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2011・IRC参戦概要 新井選手×奴田原選手 対談(1) 新井選手×奴田原選手 対談(2)
ADVANラリータイヤを装着したスバルWRX STI spec CでIRCに参戦する新井敏弘選手と奴田原文雄選手。
ADVANを知り尽くした奴田原選手と、スバルを知り尽くした新井選手であるが、
逆に奴田原選手はスバル車での実戦出場は今回が初めてとなり、
新井選手もADVANラリータイヤでの参戦は20年ぶりのこととなる。
知り尽くした部分と初めての部分のコラボレート、二人の戦いには注目が集まる。
−スバル、特にWRX STIを知り尽くした新井選手から、奴田原選手へのアドバイスはありますか?

新井敏弘選手 :
「まず、WRX STIとランサーでは、車そのものが違いますからね。
WRX STIはやはり回頭性が凄くいいんですよ。なので、コーナーへの進入速度を上げていって、自分で積極的に向きを変えてコーナーリングスピードを上げるような運転をしないとダメなんです。そこが多分、ランサーと一番違うところですね。

テストでは奴田原選手を隣に乗せたりしているので、その違いについては巧く感じ取ってもらえていると思います。
あとはセッティングなどで分からないことがあったら、私の方が経験値は持っているので、聞いてもらえればいいのかな、と」


−では、奴田原選手から新井選手にADVANラリータイヤの使い方をアドバイスするとしたら?

奴田原文雄選手 :
「『タイヤをこう使いなさい』っていうのは、難しいですよね。
タイヤっていうのは、何も気にしないで走れることが本当は一番良いのかなって思います。実際、そういうタイヤを求めてヨコハマタイヤも開発しているわけですから。
その点では、ADVANのラリータイヤはとても扱いやすくて、ドライバーに負担をかけません。何か癖があって『こう走らないとタイムが出ない』とかっていうことは無いんです。だから、そんなに問題なく新井選手も走れるんじゃないかな、って思っています。

あとは、例えばコンパウンドの種類が他のメーカーとは違ったりする部分もあるでしょうから、そういう部分でのアドバイスは出来るでしょうね。特にラリーの場合は走る距離が長いので、摩耗に関して『この場合は、このコンパウンドを選ぶといいよ』なんていうアドバイスも出来ますね」
 
−お二人は年齢や誕生日も近いし、血液型も同じ。ラリーのキャリアも似たような面がありますが、本当のところはどういうご関係なんですか?

新井選手 :
「それはもう、お互いに昔っから知っていますからね。私が大学生の頃に全日本ラリー選手権に出場した時には、もう奴田原選手が参戦していましたし」

奴田原選手 :
「多分、一番最初に一緒に出たラリーは、北海道の旭川で開催されたTRCAラリーかな」

新井選手 :
「あの時、私は大学4年だったんですよ。
私と奴田原選手はラリーという同じことをやってきているんだけれど、使ってきた車やタイヤのメーカーが全く違うままに、ここまで来ましたからね。
私はラリーを始めたころはADVANを使っていたけれど、その後に別のタイヤを使って戦うようになって。車もいすゞで始めて、あとはずっとスバル。
奴田原選手は若いころからADVANと三菱っていう、二人で全く違うところからここまで上がってきているんですよね」


−お互いを「ライバル」として意識していますか?

新井選手 :
「そういう感覚は、あまり無いなぁ」

奴田原選手 :
「うん、私もライバルっていう意識は無いですね」


−それでは、二人はとっても仲良し?

新井選手 :
「私は結構仲良しだと思っていますよ。
でもね、『一緒にトレーニングしようよ』って誘ったら、『俺は疲れるから嫌だ』って奴田原選手に断られたりしましたけれど(笑)」
 
−「ライバル」という意識は意外にも小さいというお二人。そんな両選手がIRCのアソーレスでは同時に参戦を果たします。


新井選手 :
「最初の一日目、奴田原選手にとって左ハンドルのWRX STIは難しいと思いますよ。
私みたいにテストをする車があって、普段から乗っていられるんならいいですけれど、そうじゃないとなかなか大変じゃないかな。
右ハンドルならそうでもないだろうけれど、特にグラベル(非舗装路)は忙しいから左ハンドルは大変だと思いますよ、私の経験値からすると」


奴田原選手 :
「もちろん新井選手にも負けてはいられません。でもPWRC(FIAプロダクションカー世界ラリー選手権)に出ていたときもそうでしたが、新井選手の他にも負けられない敵はいっぱいいるんです。
なんか、そっちの意識の方が強いですよね」


新井選手 :
「そう、ラリードライバーって自分自身と戦っている部分がほとんどだからね。
私の場合は奴田原選手がどうこうじゃなくて、常に『勝たなければいけない』っていう中でやっているので、相手が誰だとかじゃない。
でも、やっぱり日本人がいてくれた方が楽ですよ。PWRCの時も、奴田原選手が参戦しなくなったらツマらなかったもの。日本語で気軽に『タイム、どうだった?』って聞けたり、馬鹿話で盛り上がったり出来るっていうのがいいんですよ」
 
−最後にお二人に、IRC参戦に向けた抱負をお聞きします。


奴田原選手 :
「今回、WRX STIに乗る機会を与えてくださった富士重工業さんとSTIさんには本当に感謝しています。
ラリー活動から自動車メーカーの撤退が続いたりもしましたが、今回こうして新井選手と同じ車、同じタイヤで出場出来ることになって、ラリーを盛り上げるために二人で頑張りたいと思っています。

ADVANファンの皆さんにとっては、新たにADVANカラーのWRX STIが登場するので、とても喜んでいただけるのではないでしょうか。一方で三菱のファンという皆さん、残念に思われている部分があるかもしれませんが、ラリーそのものが寂れていくのは悲しいことなので、私の挑戦を温かく見守って応援していただきたいと思います」


新井選手 :
「私と奴田原選手は昔から一緒にラリーをやって来ているんで、今回のIRC出場で一緒にラリーを盛り上げられたらいいな、と思っています。
それにIRCでは総合順位の争いになるので、メディアへの露出も多いでしょうし、タイムや速報もスピーディに情報が発信されるでしょうから、日本に居ながらにしてもとても楽しめると思います。もっともIRCは観戦の自由度も高いので、現地に見に来てもらえたらより嬉しいですよね。

ヨコハマタイヤさんにも頑張ってもらって、スバルとのコンビネーションで『日本のメーカーは、こんなに出来るんだぞ』っていうところもアピールしたいですね。新興勢力を含めたライバル勢に勝って、“ジャパン・パワー”でここまで行けるんだ、っていうところを見せたいし。
その結果として、奴田原選手と一緒に表彰台に立てたら最高ですね」



まずは先陣を切って来週末、5月13日から15日にかけてフランスで開催される「ツール・ド・コルス」に新井敏弘選手が参戦。そして7月14日から16日の「ラリー・アソーレス」では奴田原文雄選手も加わり、両選手の揃い踏みが実現する。
お二人の参戦の模様はADVANモータースポーツサイトでもレポートなどをお届けしていきますので、どうぞご期待ください。
[UPDATE : 6.May.2011]
         
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