Your browser does not currently have the Flash Player version 8 that is required to view this site.
Please click here to download the latest Flash Player version.
HOME / MOTORSPORTS / ADVAN FAN / Vol.107 News Index
  ひとつ前にもどる  
 
 
今シーズン、私はスバルWRX STI spec CのR4仕様でIRC参戦のチャンスを頂きました。
デビュー戦は7月に開催される「ラリー・アソーレス」ですが、同じくストールレーシングより参戦する新井選手がこの「ツール・ド・コルス」でひと足先にデビューしました。今回の渡欧目的は、スバルWRX STI spec C・R4の走りを確認し、新井選手より生のインプレッションを聞き、自身の参戦イメージを確認することです。

R4仕様の開発にあたり、国内テストには何度か立ち合わせてもらいました。
従来のグループNカーをR4仕様に改良した暫定テスト車両でしたが、まずハンドリングのシャープさに驚きました。コーナーを攻め込んでいってもコントロールの幅が広く、限界性能も高くなっているので、積極的なドライビングをしてもクルマが応えてくれるという印象でした。走っていて楽しいというのがインプレッサR4の第一印象です。

さて実際にホモロゲートされたR4仕様を目にするのは今回が初めてです。外観上ではボンネット上に増設されたエアー開口部や、軽量化目的のアクリルウインドとその小窓などがR4仕様ならではの外観上のポイントですが、ジャッキアップされたときには、リアのサスペンション・ストロークがあきらかに伸びている点などにも、その特徴を見て取れます。

FIA(国際自動車連盟)のホモロゲーション取得がラリー直前の5月1日だったということもあり、まだまだ実戦を走りながらのセットアップが続く状況となりましたが、新井選手も積極的にサスセットの変更などにトライしていました。
このコルシカに限らず、ヨーロッパのターマック(舗装路)は路面がバンピーだという特徴があります。そのためにタイヤが路面から離れると、マシンコントロールも容易ではなく、タイムにも影響してきます。このあたりのセッティングをどうこなしていくのかがマシンにもタイヤにも求められるのです。

まだまだS2000勢とのタイム差はありますが、今回のデビュー戦はノートラブルでフィニッシュ。この過酷なステージを、トラブル無く完走したということの持つ意味は大きいでしょう。
 
いよいよ7月14日から16日には、ポルトガル領のアソーレス諸島で「ラリー・アソーレス」がシリーズ第6戦として開催されます。
そしてこの大会が、私にとってのスバルWRX STI spec C・R4でのデビュー戦になります。また、今季のIRCにおいては、グラベル(未舗装路)ラリーの初戦でもあります。

舞台となるアソーレス諸島、と聞いても場所をすぐに思い浮かべられるという方は少ないのではないでしょうか。
世界地図で見れば大西洋のド真ん中とも言える場所、位置としてはポルトガル本土より1,500kmも西方の海上に浮かぶ島で開催されるのです。日本では馴染みのない島でしたが、調べてみるとヨーロッパの人々はもちろん、アメリカからも観光客が訪れるリゾート地でした。

ラリーの舞台はアソーレス諸島の中でも一番大きなサン・ミゲル島です。火山のある島なので路面状態は火山灰の混じったルーズグラベルとの情報ですが、「Rally JAPAN」をはじめとした北海道の土質に似ているのではないかと想像しています。
コ・ドライバーをつとめてくれるのは、昨年のIRC・チェコラウンドでもコンビを組んだ市野諮選手。お互いに気心は知れていますから、あとは現地の情報収集をしっかり行い本番に備えるつもりです。

そして今週は、ストールレーシングの本拠地であるオーストリアでラリーカーのシェークダウンテストを行っています。細かなセットアップは現地に入ってから進めていきますが、準備は着々と進んでいます。
アソーレスでの戦いの模様はADVANモータースポーツサイトでもレポートされますし、私の公式ウェブサイト「NUTAHARA.com」でも現地からの速報ニュースをアップする予定です。ぜひ日本からも応援をよろしくお願いします!
 
 
ギャラリーの写真は奴田原選手が撮影したものです。
サムネイルをクリックすると拡大表示されます。
[UPDATE : 1.Jul.2011]
       
ひとつ前にもどる