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JDC Round 7
開催日
2013年9月22日
開催場所
テクニックステージタカタ
(広島県)
天 候
晴れ
路 面
ドライ (一部 散水ウェット)
参加台数
166台
(ヨコハマタイヤ装着車 47台)
>> Report (レポート)  >> Result (競技結果)  >> Detail (カテゴリー紹介)
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全7戦で戦われる全日本ダートトライアル選手権は、いよいよ最終戦を迎えた。会場となる広島県のテクニックステージタカタは、固く締まったフラットな路面に、高速コーナーからテクニカルコーナーなど様々なコーナーが混在するダートコースだ。毎年丹念なコース整備やコース改修が行われているため選手からの人気が高く、今年は今季最多となる166台がエントリーしてきた。

今シーズンは、第6戦までにPNクラスの佐藤秀昭選手、Dクラスの谷田川選手がチャンピオンを決めているが、この最終戦はSA1クラス岡田晋吾選手、SA2クラス荒井信介選手、SC3クラス炭山裕矢選手にチャンピオン獲得の可能性が残されていた。各クラスとも最終戦にふさわしい熱い戦いが繰り広げられた。

そのなかでも、最も激戦となったのがSA1クラスだ。シリーズランキング4位までの選手にチャンピオン獲得の可能性があるが、有効ポイントが複雑に絡み合い、4人の選手がどの順位に入賞するかによってタイトルの行方が変わるという大接戦となっていた。そのなかで、最も有利なのが第6戦の優勝でシリーズランキングトップに立った岡田選手だ。

第1ヒートをトップで折り返した岡田選手は、第2ヒートで「SA1クラスの走行前に散水が入ったのですが、第2ヒートの散水量が第1ヒートよりも多く、スタートしてすぐに路面が滑りやすいことが分かりました。でも、ここまで来たら悔いのないように走ろうと思い切り攻めたことが、結果につながったと思います」と4位に入賞。シリーズポイントトップの座を守り切り、自身初となるチャンピオンを獲得した。
「簡単に勝たせてくれるほど甘いクラスではないことは、最初から分かっていました。今回勝てなかったことは悔しいですが、チャンピオンを獲るための最善は尽くせたと思います。優勝でチャンピオン獲得を決めるのは、来年の課題にしたいと思います(笑)」と岡田選手。今年は大きく飛躍する年となった。

SA1クラスと同様に、出走寸前に散水が入ったSC3クラス。この最終戦でシリーズ2位の選手よりも上位で入賞することがチャンピオン獲得の条件となる炭山裕矢選手だが、第1ヒートは「マシンのセッティングを変えてきたことが裏目に出てしまった」と3番手。
第1ヒートよりも散水量が多かった第2ヒートはタイムダウンという結果に終わったが、第1ヒートのタイムがライバル選手のタイムを上まわり、炭山選手にとっては2001年以来となるシリーズチャンピオンを獲得した。

「4位という結果は残念ですけど、逆にしっかりと最低限の仕事はできたと思います。僕にとっては12年ぶりのダートラでしたが、一発勝負の緊張感とシリーズを通して戦う難しさをあらためて感じた1年でした。シーズンの序盤はなかなかダートラの“勘”が戻らず、第5戦まで優勝できなかったのですが、逆にそういう時でも2位や3位に入賞できていたことが、タイトルに結びついたと思います。
ラリーの場合、たとえひとつのコーナーで失敗しても、そこから走りや攻め方を組み立て直すことでリカバリーすることもできる。そういったラリーの経験をダートラにも活かすことができたと思います。チャンピオンを獲れてうれしい、というよりも“ホッとした”という気持ちですね」と炭山選手。
来シーズンは「未定です」という炭山選手だが、来年もぜひディフェンディングチャンピオンとしてダートトライアルでの活躍に期待したい。

SA2クラスは、荒井信介選手が第5戦までシリーズポイントトップを守っていたが、第6戦を終えた時点でシリーズ2位にポジションを下げてしまった。しかし、シリーズランキングトップの選手との有効得点差はわずか2点。この最終戦で優勝すると、逆転チャンピオンの可能性がある。特にこのコースは、昨年まで荒井選手が6年連続優勝を奪っているという相性の良いコースだけに、優勝の期待がかかった。
だが、前半区間のテクニカルセクションで「リズムに乗り切れず、大きくタイムロスしてしまった」という荒井選手は、後半のハイスピードセクションでロスタイムを挽回するものの、6番手のタイムでゴール。惜しくも逆転チャンピオンを奪うことはできなかった。

「今シーズンは、調子が良い時と悪い時の差が大きすぎた。この大事な最終戦も、悪いところが強く出てしまった。得意なコースなだけに、本当に悔しい。この悔しさは、絶対に忘れない」と荒井選手。来季のリベンジに向け、強い決意を表した。

PNクラスは、第6戦でチャンピオンを獲得した佐藤秀昭選手が、第2ヒートに逆転して今季4勝目を獲得。タイトルに華を添えた。
そして今季の全日本ダートトライアルの最後を飾ったのが、Dクラスの谷田川敏幸選手だ。第1ヒートのトップタイムを奪った谷田川選手は、第2ヒートもさらにベストタイムを縮め、ライバルを寄せ付けず今季4勝目を獲得し、シーズンを締めくくった。

「タカタは、コースレイアウトも好きだし、コースオーナーの佐々木社長も大好き。いつも手間暇かけてしっかりとコース整備して、選手やギャラリーを楽しませてくれるからね。毎年進化しているから、走る方もその思いにしっかりと応えたくて気合が入る。だから、チャンピオンが決まった後でも気を抜かずに走ることができるんだ」と谷田川選手。その谷田川選手が、表彰式で「実は来季に向け、新たに4ドアのGVBインプレッサを製作しています」というビックサプライズを発表した。SC3クラス時代に前人未踏のV7を達成したGDBインプレッサから、さらなる進化を目指す来季の谷田川選手の活躍に期待したい。

そのほか、ラリーからダートトライアルに転向したSA2クラスの大西康弘選手とSC3クラスの田口勝彦選手が3位に入賞。
今年からヨコハマタイヤを装着するDクラスの河内渉選手も3位に入賞と、各クラスでヨコハマタイヤユーザーが活躍をみせ、今シーズンを締めくくった。
 
Driver's Voice
岡田晋吾 選手
 【今回の成績 : SA1クラス 4位 (シリーズチャンピオン確定)】
タイヤは両ヒートともADVAN A036を装着しました。第1ヒートは、路面コンディション的にはまだ早いかな!?と思ったのですが、第2ヒートもADVAN A036を装着する予定だったので、あえて早めに装着しました。結果的には、第1ヒートよりも滑りやすかった第2ヒートにもしっかりと対応できたので、良かったと思っています。
炭山裕矢 選手
 【今回の成績 : SC3クラス 4位 (シリーズチャンピオン確定)】
今年、本格的にダートトライアルに復帰したのですが、年間を通して高いモチベーションを保つことができ、自分にとってプラスになる1年間でした。特にSC3クラスは強いドライバーが多いので甘くはなかったですね。ちょっとしたミスでも、あっという間に順位が落ちてしまう。そういった点では、スリリングな1年でした。来年はダートトライアルを走るかどうかは未定ですが、チャンスがあればまた走りたいですね。
佐藤秀昭 選手
 【今回の成績 : PNクラス 優勝 (シリーズチャンピオン確定)】
第1ヒートからADVAN A036を装着しようと思えるほどの路面でしたが、実際にはまだ浮き砂利が多いと判断し、ADVAN A035を装着しました。第2ヒートはかなり路面が掃けてきたので、散水直後ではありましたがADVAN A036を装着しました。タイヤ選択には間違いがなかったと思います。今年は1年を通じて、ADVAN A036が対応する路面の幅の広さを勉強できたのが一番の収穫でした。来年も、ぜひ連覇を狙っていきたいですね。
谷田川敏幸 選手
 【今回の成績 : Dクラス 優勝 (シリーズチャンピオン確定)】
両ヒートともタイヤはADVAN A036。特にタカタの路面は、散水で少々濡れていてもADVAN A036がトータル的に一番合っているね。来季はGVBインプレッサで新たなチャレンジをしていくつもりだけど、GDBインプレッサのラストランで、最終戦を勝って締めくくることができて本当に良かった。来シーズンはGVBインプレッサでの走りに期待してほしいし、もちろん連覇を狙っていく。ぜひ応援してください。
大西康弘 選手
 【今回の成績 : SA2クラス 3位】
タカタは自分にとって初めてのコースなので、土曜日の公開練習から少しずつ攻めていった結果、最終的に3位のタイムまで上げることができて良かった。ただ、コースのツボというか、どこをどう攻めたらタイムを稼ぐことができるというところが分からないまま終わってしまったので、そこが来年の課題だね。もちろん、来年も"ダートラの大西"でいくつもりだよ(笑)。来年こそはなんとか優勝したいね。
田口勝彦 選手
 【今回の成績 : SC3クラス 3位】
シーズンの中盤あたりからやっとマシンが普通に走るようになって、ようやく後半に成績を残せるようになったという感じですね。今回は優勝を狙っていたのですが、第2ヒートのバンクコーナーで、ラインがアウト寄りになって浮き砂利の上に乗ってしまって、タイムロスしてしまいました。グリップする路面に見えたけど、意外と滑りましたね。路面的には第1ヒートの方がグリップは高かったと思います。
河内渉 選手
 【今回の成績 : Dクラス 3位】
第1ヒートはADVAN A053も考えたのですが、自分自身があまりこのタイヤをテストできていないということもあって、馴れているADVAN A036を装着しました。第2ヒートはもちろんADVAN A036。路面的には合っていたと思うよ。ただ、思うようにコーナーのインを攻め切れなくて、タイムを稼ぐことができなかった。ここは自分のホームコースなんだから、もっとしっかりと攻めなきゃダメだね。
 
FEATURED DRIVER
■Dクラス : 宮入友秀 選手

2007年、29歳の時に初のDクラスチャンピオンを獲得し、2011年にも二度目のDクラスを制した若きチャンピオンの宮入友秀選手。昨年は1年間競技活動を休止していたが、今年の第4戦門前から復活し、いきなり3位に入賞、続く第5戦では2位入賞と、ブランクを感じさせない活躍をみせた。

今年からヨコハマタイヤを装着する宮入選手だが、「コントロールしやすく、乗りやすいと思ったのが第一印象ですね。最初から全開で攻めることができました。自分のフィーリングに合っていると思います」と、好印象を持っている。「特にADVAN A053が好きです。ウェットからドライ、硬質から浮き砂利まで、けっこう幅広い路面をカバーしてくれるので、失敗してもリカバリーしやすいタイヤですね」という宮入選手は、この最終戦タカタで、ほとんどのヨコハマタイヤユーザーがADVAN A036を選択するなか、あえてADVAN A053を装着して挑んだ。

結果はDクラス7位。本人もけっして満足のいくタイムではなかった。「自分自身、ADVAN A036のおいしいところをまだうまく引き出せていないということと、超硬質路面でADVAN A053がどこまでいけるのかということを試したかったんです。結果、走りやすかったけどタイムはADVAN A036に届かなかった。良い勉強になりました」と宮入選手。

今年はまだ「タイヤの特性を勉強している最中」ということだが、来年は「勝負の年」とも語る。谷田川選手、河内選手とともにDクラスのなかでは数少ないチャンピオン獲得経験のあるドライバーだけに、来年は優勝候補の一角に名乗りをあげてくることは間違いなさそうだ。
 
TECHNICAL INFORMATION
しっかりと整備された超硬質ダート路面が特徴のテクニックステージタカタだが、ここ数年は砂利を多めに入れ、特に第1ヒートは路面のグリップが若干低い状況が続いていた。だが、今年は久々に第1ヒートから超硬質ダート用のADAN A036が装着できるコンディションにあり、特にN3クラスあたりからはほとんどのヨコハマタイヤを装着する選手がADVAN A036を選択していた。

また、好天に恵まれたことにより、ヒート間に2回の散水が行われ、第2ヒートは散水直後に走るSA1クラスの前半ゼッケンがタイムダウンいう状況ともなった。そういった路面状況のなか、ADVAN A036の特性を遺憾なく発揮させたSA1クラスの岡田晋吾選手、SC3クラスの炭山裕矢選手が、難しいコンディションのなかで最良の結果を残すことができた。
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