Your browser does not currently have the Flash Player version 8 that is required to view this site.
Please click here to download the latest Flash Player version.
HOME / MOTORSPORTS / ADVAN FAN / Vol.75 News Index
ひとつ前に戻る
 
毎回、大勢のファンがサーキットに足を運び、その戦いを見守り・熱い声援をおくっているSUPER GT。
国内最高峰のツーリングカーレースは、GT500クラスとGT300クラスの2クラスに分けられ、それぞれに白熱した戦いが繰り広げられています。

中でもGT300クラスは参加台数でGT500クラスを上回る激戦区。さらに参戦車種も多種多彩で、ステアリングを握るドライバーの顔ぶれもベテランから若手まで幅広い。

今回は、2009年シーズンに入ってGT500クラスからGT300クラスへと移籍してきた3人のドライバーに、GT300クラスの魅力やGT500クラスとの違いについてなどをお聞きしました。
 
 
まず最大の関心事となるのが、具体的にGT300クラスとGT500クラスでは何が違うのか、ということ。
2008年はGT500クラスのSC430をドライブ、2009年はGT300クラスに移ってデビュー2シーズン目を迎えたIS350を駆る片岡龍也選手が口火を切ります。

「まず、GT300はGT500に比べて給料が安いですね(笑)。
あ、ダメ、こんなこと言っちゃ?ファンやドライバーに憧れている子供たちの夢を壊しちゃうかな?
冗談はさておいて、マシンについて言えばGT300は思っていた以上にハイレベルな仕上がりでした。IS350はリストリクターが小さいとか規則的に速さを出し切れない部分もありますが、ブレーキングにしてもコーナーリングスピードにしても、GT500と遜色無いですね。
もちろん空力の効いているコーナーではGT500の方が速いですが、その他のコーナーで言えばドライビングのイメージは変わりませんね。」


2003年にGTデビューを果たした片岡選手は同年GT300クラスにスポット参戦。翌2004年から2008年までの5シーズンは、GT500クラス一本で戦ってきました。
つまりGT300を駆るのは今季が初めてなのですが、思っていた以上のパフォーマンスの高さに驚いたというのです。


この点はフェラーリを駆る平中克幸選手も同意見のようで、

「GT300はSUPER GTにデビューした2005年にセリカを駆って以来なのですが、3シーズンの間にGT300のマシンも大きく進化したという印象です。
また、GT500から移ってくると、凄く乗りやすいんですよ。絶対的なスピードがGT500より遅いということもあるのですが、ブレーキングではかなり奥まで行けちゃいますしね。」


このように4シーズンぶりのGT300について語ってくれました。


最後に柳田真孝選手。
2001年から3シーズンをGT300クラスで戦い、シリーズチャンピオンも獲得している実績の持ち主。2005年からGT500クラスを戦い、今季5シーズンぶりにGT300クラスマシンのステアリングを握ります。

「僕は以前GT300に参戦していた時も、今年もマシンについては同じフェアレディZです。しかし全く違う乗り物になっていましたね'。今年の規則で減っているとはいえ、2004年当時と比べればオーバーハングが長くなっていることもあってダウンフォースが大きくなっています。
足回りもジオメトリーを変えてあって、以前乗っていた頃は"直線番長"的な感じだったのが、今年乗ってみると"コーナーリングマシン"になっていて、その変貌ぶりに驚きました。」


常に進化を続けているレーシングマシン。同じ車種でありながら、劇的な進化を遂げている様に柳田選手も驚きを隠せなかったようです。
 
 
SUPER GTではGT500とGT300、それぞれのクラスでシリーズタイトルを目指しての戦いが繰り広げられます。
そして一般的にGT500は自動車メーカー系のいわゆる"ワークスチーム"が、一方のGT300はレーシングコンストラクターやガレージが母体の"プライベーターチーム"が大勢を占めています。

GT500クラスからGT300クラスに移籍して、チームの雰囲気や戦い方などに違いを感じるような部分はあるのでしょうか。


この点についても、まずは片岡選手から。

「クラスに関係なく戦う上でのプレッシャーはありますが、正直なところGT500に比べればGT300の方がプレッシャーの"量"みたいなものは減りますね。
特に僕の場合は、移籍先のチームがああいうチーム(RACING PROJECT BANDOH)なので、レースがある週末を楽しんでいるんだなぁ、という感じで(笑)。
GT500が"企業"の戦いというイメージであるのに対して、GT300はレース本来の"チーム"同士の戦いという感じ。
監督がいて、チームオーナーがいて、チームがあって。楽しく、一致団結している、一心同体とでもいうような雰囲気はGT300の方が出やすいんじゃないでしょうかね。」



柳田選手も、GT300の戦いがハイレベルであることを強調します。

「GT300に移ってもプレッシャーを感じながら戦っていることには変わりありません。
楽しんでいるとか、楽しんでいないとかという切り口もありますけれど、GT300クラスもトップレベルのチーム、タイトル争いをしているチームは、GT500クラスのメーカー同士の争いと同じくらいにみんな真剣にやっていますよね。
だからこそ面白くて魅力的ですし、勝負としての真剣度はGT300でも何ら変わりないですよね。」



こうした真剣勝負の舞台であるGT300クラス。
しかし、GT500クラスからの移籍という立場については、片岡選手が本音をポロリ。

「正直、チャンスがあれば、またGT500に行きたいっていう思いはありますよね。
でも、実際にはGT500に拘っているのではなくて、フォーミュラでもル・マンでも何でもいいんですけれど、スピードの出る、速い車に乗りたいんですよ。
速い車って、お金を出しても乗れないわけじゃないですか。SUPER GTで言えば、GT300は"持ち込み"で乗れるけれど、GT500ではそうはいかない。プロ野球で例えれば、『2000万円出すから、巨人に入れてください』って言っても、入れてもらえるわけが無いのと同じです。
やっぱりレーシングドライバーである以上は速い車に、より面白さを感じるんですよ。」



思わず本音も飛び出した3選手へのインタビュー。
次回はコンビを組む"相方"にまつわる話題などに、ズバリお答えいただきます!
 
 
 
ひとつ前に戻る