBMWによるチームメイト同士の優勝争いが展開されたが、1号車は着実にマージンを稼いでいく。途中、セーフティカーの導入で"貯金"を吐き出さざるを得ない場面もあったが、その後再びリードを築き、終盤にはその差を1分30秒ほどにまで拡大。

チェッカーまでのカウントダウンが始まっていた83周目には、2回目のピットストップでエンジンが切れていない状態でジャッキアップしてしまったことからドライビングスルーペナルティを科せられたが、大量リードを背景にトップのポジションは変わらず。

そのまま1号車の谷口信輝選手/柳田真孝選手/イムラン・シャハロム選手組がウィニングチェッカーを受け、開幕三連勝を飾った。

ST-2クラスは気温が20度を超えて暑さを感じさせる陽気の中、過酷なサバイバルレースとなった。6台が出走したが、500kmの折り返しを迎えられたのはそのうちの半分となる3台のみ。
序盤から展開されたトップ争いは2連勝中の20号車「RSオガワ☆ポッカ☆ADVANランサー」と、3号車「エンドレス・アドバン・コルトスピード]」が主役。

まず予選トップのRSオガワが序盤戦をリードするが、中盤のセーフティカー導入で一気に差を詰めたエンドレスが背後に詰め寄っていく。そして2回目のピットストップでRSオガワが若干のロスタイム。対するエンドレスはスムーズにマシンをコースへと復帰させ、ここで形勢逆転。
RSオガワの追撃を振り切ってエンドレスが今季初優勝を飾り、シリーズランキング争いは中盤戦に向けてますます熱い戦いになりそうだ。

ST-3クラスは予選でNSXがクラストップ、2番手がBMW、3番手にフェアレディZ(Z33)と、今回も車種間バトルが激しくなることを予感させた。

しかし、いざフタを開けてみると韋駄天ぶりを見せたのはBMW。27号車「FINA ADVAN BMW M3」は練習走行などの段階からその速さが随所で目立っていたが、オープニングラップで一気にトップを奪って独走態勢を構築していく。
前回のSUGOではまさかのコースオフを喫したBMWだが、今回は終始レースの主導権を握り続ける展開となった。2番手争い以降は各チームが激しい攻防戦を展開したが、まさにBMWは"余裕の独り旅"。

結局、ピット作業などもミスなくこなして理想的とも言えるレース展開でチェッカーまでマシンを運んだ伊橋勲選手/廣田秀機選手/三澤伸輔選手組が、2番手のNSXに最後は25秒差をつけて今季初優勝を飾った。

ST-4クラスはスタートダッシュに成功した予選3番手の62号車「ホンダカーズ東京 G/M インテグラ」がオープニングラップでトップに立った。
しかし青木孝行選手がスタートをつとめた666号車「BOMEX with CarXs S2000」が猛追を見せて20周を待たずにトップを奪う。その後、導入されたセーフティカーも味方につけてリードを広げて行ったが、終盤になって順調だったレース運びは大きく崩れてしまうことに。

まずピット作業での違反に対するドライビングスルーペナルティが科せられて、マージンを吐き出してしまう。さらにもう一回のピットストップで時間を要した上に、タイヤ交換の際にボルトをしっかり締め切らないままコースへマシンを送り出したため、再度のピットインを強いられてしまったのだ。

これに対して着実にポジションを上げてきていたのがクラスポールポジションからのスタートだった95号車「特許リジットカラーS2000」。
スタートでこそ順位を下げてしまっていたものの、その後は老舗・SPOONらしいレース運びでトップを狙える位置まで挽回。
相手チームがドタバタしているのを横目にしっかりトップを奪って今季初優勝を飾り、今回は3位表彰台となった浅野レーシングサービスの開幕三連勝に待ったをかけた。
Driver's Voice
村田信博 選手
 【今回の成績 : ST-2クラス 優勝】
今回は、金曜日の練習走行は良い感じだったのですが、土曜日から4輪駆動のシステムにエラーが出て厳しい状況で予選に臨んでいました。結果的にそのトラブルは完治には至らなかったのですが、みんなで開き直って「与えられた状況の中でベストを尽くそう」という考えでした。
僕は2スティント目を担当しました。本当はトップを奪ってマージンを作ってバトンを渡したかったのですが、ストレートの伸びがちょっと足りず、リスクを背負っても仕方ないので、チームプレーに徹してしっかりついていくドライビングに徹しました。うちのチームはピット作業が速いので、しっかりついていけばそこで逆転できると分かっていましたから。
今回はどうしても勝ちたかったのでとても嬉しいです。今回からは山内英輝選手も加わってチームの平均年齢を下げてくれましたので(笑)、次の富士では連勝を狙います。
タイヤは2回のピットインでともにフロントのみ交換です。今日は暑くもなりましたが、リアは無交換でも問題なく走りきってくれました。


伊橋勲 選手
 【今回の成績 : ST-3クラス 優勝】
僕が何も起こさなければ、何も問題なく勝てました(笑)。
NSXをはじめとしたライバルも速かったですが、うちはスタートのスピードには自信があるので、そこを活かして作戦通りにトップを奪うことに成功しました。
以前のM3は最後に追い上げて勝つというスタイルでしたが、今はどちらかというと先行逃げきり。だからスタートを担当する自分は重要なポジションなんですよ。
M3は予選などで燃料が少なくて軽いとちょっとバランスが悪いのですが、この特性にドライバーみんなが慣れてきているので、全体的な戦闘力は向上していますね。
タイヤは1回目のピットインで4本交換、2回目は無交換。自分はスタートから35周を走りましたが全然余裕があって、逆にあのまま2スティント目を走ることも出来ただろうと思います。ここは作戦的な要素の部分ですね。
FEAUTURED DRIVER
N1耐久時代から参戦を続けている老舗チームが浅野レーシングサービス。往年のグループAなどにも参戦してきた長いキャリアを持つチームだ。
その代表をつとめ、自らドライバー、そしてメカニックとして活躍するのが浅野武夫選手。1975年に筑波のTSでデビュー、30年以上に渡ってモータースポーツシーンの第一線で活躍を続けている。

そんな浅野レーシングサービスは開幕2連勝を飾り、今回もしっかり3位表彰台に立った。浅野選手はスーパー耐久を戦う上で重要なこととして、次の要素を挙げる。
「とにかくトラブルを起こさないかたちを作ってサーキットに入るのが一番大切です。サーキットでバタバタ仕事をしているとミスをする可能性もある。事前の"仕事"をどこまでキッチリやって来れるか、マシンの状態をどこまで把握しているか、これが重要だと思います。」

長年モータースポーツを続けていることについては、
「いつまで続けていけるんだろう、という思いが最近はありますね(笑)。
昔は辛くて辞めたいと思ったこともありましたが、今思えばそれは"レースの楽しさ"に至っていなかったということなんですよね。特に耐久レースに昔から多く出ていたのですが、耐久なんか辛くて当たり前なんですよ。
ところがグループAをやっている時に、『あ、レースって楽しいな』ということが分かってきた。グループAはとにかく人気があってお客さんが多かった。お客さんの存在を意識したときに、自分の中で何かが変わったんですよ。それまでは自分で頑張って作ったクルマを壊したくないという思いが強くて、ドライバーとしても8割くらいの力で走っていた。
ところが走りを見に来ていれるお客さんのことを意識すると、全ての力を出し尽くして走らなければと思いました。その為には壊れないようにクルマを作る、ドライバーとメカニックの力をつける、という考え方になりました。」

耐久を知り尽くす一人として、今回の鈴鹿でも見事な走り、そしてチーム運営を見せてくれた浅野選手。
「そろそろ歳も歳だし、自分を超えてくれる若い人を探しています。でも、若くて速い人がくると自分の刺激にもなりますし(笑)。」
次の富士に向けて、そしてシリーズチャンピオンの栄冠に向けて、その闘志はますます熱くなっているようだ。
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