Your browser does not currently have the Flash Player version 8 that is required to view this site.
Please click here to download the latest Flash Player version.
HOME / MOTORSPORTS / Super Taikyu 2010 / Round 6 News Index
ひとつ前に戻る
Super Taikyu Round 6
開催日程
2010年10月17日(日)
開催場所
仙台ハイランドレースウェイ
(宮城県)
天 候
晴れ
路 面
ドライ
決勝距離
400km (コース : 4,063m)
参加台数
30台
(タイヤはADVANワンメイク)
>> Report (レポート)  >> Result (競技結果)  >> Detail (カテゴリー紹介)
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
全7戦のカレンダーとなる2010年のスーパー耐久シリーズは、9月上旬に開催された灼熱の岡山ラウンドを終えて約1ヶ月のインターバルを置いて第6戦を迎えた。5月のSUGO以来となる東北に舞台を移し、秋の香りに包まれた仙台ハイランドレースウェイで熱戦が展開された。

この大会と続く最終戦は、開幕戦同様にボーナスポイント対象となり、各クラスの戦績に応じて付与されるシリーズポイントが20%増しとされる。
さらに最終戦はツインリンクもてぎのオーバルコースで50周×2レースという、本来の耐久戦とは異なるレースになるため、各チームはこの仙台をより重要視して臨んでいた。

今回の大会には「YASUHIKO NAKAMURA Memorial」のタイトルが付された。これは富士スピードウェイで開催されたF1グランプリをはじめ、長年に渡って日本の主要レースで競技長をつとめ、去る1月に逝去した故・中村靖比古氏の功績を讃えたもの。
会場内にはメモリアルルームが設けられ、スタート前には黙祷を捧げて故人の冥福をあらためて祈り、決勝レースはスタートを迎えた。

久しぶりの1DAYレースということで午前中に予選が行われたが、大きなトラブルに襲われるマシンも無く30台のマシンがスターティンググリッドから99周の決勝レースに臨む。


フロントローを独占したのはPETRONAS勢のBMW Z4M COUPE、1号車の谷口信輝選手組はポールポジションから好スタートで快走を披露。
スタートをつとめた谷口選手が独走状態で大量マージンを稼いでイムラン・シャハロム選手にリレー、3人のドライバーが3等分ずつの周回を担当する作戦だったが、イムラン選手もしっかり33周を走りきってアンカーの柳田真孝選手にマシンをつなぐ。
柳田選手も隙の無い走りで後続を全く寄せつけず、堂々の開幕6連勝でシリーズチャンピオンの座を獲得した。

2番手争いはスタート直後こそPETRONASの28号車・片岡龍也選手組と、8号車・清水康弘選手組の「ART TASTE GT3」がデッドヒートを展開したが、一旦奪われた2番手の座を片岡選手が奪還してからはポジションをがっちりキープ。
その後、8号車はステアリングのトラブルで後退、28号車も小さなトラブルは発生したものの2番手を守ったままでチェッカーを受けて、今季5回目のワン・ツー・フィニッシュを飾った。


ST-2クラスはシリーズリーダーの20号車「RSオガワADVANランサー」に注目が集まった。今回、シリーズ2番手の「エンドレス・アドバン・コルトスピード]」よりも前でフィニッシュすればチャンピオンが確定する。しかし一方で、仙台ハイランドでRSオガワが最後に優勝を飾ったのは実に14年前のことという事実もある。

予選でクラスポールを奪った20号車、対する3号車はスタートから峰尾恭輔選手が猛プッシュ。20号車の阪口良平選手も負けじと抑え続け、激しいテール・トゥ・ノースがファーストスティントでは終始展開されることになった。
30周目の1コーナーで遂に峰尾選手が前に出ると、34周目に1回目のピットイン。今回Cドライバー登録された高木真一選手に交代してコースに復帰した。
20号車は38周目のピットインで大橋正澄選手に交代したが、ここでなかなか20号車がピットを離れない。20号車はピット作業に時間を要してしまい、ポジションは2番手をキープしたものの、3号車はマージンを拡大。
この差が勝敗の分かれ目となり、2回目のピットインで再び峰尾選手にステアリングを託した3号車が第3戦・鈴鹿以来の今季2勝目を獲得。チャンピオン争いは最終戦のツインリンクもてぎ・オーバル戦に持ち越されることとなった。


ST-3クラスも序盤からの激しいトップ争いが観客を魅了した。その主役はランキング1位の27号車「FINA ADVAN M3」と、2位の39号車「TAITEC TRACY NSX」である。
クラスポールは27号車、しかしオープニングラップで39号車の佐々木孝太選手が27号車の伊橋勲選手をかわしてトップでホームストレートに帰って来た。
47周目、同一タイミングでピットインした両者だったが、ここで39号車は素早いピットワークでマージンを稼ぐことに成功。27号車も食らいついていく中盤の戦いだったが、60周目にまさかの展開が待ち受けていた。

トップを快走していた39号車から白煙があがる。止むなく緊急ピットイン、ドライブシャフトのトラブルからグリス漏れが生じてしまい、メカニックが必死の修復作業に取りかかった。
この間に難なくトップの座を奪い返した27号車は、ノートラブルでチェッカーまでマシンを運んで今季3勝目を獲得。
39号車も戦線に復帰してチェッカーを受けたが、ポジションは5番手。27号車はチャンピオン争いで大きな一勝を手中におさめることに成功した。


ST-4クラスも、やはりスタート直後からトップ争いは白熱した。
クラスポールは95号車「特許リジットカラーS2000」、しかしこちらも2周目には2番手からスタートしたシリーズリーダーの18号車「コスモソニック21 FK ings DC5」がトップを奪ってレースをリードする。
さらにこの18号車に迫ったのがクラス6番手グリッドからスタートした45号車「ビストロカンパーニュ BRIDE DC5」。12周目にはトップを奪い、シリーズリーダーを従えることに成功。しかし45号車はスタートドライバーの佐々木雅弘選手が50周を走る予定でいたが、電気系のトラブルでエンジンの吹けが悪くなって後退を余儀なくされた。

トップからドロップした95号車は、16周目で早々に1回目のピットイン。スタートを担当した市嶋樹選手から服部尚貴選手に交代して、猛チャージをかけてきていた。
その戦略が実を結んだのは34周目に18号車が1回目のピットインをした時だった。18号車がピットに留まっている間にストレートを駆け抜けた95号車が再びトップに立つと、服部選手は42周を走って2回目のピットインで木下隆之選手に交代。

しかし82周目、95号車にマシンのトラブル修復を命じるオレンジディスク旗が提示された。マフラーの一部が脱落して引きずりながらの走行となっていたのだ。この時の18号車との差は10秒ほど。ピットインして修復すれば、間違いなく逆転を許さざるを得ないだけに万事休すかと思われた。
ところが2周後、引きずっていたマフラーが完全に脱落して部品はコースサイドに。このためオレンジディスク旗は解除され、そのまま周回を重ねた95号車が今季2回目のウィニングチェッカーを受けることに成功して、こちらもチャンピオン争いを最終戦に持ち越した。
Driver's Voice
谷口信輝 選手
 【今回の成績 : ST-1クラス 優勝】
岡山は足の怪我で決勝を休ませてもらったので、その分の仕事をしっかりしようという意気込みで臨みました。予選はトップタイムを出しましたし、決勝もスタートドライバーということでパートナーの二人に良い状態でバトンを渡そうと思っていたので、序盤から猛プッシュで逃げきりを図りました。
仙台はタイヤの摩耗に厳しいコースですが、どんな良いタイヤでもスライドさせたりするとタイヤの摩耗が一気に進みます。なのでアンダーステアもオーバーステアも出さないように、タイヤを自分の手中に置いてマネージメントしながら速く走るということに務めました。
今日を皮切りにWTCCの岡山やマカオなど7週連続でレースがあります。うちのチームは勝って当たり前と思われている部分もありますが、全員が集中してミスなくやり遂げて結果を出したことで、7週連続の最初として幸先よいものになりました。


峰尾恭輔 選手
 【今回の成績 : ST-2クラス 優勝】
今シーズン、うちのチームは狙った通りにうまく行かないことが多くありました。今回、予選はポールを奪われましたが、チームのみんなが一所懸命やって優勝出来たことは、全てがうまく言ったことの結果だと思います。
ポールを奪われて厳しい展開になるとは思いましたが、しっかりついていって5秒差くらいでピットに帰れば、うちのチームはピット作業が速いので何とかしてくれるだろうという思いがありました。20号車も速いので、スタートからプレッシャーかけて相手にタイヤを使ってもらおうという作戦でファーストスティントは戦いました。
今までいろいろなことがありましたが、今回はトップ争いを演じて勝ちをおさめたことで、チームとしては自信にもつながりました。


伊橋 勲 選手
 【今回の成績 : ST-3クラス 優勝】
正直、まさか勝てるとは思っていませんでした。ペース的にきつくて、NSXは速すぎですよ!
NSXに前に出られてからは、出来る限りプッシュしつつ、次につなぐためにタイヤも巧く温存していこうと考えて走りました。結果論で言えば、プレッシャーを与え続けたことでNSXも頑張って、その結果としてトラブルが誘発された部分もあったのではないでしょうか。
タイヤは1回目のピットで4本交換しました。摩耗的にはまだ行けたと思いますが、BMW M3は周回を重ねてガソリンが減って重量が軽くなるとマシンのバランスが厳しくなります。そこで安全策という意味あいのある4本交換です。その後、NSXが戦列を離れて後続との差が大きくなり、ペースを落としていたので2回目のピットではタイヤは無交換でした。
最終戦はオーバルコースですが、うちのマシンは重たいこともあって勝つのは難しい一戦だと予想しています。それだけに今回の優勝は大きな一勝。楽になったとまでは言えませんが、かなりチャンピオンには近づけたと思います。


木下隆之 選手
 【今回の成績 : ST-4クラス 優勝】
仙台ハイランドは、コース的にはタイヤの摩耗などを含めてFR(後輪駆動)のS2000が有利なはずなのですが、意外とFF(前輪駆動)のインテグラも速くて、もう少し楽勝出来るかとも思っていたのですが、厳しいレースでしたね。
タイヤはショートスティントでピットインした1回目は無交換、2回目で僕が乗る時にリアだけを換えて、フロントはスタートからフィニッシュまで無交換でした。タイヤに厳しいと言われる仙台で最後まで安定したパフォーマンスを見せてくれましたね。
最終戦のオーバルコースは、S2000にとってはウェイトを積まされていることからストレートがあまり速くないので、厳しい戦いになると思います。今回の優勝でチャンピオン争いも持ち越したので、最後までやれるだけのことを全力でやっていきます。
Turning Point
コース上のバトルに目を奪われがちなレース観戦だが、スーパー耐久ではピット作業にも要注目だ。現在は2回以上のピットストップが義務づけられているスーパー耐久だが、ここが大きな勝負の分かれ目になることは珍しくない。

ピットでのルーティンワークと言えば、ドライバー交代と燃料補給、そしてタイヤ交換。特にタイヤ交換はセンターロック式ホイールが禁止されているスーパー耐久の場合、市販車と同様に5本、もしくは4本のホイールナットを着脱するため、ワンミスが命取りになってしまう。
一度大きなミスをしてしまうと、10秒以上のタイムロスとなるため、これをコース上で取り返すのは至難の業。逆にピットで1秒や2秒を縮めるのは作業のやり方次第で不可能ではないので、各チームはメカニックが工具や作業手順に様々な工夫を凝らしている。

耐久レースはチームの総力戦。総合力に勝るチームが栄冠を手中におさめるのが常だが、ぜひメカニックたちの“戦いぶり”も見逃さないでいただきたい。
ひとつ前に戻る