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Super Taikyu Round 5
開催日程
2010年9月4日(土)〜5日(日)
開催場所
岡山国際サーキット(岡山県)
天 候
晴れ
路 面
ドライ
決勝距離
400km (コース : 3,703m)
参加台数
37台
(タイヤはADVANワンメイク)
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6月下旬に行われた前戦・富士から長いインターバルを挟んでスーパー耐久シリーズは後半戦に突入。第5戦は灼熱の戦いが岡山国際サーキットを舞台に開催された。
9月上旬開催が恒例となっている岡山のスーパー耐久は、決勝レースの晴天率が高く、同時に厳しい残暑との戦いとなることで知られている。
日本列島が全国的に猛暑に見舞われている今年も例外ではなく、レースウィークを通じてチームはマシン、そしてドライバーの暑さ対策にも工夫を凝らすことが求められた。

BMW Z4Mが強さを見せているST-1クラス。開幕からこれまで1号車の「PETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPE」が連勝街道を独走しているが、今回は黄信号が灯っていた。
Aドライバーの谷口信輝選手は、先に開催されたSUPER GT鈴鹿戦で右足に火傷を負ってしまい、特に強い踏力が要求されるブレーキングが出来ないほどに症状は深刻なものだった。

しかし予選ではなんと左足ブレーキのみで28号車「PETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPE」の片岡龍也選手に続く、Aドライバー2番手のタイムをマーク。パートナーの柳田真孝選手がBドライバー予選のトップタイムをマークして合算の結果、今回もポールポジションを獲得した。


予選日よりは若干気温が下がったものの、それでも午前中から30度を優に超えてジリジリと眩しい太陽が照りつけた決勝日。1号車のコクピットには柳田選手がおさまり、400kmの戦いはスタートを迎えた。
ローリングスタートから1コーナーをしっかり守った柳田選手。後方では81号車「DAISHIN R35 GT-R」を駆る田中哲也選手が3番手から前を行く28号車にプッシュするが、ここは28号車のファリーク・ハイルマン選手がガッチリと抑えてポジションを譲らず。久しぶりのスーパー耐久復活となったDAISHIN MOTORSPORTのチームオーナー、大八木選手に好位置でバトンを渡すべく、田中選手も2番手へポジションアップする機会を伺いながら周回を重ねていく。
一方のBMWを駆るファリーク選手の成長ぶりを感じさせるドライビングにも助けられて、先頭を走る柳田選手はじわじわとマージンを稼いでいく。

38周で1号車は1回目のピットイン、柳田選手からイムラン・シャハロム選手に交代。一時的に3番手にドロップするが、2周後に28号車と81号車が同じタイミングでピットイン、28号車は片岡選手、81号車はチームオーナーの大八木信行選手がバトンを受け、この間に1号車は再びトップに立つ。
セカンドスティントのシャハロム選手も安定した走りでトップのまま1号車は2回目のピットイン、ここまでで築いたマージンを背景に最終スティントは再び柳田選手がステアリングを握り、1号車がウィニングチェッカー。連勝記録を"5"へと伸ばすことに成功した。
そして2番手は28号車。PETRONAS勢が今季4回目のワン・ツー・フィニッシュを飾った。
3位表彰台に食い込んだのは8号車「ART TASTE GT3」。81号車のGT-Rは終盤にブレーキローターが割れてしまい、破損したパーツがタイヤにダメージを与えたことで後退を余儀なくされてしまった。


ST-2クラスはクラスポールポジションからスタートした20号車「RSオガワADVANランサー」の独り舞台。スタートから快調なペースで周回を重ね、全く危なげない戦いぶりで終わってみれば2位以下に2周以上の差をつける圧勝。

一方で2位争いは熾烈を極めた。予選2番手の3号車「エンドレス・アドバン・コルトスピード]」は、Bドライバーの村田信博選手が体調不良のために予選終了後に出走を断念。A/Bドライバーのみの登録となっていたため、急遽併催されていた全日本F3に出場していた山内英輝選手の出走を嘆願書の提出で認めてもらい、最後尾から決勝を迎えた。
怒濤の追い上げを見せた3号車は15周目を迎えるころには3番手にまで浮上。しかし暑さの影響で燃料の温度が上がってエンジンへの吸い込みが悪化する"パーコレーション"が発生してしまう。
そこでチームは3ストップ作戦に変更、増える停車時間の分をハイペースラップによってコース上で取り返して上位を狙ってきた。

この3号車と最後まで激しく2番手を争ったのが、今回からBドライバーに菊地靖選手を起用した6号車「新菱オート☆DIXCELエボ」。40周すぎには3号車の先行を許す場面もあったが、2ストップゆえに2番手を取り戻して終盤には3号車とテール・トゥ・ノーズのデッドヒートを展開。
燃費的に苦しく、チェッカーまで計算上はギリギリの燃料という薄氷を踏む展開になっていたが、菊地選手がしっかりマシンを最後まで運んで新コンビでの2位フィニッシュに成功した。


ST-3クラスはクラスポールからスタートした39号車「TAITEC TRACY NSX」と2番手スタートの27号車「FINA ADVAN BMW M3」が今回も激しくトップ争いを展開。後半に入って先行していた27号車・伊橋勲選手と、追う39号車・佐々木孝太選手の直接対決となったが、今回は佐々木選手に軍配があがって39号車がトップを奪取。
開幕戦以来となる2勝目を39号車が飾り、2位でフィニッシュした27号車に対して、予選ポール獲得の1点を含めた21点を加えた39号車がシリーズポイントを"74"として、27号車との得点差をそれまでの13点差から7点差へと縮めた。


ST-4クラスは予選で速さを見せたのが95号車「特許リジットカラーS2000」。
序盤をリードして第3戦・鈴鹿以来となる今季2勝目への期待が集まったが、無念のエンジントラブルでペースダウン。
これに対して今季3勝を挙げている浅野レーシングサービスの18号車「コスモソニック21 FKings DC5」が、今回も"浅野流"の老舗チームらしいレース運びでトップ争いの主役に躍り出た。
ピットインの度に先行車との差を詰めていくと、最終スティントでステアリングを握ったチームオーナーの浅野武夫選手が最後はしっかりトップを奪って今季4回目のウィニングチェッカー。
シリーズチャンピオン獲得に向けて、95号車との得点差を25へと拡げ、栄冠にまた一歩近づいた。
Driver's Voice
柳田真孝 選手
 【今回の成績 : ST-1クラス 優勝】
今回は状況によっては谷口信輝選手にも乗ってもらう可能性がありましたが、負担をかけたくなかったので最初のスティントでマージンを稼いでイムラン・シャハロム選手に渡そうと思っていて、まずはそこをしっかり出来ました。
イムラン選手もペースは悪くなく、片岡選手も追い上げてきましたが逃げきって帰って来たのでイムラン選手の成長ぶりも素晴らしいものでしたね。
今日は、僕が今年参戦してきたレースの中で、おそらく一番暑かったと思いますが、タイヤは最後までコンスタントに機能してくれていたので、本当に助かりました。
岡山のコースでは次にWTCCへの参戦があります。今日も車は違いますがWTCCのことも考えながら走っていました。WTCCに向けては毎日ビデオを見たり、これまでに参戦した荒聖治選手などからも情報を集めて勉強しています。スーパー耐久ではチームメイトの谷口選手とはWTCCではライバルになりますが、とにかく好いレースをお見せしようと思いますので、一人でも多くの方にサーキットへ足を運んでいただきたいですね。


大橋正澄 選手
 【今回の成績 : ST-2クラス 優勝】
スタートを担当した阪口良平選手の築いてくれたマージンを背景に、安定して走りきれました。
当初は私はショートスティントの予定でしたが、マージンもあったので少し周回数を引っ張って花岡翔太選手にバトンを渡しました。
最低でもマージンを守らなければならない立場のセカンドスティントでしたが、後続のペースもそれほど上がってきませんでしたし、マシンに負担をかけないように「エンジン回転を抑えて走れ」というチームオーダーもありましたので、しっかりノートラブルで与えられた役目を果たせてホッとしています。
シリーズのチャンピオン争いでも大きな一勝ですが、ST-2クラスは何が起きるかわかりません。トラブルに泣いたチームもありましたが、明日は我が身と気を引き締め直して仙台に臨みます。


佐々木孝太 選手
 【今回の成績 : ST-3クラス 優勝】
最近ちょっとスーパー耐久では勝てていなかったし、このままポイントを離されるとタイトル争いがきつくなるので、今回はひとつのターニングポイントだと思っていました。この思いはチームも他のドライバーも同じで、自分も含めてミスなく戦って優勝出来たのは、今シーズンの中では一番完璧なレースだったのではないでしょうか。
タイヤは、BMWが無交換作戦に出てきたので僕たちもどうしようか迷ったのですが、やはりリスクを背負うよりは良い状態で走りたいという判断でリアを交換しました。ドライバーの調子もよかったので、ピットストップで多少のビハインドを背負っても、その分はコース上で取り返せるという判断です。
これでチャンピオン争いに踏みとどまれたと思うので、次の仙台もしっかり勝って、最終戦で勝った方がチャンピオンという流れに持って行ける様に頑張ります。


浅野武夫 選手
 【今回の成績 : ST-4クラス 優勝】
暑くて厳しい戦いでしたが、特別なことな何もしていません。エンジンも今回で3レース目のものですし。あえて言えば、去年は我慢できる程度の暑さだったので使わなかったクールスーツを、今年は使ったことくらいでしょうか(笑)。
ライバル勢、特に予選で前にいた95号車や60号車が速かったので、今回は表彰台に立てれば御の字かな、と思っていました。
最後は自分が乗りましたが、乗る前にライバルとの位置関係や差を把握して、練習の時から相手のドライバーがどのくらいのペースで走るのかなどを見ていて得た情報を頭に入れて、戦略を立てて逆転に成功しました。
次の仙台はS2000が速いので、雨でも降ってくれないかな、というのが本音です(笑)。
タイヤについては今回、練習走行でちょっと摩耗的に厳しいかなと思ったのですが、アライメントを変えたらグンとライフが伸びて、決勝では全く問題ありませんでした。
Turning Point
猛暑の中で行われた400km耐久。今回の様な過酷な耐久戦では単に速さだけではなく、チームの総合力がいつも以上に問われることになる。
暑さなどに起因するマシントラブルを如何に未然に防ぐか。これはサーキット入りする前の段階、ガレージメンテナンスでどこまで対策を施し、マシンを仕上げられるかが重要になってくる。
そしてレースウィークを通じての効率的なセットアップ、他チームの動向も見ながらの戦略の構築。決勝当日は、これらをひとつにまとめ上げて、チームが一丸となって"勝ちパターン"を実践出来るかがポイントになると言える。これらは耐久レースでは常に必要とされることなのだが、特に今回のように暑さなどの外的要因が加わって過酷さが増した一戦ではなおさらのこと。
終わってみれば開幕から強さを見せているチームが優勝を飾っていることが、改めて耐久レースで勝つために必要なことは何なのかを改めて実証した一戦だった。
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