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JDC Round 6
開催日
2012年9月2日
開催場所
オートパーク今庄 (福井県)
天 候
曇り
路 面
ハーフウェット(散水)→ドライ
参加台数
150台
(ヨコハマタイヤ装着車 41台)
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全7戦で戦われる全日本ダートトライアル選手権も、今大会を含めて残すところあと2戦。
すでにSC3クラスとDクラスのシリーズチャンピオンが確定しているが、残るクラスはタイトルの行方が最終戦までもつれこみそうな勢いだ。ヨコハマタイヤ勢にとって、最終戦前の今大会で少しでも優位な順位に付け、最終決戦に挑みたいところだ。

第6戦の舞台となるオートパーク今庄は、昨年から全日本の1戦に組み込まれた、全国で最も新しいダートコース。
コースの一部にはコンクリートの簡易舗装が施され、その上に砂利が敷かれているため、路面が掘れて荒れることは皆無。そのため、ドライ路面ともなれば第1ヒートから超硬質ダートタイヤのADVAN A036を装着できるほど、固い路面が特徴のコースだ。

ただし、今回のコースレイアウトは走行ラインがクロスする島回りを多用したテクニカルレイアウトを採用。そのため、自車が巻き上げるホコリに視界を奪われコースを見失ってしまうドライバーも多く、各ヒート前に行われるホコリ防止対策の散水に加え、N3クラスとSA1クラスの間と、SC1クラスとSC2クラスの間にも散水が行われた。
結果的にはこの散水が、クラスによっては勝負の行方を左右することとなった。

PNクラスは、第1ヒートからADVAN A036を装着した佐藤秀昭選手が、両ヒートともベストタイムをたたき出す力強い走りで移籍後初の優勝を飾った。2010年にN2クラスのタイトルを奪っている佐藤選手は「(PNクラスで)もっと早くに勝っていなきゃならならなかったのですが、パワーが少ないクルマの走らせ方に予想以上に戸惑い、なかなか思うような結果を残すことができませんでした。でも、やっと走らせ方の方向性を掴めたので、最終戦もこの調子で勝ちたいですね」と連勝を狙う。
今回の優勝で、シリーズトップとの差はわずか2ポイントと急接近。逆転チャンピオンの期待が大きくかかる結果となった。

第5戦の切谷内で今季2勝目を挙げ、SA2クラスの逆転チャンピオン獲得の期待がかかる荒井信介選手は、期待通りに第1ヒートのトップタイムを奪い、ライバルにプレッシャーをかける。さらに、ラリードライバーの大西康弘選手が2番手タイムをマークし、荒井選手を援護射撃。しかし、第2ヒートに入ると大西選手は各コーナーでのオーバースピードが仇となり8位に転落してしまう。
「土曜日の公開練習からずっと調子が良くて、『まだまだ行ける』と欲が出てしまった。自分の走りに徹していれば勝つチャンスもあったと思うんだけどね。気合いとタイムは比例しないというのはラリーと一緒だね(笑)」と大西選手。
一方、荒井選手も「SA1クラスの前に入った散水量が、第1ヒートよりも第2ヒートの方が多かったみたいで、濡れている部分が多かった。途中で小雨が降ってきたのも気にしすぎてしまって、予想以上にリヤを滑らせてしまった。その分だけ負けたって感じだね」と、ライバルに逆転を許し2位でフィニッシュ。
これでタイトルの行方が決まり、残念ながら荒井選手のチャンピオン獲得とはならなかった。荒井選手は「悔しいのはもちろんだけど、来季のためにも最終戦はしっかりと勝ちに行くよ」と、気持ちを切り替えていた。

前戦でチャンピオンが確定したSC3クラスは、今シーズンの途中から参戦している田口勝彦選手と、今年の開幕戦を制した炭山裕矢選手という、アジア・パシフィック・ラリー選手権で活躍しているふたりが顔を揃えた。
第1ヒートは田口選手が炭山選手を0.04秒上まわり2番手に付けるが、第2ヒートは「第1ヒートの途中でミッションが壊れてしまったのですが、スタッフが第2ヒートまでにしっかりと修復してくれたおかげです」と言う炭山選手が難しい路面コンディションの中でタイムを短縮、田口選手を抜き2位に入賞した。また田口選手も3位に入賞。
「やっとマシンの調子も上がってきたので、来年に向けて最終戦は優勝で締めくくりたいね」と、今年最後の戦いに向けて気合いを入れ直した。

Dクラスは、第5戦で優勝を飾った谷田川敏幸選手が第6戦でも好調をキープし、第1ヒートのトップを奪う。だが、第2ヒートはミッションのギヤが抜けてしまうトラブルが頻発。さらに路面状況が第1ヒートよりも濡れている部分が多かったという路面コンディションも重なり、惜しくもタイムアップならず3位となった。

N3クラスは、「実は今庄を走るのは土曜日の公開練習が初めてだったんです。1本目はスピンしちゃうし、2本目はどうしようかと思っていただけに、表彰台を獲得できたのは本当にうれしい」と言う川崎修也選手が3位に入賞。
また、SC1クラスの福山重義選手も「第1コーナーをミスしてしまい、そこからリズムに乗れなかったのですが、なんとか走りきることができました」と3位入賞を果たした。

さらに、今季3回目のクラス成立となったSC2クラスでは、「全日本の会場にはメカニックとしていつも来ているだけど、走るのは7年ぶりです(笑)」と笑う服部純選手が、第2ヒートはリタイアとなりながらも第1ヒートのタイムで2位入賞と健闘をみせた。
 
Driver's Voice
佐藤秀昭 選手
 【今回の成績 : PNクラス 優勝】
PNクラスが走る前はいつもたっぷりと散水があるのですが、今回は第2ヒートはADVAN A036で走ると最初から決めていたので、データ取りの意味も込めて第1ヒートもADVAN A036で走りました。そこでトップタイムを奪えたというのが大きかったですね。
第2ヒートは慣熟歩行の時点で第1ヒートよりも乾いていたので、自信を持って挑めました。路面に合わせてメリハリの付いた走りができたと思います。シリーズトップも射程圏内に入ったので、最終戦も優勝でタイトルを決めたいですね。
荒井信介 選手
 【今回の成績 : SA2クラス 2位】
ここも勝って、なんとかタイトル争いを最終戦線まで持ち越したかっただけに、ゴールしてタイムを聞いた時は、正直「チクショー!」って思ったよ。でも、勝てなかったんだから仕方がない。来年に向けて最終戦も頑張るよ。
今回は第2ヒートで濡れている部分に乗りすぎたのが敗因。第1ヒートよりも濡れているのは分かっていたのだけど、このコースは濡れていても結構グリップするところもあるんだ。でも、今回は濡れている路面でリヤが余分に動いてしまった。その分だけ、負けたという感じかな。
 【今回の成績 : SC3クラス 2位】
土曜日の公開練習はクラッチが滑ってしまってクラッチ交換。日曜日の決勝の第1ヒートはミッションが壊れてしまってミッション交換。まるでラリーみたいな展開だったけど、メカニックやエンジニアの皆さんが頑張って交換してくれたおかげで、楽しく走ることができました。
タイヤは両ヒートともADVAN A036です。路面的には第1ヒートの方がステアリングのキックバックが強かったので、路面グリップが高かったと思います。第2ヒートは濡れているところはもちろん、乾いているところもパウダー状のダストが乗っていて滑りやすかったですね。でも、抑え気味に走ったら抑えたなりのタイムしか出ないと思ったので、頑張って踏んでみました。田口さんに勝てて、本当に良かったです(笑)。
田口勝彦 選手
 【今回の成績 : SC3クラス 3位】
すげー失敗した! ラインを思いっきり外してしまいました。そこのミスが致命傷だったと思います。馴れないラインというか、まだダートトライアルのラインと自分のラインをシンクロさせるのがうまくいかないですよね。
自分としては走りやすくはないラインなのだけど、そこが一番路面がきれいだから、やっぱり走らざるを得ない。そこがダートトライアルの難しさだと思う。特に今回はリズムが悪かった。路面も予想以上に濡れていて、ADVAN A036を履いたのですが、自分としてはADVAN A035でも良かったかなと思っています。
谷田川敏幸 選手
 【今回の成績 : Dクラス 3位】
両ヒートともADVAN A036を装着したけど、確かに第2ヒートの方が散水量が多く、少なからず影響はあったと思う。ただ、その状況でもタイムを縮めてくる選手がいるわけだから、どのラインを走るかということが重要だろうね。
ミッションのギヤ抜けは実は土曜日の公開練習の時に症状が出ていて、それが気になってミスコースをしてしまったり、止まってみたりで散々だった。決勝の第1ヒートは症状が出なかったのだけどね。ギヤが抜ける原因は分かっているので、最終戦までにしっかりと対策してきます。
川崎修也 選手
 【今回の成績 : N3クラス 3位】
実は今まで今庄を走ったことがなく、土曜日の公開練習の時が初めてだったんです。なかなかリズムが掴めず、決勝の第1ヒートはチームの先輩に「外周の木立を見ながら走ればいいんだよ」って言われて、余裕で木立見ながら走っていたら2速のコーナーをなぜか1速まで落としてしまってスピンですよ。
だから、第2ヒートはあれこれ考えずに思いっきり走ろうと開き直ったのが良かったのかな。1年ぶりの表彰台は、やっぱりうれしいですね(笑)。
福山重義 選手
 【今回の成績 : SC1クラス 3位】
第1ヒートはフロントにADVAN A053、リアにADVAN A036を装着しました。FF(前輪駆動)の改造クラスならではの組み合わせだと思いますが、滑らかにリヤが動いてくれるのでコントロールしやすく、立ち上がりで加速に移る時の動きと加速が良いです。
ただ、砂利に乗ると動きが唐突になる時があって、第1ヒートはベストラインを外してしまって砂利に乗ってしまった分、良いタイムを出すことができませんでした。第2ヒートは前後ともADVAN A036です。路面的には正解だったと思います。ただ、1コーナーでミスをしてしまって、それを最後まで引きずってしまい、リズムに乗りきれなかったのが悔やまれますね。
服部純 選手
 【今回の成績 : SC2クラス 2位】
いつもはSPヤマダのメカニックをやっていて、全日本を走るのは7年ぶりです。その間も練習会ではたまに走っていたので、体が走りを忘れていなかったのが良かったと思います。
タイヤは両ヒートともADVAN A036を装着しました。今庄には一番合っているタイヤだと思います。第2ヒートはミッショントラブルでリタイアしてしまって、第1ヒートのタイムで入賞できたのですが、欲を言えば第2ヒートで優勝を狙えたかな!?とも思っています。たぶんノーマークだったと思うので、その面では"してやったり"だったと思います(笑)。
 
FEATURED DRIVER
■SA2クラス : 上村智也 選手

競技歴19年の上村智也選手は、2006年までは全日本ラリーにも出場するラリードライバーとして活躍していた選手だ。
「やっぱりラリーは予算の関係もあって、続けていくのは難しいと思い、2006年のJAFカップに出場したのがきっかけでダートトライアルに転向しました。翌年の2007年から全日本を転戦しています。全日本って、全国の色々なコースを転戦するじゃないですか。それぞれのコースのスピード感が一番の魅力だと思います。すぐに全日本ダートラに魅惑されました(笑)」と上村選手。2006年のJAFカップではSA2クラス4位に入賞、2007年は2位、2008年は4位と、特にJAFカップでは安定した好成績を残している。

ダートラ転向当初は、「ラリーの癖が抜けなくて、コーナーに進入する時に無駄な動きが多かったんです。いわゆる"ラリー走り"ってやつですよ。最初はそれを修正するのが大変でした」と言う上村選手。「まあ、意識して修正したというよりは、周囲から『走りがダートラっぽくなってきたよ』と言われるようになってきて、走りが変わったんだなと実感しているのですが」と、今ではダートラ選手としてのドライビングスキルが身についてきた。

目標は「もちろん優勝ですよ」と上村選手。
「このクラスは荒井選手という高い壁があるじゃないですか。その壁をいつか壊したい、勝ちたいという思いはいつも持ち続けています。やっつけたいですね(笑)」
これまでの全日本戦最上位は3位。1秒負ければ入賞も危ういという激戦のSA2クラスで、さらなるステップアップを目指し、上村選手のチャレンジは続く。
 
TECHNICAL INFORMATION
2009年にオープンしたオートパーク今庄は、全国でも屈指の超硬質路面を持つだけではなく、コース整備状況も行き届いているため、第1ヒートからADVAN A036の路面となるケースが多い。ただし、今回はホコリ防止のための散水回数がいつもより多く、さらに第2ヒートは1回の散水量自体が多くなったことと、時折降る雨の影響も重なり、路面コンディションがめまぐるしく変わる状況ともなった。

また、散水のタイミングによっては慣熟歩行で想定したラインが本番では滑りやすくなっているケースもあり、さらに路面が乾くスピードも日差しにより変わり、クラスによっては瞬時の状況判断とその適応力が求められる大会となった。
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