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WTCC Round 13&14
開催日
2012年6月2日〜3日
開催場所
アルガルヴェ (ポルトガル)
天 候
第1レース : 晴れ
第2レース : 晴れ
路 面
第1レース : ドライ
第2レース : ドライ
決勝周回数
第1レース : 11周
第2レース : 11周
(1周 = 4,658m)
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2012年のWTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)は、ポルトガルのアルガルヴェで第13戦&第14戦が開催された。世界各地を転戦するWTCC、その主戦場となるヨーロッパでのラウンドはこれが最後となり、ポルトガルを終えるとおよそ1ヶ月半のインターバルをはさんでブラジルへと舞台を移し、以降は初開催となるアメリカ、そして日本を皮切りに中国、マカオとアジアを転戦するカレンダーが組まれている。

2年ぶり2回目の開催となるアルガルヴェ、まずは速さを見せたのがセアトを駆るガブリエレ・タルクィーニ選手だった。予選前のフリープラクティス1でトップタイムをマークすると、予選1回目でもシボレー勢を抑えて堂々のトップに立つ。予選1回目のトップ12台によるタイムアタック合戦となる予選2回目でも、唯一の1分53秒台をマークして開幕戦のモンツァ以来となる今シーズン2回目のポールポジションを獲得した。


快晴に恵まれた日曜日、まず行われた第1レース(第13戦)。
ここでスタートから速さを見せたのは2番手グリッドに陣取っていたイヴァン・ミューラー選手(シボレー)、ローリングから絶妙のスタートを決めてアウト側のラインからタルクィーニ選手をかわして、1コーナーのホールショットを奪う。
また、8番手からスタートしたセアトのティアゴ・モンテイロ選手は、地元ポルトガルのファンからの声援を背に、スタートでガボール・ウェーバー選手(BMW)をパスして7番手にポジションをアップ。

一方、YOKOHAMAトロフィー争いは3番手と好位置からスタートしたランキング2位のノルベルト・ミケリス選手(BMW)を各選手が追う展開となったが、10番手スタートとなったランキングトップのペペ・オリオラ選手(セアト)が特に1周目から猛追を見せる。
さらにここに12番手スタートのアレクセイ・デュデュカロ選手(セアト)や、6番手スタートのアルバート・セルキ選手(BMW)、7番手スタートのウェーバー選手らが絡み合う展開となる。ところがコース外にふくらんだデュデュカロ選手が、コースに戻ろうとしてウェーバー選手の車体側面にヒット、このクラッシュによって両者ともに戦列を離れる結果となってしまった。

さて、今回はシボレー勢のなかでアラン・メニュ選手だけが人気漫画「ミシェル・ヴァイヨン」とのタイアップで全くこれまでとは異なるカラーリングを施されたマシンを駆っているが、第1レースから走りでも高い存在感を見せつける。予選は9番手とやや奮わなかったものの、決勝では中盤以降でグングンとポジションを上げていく。
4周目、1コーナーでモンテイロ選手に仕掛け、クロスラインの攻防から先行して6番手にポジションアップ。さらに6周目に入ったホームストレートではトム・コロネル選手(BMW)をかわして1コーナーを奪い、5番手を獲得した。

上位陣はスタート直後のトップ入れ替わりがあった以外は、比較的淡々とした展開となった。2周目以降では大きな動きも無く、11周のレースはミューラー選手が今シーズン6勝目をゲット。YOKOHAMAインディペンデントトロフィーは、後続の激しいポジション争いを尻目に、ミケリス選手が快走で今シーズン2勝目を飾ることに成功した。


スタンディングスタート方式の第2レース(第14戦)。
予選2回目のトップ10台をリバースで配するスターティンググリッド、ポールポジションに陣取ったのはYOKOHAMAトロフィーのランキングリーダーであるオリオラ選手だった。以下、2番手がメニュ選手、3番手にモンテイロ選手とFF(前輪駆動)勢が続き、スタンディングスタートを得意とするFR(後輪駆動)のBMW勢では4番手のウェーバー選手がトップとなる。

注目のスタート、シグナルがグリーンに変わって各車が一斉に1コーナーを目指していくが、唯一の例外となったのがウェーバー選手。エンジンがストールしてしまい、これが障害となって後続の車両に混乱が生じる。しかし、幸いに大きなクラッシュにつながることはなく、レースはそのまま続行された。

そんな混乱をよそに、筋書き通りのスタートを決めたのがメニュ選手。イン側となる第2レースの2番手グリッドから、そのまま1コーナーでもオリオラ選手のインを奪って、早々にトップに立つ。さらに2コーナーでは5番手グリッドから得意のスタンディングスタートを決めたBMWのトム・コロネルが、オリオラ選手をかわして2番手にポジションアップ。

2周目にはベテランのタルクィーニ選手が見事なパッシング劇を演じた。モンテイロ選手とミケリス選手がサイド・バイ・サイドの攻防を繰り広げているのを真後ろで見ていたタルクィーニ選手、4コーナーを過ぎたバックストレートはその先で左コーナーが待ち受けているが、やや隙間が開いたイン側のラインを見逃さずにマシンのノーズを入れ、一気に2台をパスするというベテランの技を見せつけた。

これに動揺したわけではないだろうが、さらにミケリス選手とモンテイロ選手にはシボレー勢のミューラー選手とロブ・ハフ選手も襲いかかり、モンテイロ選手は必死に抵抗したものの、最終コーナーではハフ選手の先行も許して2台のシボレーが前に出る。

この後、8周目にはタルクィーニ選手にシボレーの2台が仕掛ける。メインストレートでタルクィーニ選手の真後ろにつけていたミューラー選手とハフ選手、ストレートエンドで両者はアウトにマシンを振り1コーナーに進入。イン側のラインにいたタルクィーニ選手は縁石に乗り上げてマシンが跳ね、イン側を空けてしまう状況に。
これを見逃さずミューラー選手が先行、ハフ選手が続こうとしたが、間にはさまるかたちとなったタルクィーニ選手のマシンがバランスを崩してハーフスピン、これをハフ選手が押すような状態に。半分横向きの状態で押されたタルクィーニ選手のマシンは、さらに前のミューラー選手がコーナー進入のために減速していたのを後ろから押すかたちとなり、ミューラー選手とタルクィーニ選手がコースオフ。
この一連の攻防戦、結果としてはハフ選手が先行して、ミューラー選手はポジションをダウン、タルクィーニ選手はここで戦列を離れる結果となった。

こうした展開をよそに、メニュ選手は完全な一人旅。誰にもポジションを脅かされることなくチェッカーまでマシンを運び、サーキットを訪れていた漫画の原作者の息子であるフィリップ・グラトンに嬉しい優勝をプレゼントした。
またYOKOHAMAトロフィーはペペ・オリオラ選手が優勝を飾り、しっかりとランキングトップを維持してヨーロッパラウンドを締めくくった。
 
Driver's Voice
イヴァン・ミューラー 選手
 【今回の成績 : 第13戦 優勝/第14戦 5位】
第1レースが、もしも散歩のように見えたとしたら、それは大きな間違いです。スタートに集中し、タルクィーニ選手をパスすることができましたが、タルクィーニ選手ととハフ選手は決して諦めることなく最後まで私を攻め続けたのですから。私の目標は、無理をしてタイヤを傷めないようにレースをコントロールすることでしたが、それは果たせたと思います。
それに対して第2レースは、接戦で大忙しでした。ミスをついてタルクィーニ選手を抜きましたが、その彼と争っている間にハフ選手に抜かれてしまいました。4位を逃してしまったのは悔しいですね。
アラン・メニュ 選手
 【今回の成績 : 第13戦 5位/第14戦 優勝】
とても素晴らしい週末になりました。ミシェル・ヴァイヨンに扮したことにもワクワクしたが、自分自身としても大量ポイントを獲得できて満足しています。
第1レースでは、タイトコーナーでのマシンのバランスが悪く、途中からはバイブレーションの問題が発生してちょっと不満が残りました。しかし、インターバル中に調整を施して臨んだ第2レースは、まさに完璧でした。スタートから3ラップほど全力で走ると十分なリードを築くことができました。
 
TOPICS
レポートでも触れたように今回のアラン・メニュ選手は、フランス語圏で人気の漫画「ミシェル・ヴァイヨン」とタイアップ。この漫画は、タイトルと同名の主人公がF1をはじめとした様々なモータースポーツに挑戦するストーリーで、1957年の発表。これまでにテレビでの放映や映画化もされており、根強い人気を誇っている作品だ。

今回はメニュ選手がミシェル・ヴァイヨンに扮し、レーシングスーツやヘルメット、さらにはトランスポーターのカラーリングまでもが、作品と同じにされた。マシンのシボレー・クルーズも、カラーリングのみならず前後を若干カラーリングでモディファイして作品に登場する雰囲気を再現。シボレーのエリック・ネーヴ監督も作品中で監督をつとめるアンリ・ヴァイヨンになりきっていた。

第2レースでは見事な優勝を飾った"ヴァイヨン選手"だが、その戦いぶりを見守っていた原作者の息子であるフィリップ・グラトン氏は、
「今日ここで目にしたことは、ミシェル・ヴァイヨンの勝利も含め、まるで夢のようだ。こんな最高のハッピーエンドになるとは思いもよらなかった。このプロジェクトを実現してくれたシボレーとユーロスポーツに感謝したい。もちろん、文句なしのミシェル・ヴァイヨンを演じてくれたアラン・メニュにはお礼の言葉もない。本当に素晴らしい一日だった」
と喜びを語っている。
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