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アウトライン
[Photo]
澄みきった冬の青空が広がった2007年1月某日。
茨城県の筑波サーキットコース2000を舞台として、ある試みが実行に移されようとしていた。
 
コース上に姿を見せたのは、SUPER GTやドリフトでお馴染みの谷口信輝選手。
そしてステアリングを握るマシンは、"Red in Black"のADVANカラーにペイントされた日産フェアレディZ。それもただのZはなく、NISMO(ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル)がプロデュースした「Z33 RS-CONCEPT」である。
 
足元にはもちろんADVANを履く。ただし、今回は2種類のタイヤが用意された。
ひとつは「ADVAN A048」。ジムカーナなど競技では既にお馴染みの定番ブランドで、走行会イベントでも上級ユーザーが好んで用いている。
そしてもうひとつ、こちらもお馴染みの「ADVAN Neova AD07」。スポーツラジアルタイヤ最高レベルのポテンシャルを誇る伝統あるブランドは、公認競技からドリフト、サーキット走行に街乗りと幅広くクルマ好きの心を捕らえている。
 
これから行われる走行、それは「ADVAN A048」と「ADVAN Neova AD07」、二つのタイヤを同じ車種、同じドライバーで乗り比べて、タイムアタックを行おうというものなのである。


ドライバー
[Photo]
ドライバーは谷口信輝選手。
 
SUPER GTやドリフトでの活躍は、改めて紹介するまでもないだろう、日本を代表するレーシングドライバーの一人である。
 
谷口選手は近年、HKSがプロデュースする"カーボンエボ"こと「CT230R」を駆り、日本中の名だたるサーキットコースでタイムアタックを重ねている。
 
その結果、ここ筑波をはじめとして各地のコースで他を圧倒するラップタイムを刻んでいる。
筑波サーキットで言えば、そのベストタイムは53秒589。
そして、「CT320R」に装着されているタイヤは「ADVAN A048」。
 
今回のタイムアタック企画でステアリングを握るドライバーとして谷口選手に白羽の矢が立ったのは、筑波サーキットとADVANを知り尽くしているからという理由に他ならない。


Z33 RS-CONCEPT
[Photo]
アタックするマシンは日産フェアレディZ(Z33)。
"Red in Black"のADVANカラーをまとう、ADVANのデモカーである。
 
そしてこのZ33はただのZ33ではない。
NISMO(ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル)が、持てるノウハウを活かしてプロデュースしたコンプリートマシンである。
 
エンジンは排気量3,498ccのVQ35DEをリファイン。カムシャフトやピストン、コンロッドなどに専用パーツを用い、圧縮比を高めるなどした結果、最高出力350ps以上、最大トルクは37.0kg-m以上というハイパフォーマンスを誇る。
 
その他、タワーバーの装着などでボディ剛性を高めるとともに、カーボン素材のエアロパーツをまとい重量増を最小限に留めつつ空力性能を大幅にアップ。
 
後輪駆動(FR)+マニュアルトランスミッションという基本スペックは"走る楽しさ"を追求しており、卓越したドライバビリティを多くのプロドライバーが称賛する一台である。


ADVAN A048 / ADVAN Neova
[Photo]
タイムアタックの目的、それは二つのタイヤそれぞれの特性を改めて見いだそうというものである。
 
ひとつは「ADVAN A048」。
全日本選手権をはじめとしたジムカーナなどの公認競技、上級ユーザーによるサーキット走行などで幅広く使われているハイパフォーマンスタイヤ。
 
もうひとつは「ADVAN Neova AD07」。
こちらもジムカーナやワンメイクレースなどの競技会から、一般ユーザーによるサーキット走行まで愛好者は多く、街乗りからサーキットまでをカバーするスポーツラジアルタイヤの定番である。
 
二つの「ADVAN」。ともに伝統のブランドを冠し、高いパフォマーンスを誇るお馴染みのタイヤ。
今回は両者の特性の違いなどを、谷口選手に分析してもらうべく、限りなく同一条件となるように同じ日に同じコースで、同じクルマに装着してタイムアタックを行うのである。
 
今回使用したタイヤとホイールは次の通り。
 
「ADVAN A048」  245/40ZR18 Mコンパウンド
「ADVAN Neova」  245/40R18 93WAD07
「ADVAN Racing RGII(ゴールド)」  18×9.0JJ 114.3-5-29


レポート
[Photo]
快晴/ドライという絶好のコンディションで行われたタイムアタック。
スケジュールは約10分の走行枠が3回用意された。
つまり、ピットからコースへと入るインラップ、アタックを終えてピットへ戻るアウトラップを含めると、1回あたりのタイムアタックは2回程度ということになる。
 
もっともタイヤの一番"美味しいところ"を使えるアタックは1回限り。
そんな中で谷口選手は卓越したドライビングテクニックのみならず、驚異的な集中力も披露してくれた。
 
 
12時ジャスト、まず「ADVAN Neova AD07」を装着してコースイン。気温は13度、路面温度は10度である。
筑波サーキットコース2000は全体を3つに分けた区間タイムも計測できる。ホームストレートのコントロールラインから第1ヘアピン先までがセクター1、第1ヘアピン先から最終コーナー手前100m看板付近までのセクター2、そして最終コーナー100m手前看板付近からコントロールラインまでがセクター3となる。
個別のセクタータイムは下表に記すが、Neovaでのアタックタイムは1分04秒995。
 
続いて12時35分からは「ADVAN A048」にタイヤを履き替えてアタックに臨む。
コースインした谷口選手、インラップでタイヤを温めて最終コーナーから猛烈に加速、いよいよアタックランに突入する。
各セクタータイムも先程のNeova装着時よりもタイムアップ、トータルでは1分04秒174と約0.8秒アップしたが、谷口選手は納得いかない様子。
「アタック中にガス欠症状が出てしまったのです。そのために感覚的には0.5秒くらい損をしてしまった感じです。新品タイヤを装着した時に1回だけ使える"魔法のグリップ"とでも言う領域を無駄にしてしまいました・・・。」
 
折角の機会なのだから、NeovaとA048ともに納得出来るアタックランを行いたい。
そこで急遽アタック枠を追加し、「ADVAN A048」を装着して更なるタイムアップを狙った。
2回目のアタックで得たデータを基にスタート時の空気圧を微調整し、この日最後のアタックがスタート。気温16度、路面温度18度と、この日のアタックではともに最も高い数値をマークした中でのコースインとなる。
注目のタイムは、セクター1が26秒169、セクター2で26秒524、そしてセクター3は11秒281。惜しくもセクター2で若干のロスを喫したものの、トータルタイムではこの日ベストとなる1分03秒974をマーク。
 
結果、「ADVAN A048」でのベストタイムが1分03秒974、一方の「ADVAN Neova AD07」でのベストタイムは1分04秒995となり、約1秒の差となった。
この「1秒」が意味するものとは何なのだろうか。また、「A048」と「Neova」を乗り比べてのフィーリングは?
こうしたポイントについての谷口選手による解説は、次回のこのコーナーでお届けしよう。
【谷口信輝選手タイムアタック】
タイム/タイヤ内圧データ (内圧数値の単位はkPa)
ADVAN Neova AD07 (12:00〜)
260
260
250
260
気温
13度
路温
10度
スタート
220
タイム
1'04.995
Sector1
26.625
Sector2
26.867
Sector2
11.503
ADVAN A048 (12:35〜)
190
180
190
180
気温
13度
路温
15度
スタート
170
タイム
1'04.174
Sector1
26.376
Sector2
26.485
Sector2
11.313
ADVAN A048 (13:00〜)
190
190
190
190
気温
16度
路温
18度
スタート
180
タイム
1'03.974
Sector1
26.169
Sector2
26.524
Sector2
11.281
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