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SAMURAI Team TSUCHIYA
 
フォーミュラ・ニッポン、SUPER GT・GT500クラスの参戦経験を持つ土屋武士選手が、2009年に立ち上げたレーシングチーム&ガレージが「SAMURAI」。土屋選手がこれまで一緒にレースを戦ってきた気心の知れたスタッフで構成されており、同年はスーパー耐久に参戦していた。

父・春雄氏が2008年まで運営していた名門・土屋エンジニアリング(TOYOTA Team TSUCHIYA)は解散してしまったが、その経験と実績を買われた春雄氏が監督に就任。SAMURAIとTeam TSUCHIYAとのジョイント体制で昨年からSUPER GT・GT300クラスに参戦を開始した。

純プライベートチームということもあり、選んだ車両は世界中のプライベートチーム御用達のレーシングカーであるポルシェ911 GT3RSR(997)の2009年モデル。排気量4,000ccの水平対向6気筒エンジンをリアに搭載する世界標準車だ。
土屋選手とコンビを組む都筑晶裕選手は、2008年ポルシェカレラカップのチャンピオン。2009年にこのコンビでアジアン・ル・マン・シリーズに参戦し、翌年からSUPER GTにシフトした。
■土屋武士 選手
「レース自体は自分でずっとやってきたことだし得意分野だし、自分でクルマ運んだりとかも全然平気なんですが、むしろ請求書を書いたりとかの事務処理が慣れなくて大変でしたね。
父は監督であり大家さん。いろいろ何かとトラブルを未然に防いでくれます。僕たちよりも経験値が圧倒的にあるので非常に心強いです。まぁ父がいてくれないと安心して乗れないというのもありますが。

チームもクルマも年々まとまってきて、すごく良いバランスです。開幕戦では“2位になれた3位”だったので、もう上がりしろがないのかもしれません。でも細かい部分を戦略的に煮詰め、総合力でライバルたちよりも上、ターゲットは優勝しかありません。

今年のチームのテーマは“1戦1戦ステップアップ”。課題はたくさんありますが、チームは常に成長しているしまとまっていくのを肌で感じています。
今年のGT300は非常にレベルが高いです。ずっとヨコハマタイヤを履いていますし、開発はライバルには負けられませんね!」
R&D SPORT
 
自動車の研究開発を行いフォーミュラカーも製造する東京R&Dのレース部隊として1991年に設立。F3000、フォーミュラ・ニッポンに参戦を重ね、2001年よりSUPER GTに挑戦を開始。
2002〜2008年は東京R&Dが企画したオリジナルマシンの「ヴィーマック」で参戦した。その車両製造技術と経験を買われ、2009年からSTIとジョイントした。

レガシィB4は、当初スバルらしくAWD(全輪駆動)だったが、2010年にはリア駆動へ変更。さらに今年は2012年のGT300車両規定を先取りしたものへと進化させた。
エンジンはスバルならではの排気量2,000cc・水平対向4気筒エンジンにターボを組み合わせたもの。現在、SUPER GTで唯一のターボ車だ。

2004〜2006年と3年にわたり、3つのチームでGT300チャンピオンを獲得した山野哲也選手は、2009年からチームの一員となった。さらに山野選手と組んで2005年にGT300チャンピオンを獲得した佐々木孝太選手は、昨年からこのチームで三度目タッグを組む。
■山野哲也 選手
「レガシィB4は3年目のクルマですが、毎年思い切った大きな改造がなされて年々進化していっています。2012年規定のために最低地上高は10mm上がったのですが、コーナリングの安定性に加えてストレートスピードも速くなって、全体的に去年よりレベルアップしています。
今年はFIA GT勢が速いけれど、彼らと戦うのがテーマでありやりがいのあるシーズンです。与えられた条件の中でシリーズ上位を目指します。

今年のクルマはバックモニターの位置やシートベルトのゴムのテンションとかスイッチ類の配色などが変わっていて、そういう細かい部分にまで手を加えられるということは、クルマ自体が煮詰まってきた証拠。スタッフの誰もが勝ちたいという意識を持ってレースに臨んでいます。

ヨコハマタイヤはウォームアップが良くてコンスタントラップを稼げ、終盤のタイムも落ちず頼りがいがあります。今年はシリーズ6位以内、表彰台は2回以上で1回は真ん中が目標です」
A speed
 
A speedは2009年に設立された若いレーシングチームで、チームオーナーの「日本で走っていない車両でレースを」という強いリクエストもあり、FIA GT2仕様のアストンマーティン・ヴァンテージが選ばれた。
車両メンテナンスはGT500チームでもエンジニアとして活躍した伊藤宗治氏が率いるアルナージュが中心となっている。エンジンメンテナンスは、WRCでも活躍するイギリスのプロドライブだ。

ヴァンテージGT2は排気量4,500ccのV型8気筒エンジンを搭載。V8独特のエキゾーストノートを世界のサーキットで奏でている。

吉本大樹選手はミュージシャンとしての顔も持つドライバーで、F1の下に位置するワールド・シリーズ・バイ・日産や、GP2への参戦経験もある。
今年吉本選手と組むことになった星野一樹選手は“日本一速い男”こと星野一義氏の長男で、2008、2010年のGT300チャンピオンだ。
■吉本大樹 選手
「ヴァンテージはエンジンのパワーで加速が良く、コーナーが意外と速いんです。誰でも簡単に乗れますが速く走らせるためにはちょっとしたクセがありますね。

去年はチームとして初めての年だったし、クルマも初めてだったし、経験を積む1年でした。今年は去年の経験や失敗を活かす1年です。だから勝負にこだわりたいです。チームの誰もがそう思っています。

去年は僕自身が初めてのSUPER GTフル参戦だったということもあり、松田秀士さんが指揮を執ってクルマを作ってくれました。今年はメーカー系のチームでの経験もあり、勝ち方を知ってる星野一樹選手が来てくれましたし何も心配することはありません。みんなに嫌われるという前提で、腹を割って好きなことを遠慮なく言っています。

チームにはもっと伸び代があると思うんですよ。いっぺんギアが噛み合えば勝つことは簡単なはずだし、噛み合わせないといけません。チャンスをモノにしていって結果にこだわりたいですね」
apr
 
チューニングパーツメーカーであるアペックスのレーシングチーム運営を引き継ぐ形で2000年に発足。以降レーシングカーの設計、製作、開発、メンテナンスを行い、これまでMR-S、ガライヤ、カローラ・アクシオといったGT300主力車両を手がけてきた。
2002、2005年にはチャンピオンを獲得するなど、GT300のトップランナーに成長。またトヨタの若手ドライバー育成にも力を注いでいる。

車両はカローラ・アクシオのスタイリングを踏襲しているが、中身は排気量3,500ccの2GR-FSE型エンジンを、ミッドシップに搭載した純レーシングカー。

新田守男選手はラリーの経験も持つベテランで、GT300で最多となる17勝を挙げ、1996、1999、2002年にはチャンピオンも獲得。国本雄資選手はトヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム(TDP)ドライバーとして伸び盛りの20歳。昨年は全日本F3選手権のチャンピオンを獲得している。
■新田守男 選手
「久しぶりにヨコハマタイヤと組むことになりましたが、すごく進化していて驚きました。カローラ+ヨコハマという経験のないところからのスタートなので、基礎データを取りながらいろんなことを試している状態です。
震災がなければ準備も進んだんでしょうが、これは仕方のないこと。自分に与えられた仕事だし、チームのタイヤ開発を引っ張っていかなければなりません。役割は大きいし重いですがやりがいはあります。

今年一緒に組む国本選手は最近の若いドライバーの中でも一番すごいドライバー。去年なんて一番嫌なライバルでしたからね。
もっと伸びてGT500やF1に行ってもらわないといけないけれど、その前にGT300で勉強し経験を積むということは非常にいいことだと思います。

狙うのはチャンピオン。正直今のパフォーマンスをもっと高いところに上げていかないといけません。aprとは長い付き合いでもあるし、上に行こうという意欲と意志があり安心です」
GT300クラス・ADVANタイヤエンジニアの声
 
■石黒禎之 (横浜ゴム・MST開発部 技術開発1グループ)

「漠然とした今年の目標は“2年連続でチャンピオンを獲る”ということです。
タイヤ自体は昨年大きなモディファイをしました。今年は岡山から改良していくという作業になります。今年はタイヤサイズも増えて、やらなければいけないことが多いんですよ。レースで走ってみるといろんな問題点が出てきます。コンパウンド、グリップ、熱に対する持続性、走行性能・・・いろいろやらねばならないことは多いです。

GT300では多くのチームにタイヤを供給しているのですが、本当はすべてのチーム均等にイコールで接しなければいけないのかもしれません。でもどうしても開発できるドライバーのいるチームに絞らざるを得ないのが実情。開発が進めばすべてのクルマに返していけるわけですから。
今年はライバルメーカーも力を入れていますから毎戦毎戦が大変ですが、特にGT300に復帰したライバルはやはり侮れないですね。

毎年20台以上にタイヤを供給しているのですが、GT300はほぼひとりで仕事をこなしています。そっちの方が全ての情報が頭に入りますから。仕事量は多いですが仕事自体はこの方がしやすいです。勝負を楽しみながらやりがいのある仕事をしていると思っています。

5〜6年前まで弱いといわれたウェット性能ですが、改良を重ねここ1〜2年で大きく見直してきました。これからもライバルを圧倒できるまで開発を進めていきます」
[UPDATE : 3.Jun.2011]
             
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