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[vol.1] 全日本ラリー選手権とは? [vol.2] ラリーの全体像を知ろう! [vol.3] 知っておきたい観戦ノウハウ [vol.4] ラリー開催地の観光と食
これまでの繰り返しになるが、ラリーとサーキットレースの最大の相違点は、ラリーは開催地域の全体がフィールドになるということだ。“モータースポーツを観戦する”という強い気負いを持たなくても、地域のお祭りを観る感覚で楽しめる点は、より身近な存在であると言えるだろう。

ラリーマシンはお祭りの山車、クルーは引き手。そう置き換えてみれば、勇壮な日本各地のお祭りと同様に、まずは順位や速さを気にせずに、賑やかで豪快なお祭りとして楽しむという視点も生まれるだろう。

さらに、全国的に有名なお祭り、例えば東京の三社祭、京都の祇園祭、青森のねぷた祭り、長崎のおくんち、これらを観に行くにあたっては、周辺の有名な観光スポットを巡ったり、その土地ならではのグルメに舌鼓を打つことになるだろう。

ラリーも同様で、観戦を楽しむのみならず、周辺観光や地元の食を体験することで、その楽しさはより拡がるし家族揃っての思い出を作ることもできる。また、全日本ラリー選手権の開催地は見どころや食に恵まれた地域が多く、ラリー開催期間でなくとも足を運ぶ価値が高い。
連休や夏休み、年末年始などに「どこかへ旅に出よう」と思ったとき、せっかくならラリーが開催されている地を訪れてみるのもお薦めだ。
 
2006年に四輪駆動部門と二輪駆動部門に分かれていたシリーズが統一されて、現在のかたちで全日本ラリー選手権。
統一前、二輪駆動部門の舞台としてお馴染みだった佐賀県唐津市は、現在の全日本ラリー選手権では開幕戦の舞台として定着している。

春先の時期も温暖な気候であることから開幕戦でお馴染みとなり、シーズンを通じた安全を唐津神社で祈願して参加者全員が鳥居の前で記念撮影を行うことも恒例行事となった。2012年は市街地をリエゾンルートに設定、唐津駅前でスタート/フィニッシュを行うなど、市民にも深く浸透しているラリーと言える。
松浦川の河口にそびえる唐津城(写真)は1602年から築城された。現在は1966年に造られた天守閣が町のシンボルとなっており、内部は郷土博物館として様々な展示があり、多くの観光客を集めている。
この天守閣からも望める虹の松原は日本三大松原のひとつに数えられている景勝地。唐津城のほか、鏡山公園も松原を一望できるビュースポットとして足を運びたいところだ。
古くから港町として栄えた唐津市の呼子町。ここの名物はイカ(写真)で、「呼子のイカ」は全国的な知名度を誇る。市内の飲食店では新鮮なイカに舌鼓を打つ観光客も多く、透き通ったイカの甘みはぜひ味わいたいところ。もちろんゲソは天ぷらでいただきたい。
また、大地の恵みをいっぱいに受けて育てられる佐賀牛も、ブランド牛として人気が高まっている。
 
四国では古くはグラベル(未舗装路)の全日本ラリー選手権が開催されていたが、2002年以降は2輪駆動部門によるターマック戦の舞台となっていた。この流れを受けて現在に続いている久万高原ラリーの開催地が、「四国の軽井沢」と呼ばれている久万高原町だ。

2006年の駆動部門統一以降、ターマック戦としての開催が続いていたが、2011年のみはグラベルステージでの開催とされている。
四国の屋根とも言われる地域ゆえに高地での一戦となる。それゆえに天候の変化も勝敗を左右する大きな要素となることもあり、先を見越した戦略のぶつかり合いにもなる。
日本三大カルストのひとつに数えられる四国カルストは、緑の大草原と白い岩肌の石灰岩が織りなす光景は、息をのむ美しさだ。この四国カルストを眺めるポイントとして人気なのが、久万高原町の鶴姫平(写真)。放牧された牛がノンビリと草をはむ風景の中に身を置けば、心の底からリフレッシュできるだろう。吸い込まれそうになる雄大な風景、そして手の届きそうな青空が、四国カルストの魅力だ。
愛媛県といえば、みかんの一大生産地として知られている。その加工品として全国的に知られるのが「ポンジュース」、松山市の松山城駅舎ロープウェイ乗り場前には、ポンジュースが出る蛇口をイメージしたモニュメントも置かれている。
また、愛媛県の銘菓といえばタルト(写真)。ロールケーキ状の菓子で、県内に多くのメーカーが店を構えており、お土産品の定番として高い人気を誇っている。
 
東日本大震災から力強い復興の歩みを見せている福島県、ここでの全日本ラリー選手権は棚倉町をホストタウンとして長年に渡って開催されているが、2011年からは大会名称に「がんばろう!福島」を冠されている。

2012年はこれまでのステージに加えて、震災被害の大きかったいわき市にも競技エリアを拡大。市内の三和地区にはラリーパークが設けられ、多くの地域住民の方々がラリーと触れ合える機会も設けられた。
グラベルのステージは荒れた箇所も多く、ワンミスでマシンにダメージを負ってしまう可能性も高い「カーブレイク・ラリー」として知られている。
町の中心部にある棚倉城跡(亀ケ城公園)をはじめ、棚倉町には桜の名所が多い。
中でも、田んぼの土手に植えられている「花園しだれ桜(写真)」は、推定樹齢150年という立派なもの。彼岸の頃に花を咲かせるエドヒガンという種類で、池に移る“逆さ桜”もその美しさで多くの人を魅了する。近年は老若男女問わず、アマチュアカメラマンも多く訪れているスポットだ。
福島県はご当地ラーメンが人気グルメのひとつ。棚倉町のお隣である白河市や、内陸の喜多方が広く知られているところだが、棚倉町にも美味しいラーメンを供する店は多い。
また、左党の皆さんには、米どころならではの厳選された米と澄んだ水を使って造られる日本酒もお薦め。さらに、いちごやブルーベリーも特産品に数えられており、町内には新鮮な野菜なども扱う農協協同組合の直売所がある。
 
2011年から北海道を代表する温泉街でも知られる洞爺湖町をホストタウンとして開催されている「ARKラリー洞爺」。

観光スポットとしても知られる有珠山や昭和新山があることからも想像出来るように、グラベルのステージは火山灰質を含んだ路面で、雨が降ると滑りやすく大胆な中にも慎重なドライビングが要求される。
また、同じステージを複数回走行することにより、ワダチが深く掘れていく傾向も強く、2走目や3走目の路面状態にいかに順応してマシンを運ぶかも勝負どころのひとつだ。
洞爺湖観光では、遊覧船を楽しみたい。湖にはいくつかの島があり、そのうちの大島には森林博物館などが整備されており、散策を楽しむことができる。この島には多くのエゾシカも住んでおり、触れ合いを楽しむこともできる。
今も活動を続ける有珠山に足を運んだら、今度はロープウェイに乗ってみよう。洞爺湖や昭和新山を一望することができる、素晴らしい眺望がそこには待っている。
洞爺湖銘菓として知られているのが「わかさいも(写真)」。サツマイモが生産されていない北海道で、焼き芋の美味しさを手軽に楽しんでもらいたい、という思いから作られた、焼き芋をモチーフとした菓子である。
しかし、実は原料に芋は一切使われておらず、地元の名産品である大福豆の餡に、焼き芋の繊維質を模した昆布を混ぜている。お土産にもお薦めの逸品だ。
 
ヨコハマタイヤとともにラリーを戦うキャロッセ(CUSCO)やアライモータースポーツが本拠を構える群馬県。赤城山や榛名山はラリーの聖地と言っても過言ではなく、新井敏弘選手や柳澤宏至選手ら、多くのトップラリーストを輩出している。

この地で開催されていた「モントレー」は伝説のラリーとして語り継がれていたが、2012年にターマックラリーとして待望の全日本戦復活を果たした。
東京など首都圏からのアクセスも良いことから、多くのラリーファンが足を運んだ「モントレー2012」。ホストタウンは日本地図でほぼ中央に位置する"へその町"、渋川市である。
渋川市でもっとも有名な観光スポットと言えば、伊香保温泉だ。戦国時代にルーツがある石段(写真)を中心に発展してきたこの地域は、今も多くの人が名湯を求めて訪れている。
また、赤城や榛名といった山々を中心とした自然に恵まれ、トレッキングなどのコースとしても人気は高い。アウトドア派にはキャンプ場の利用もお薦めで、赤城キャンプ場は白樺などに囲まれた高原の休日を満喫できる。
渋川を訪れたら、ぜひ味わっておきたいのが「水沢うどん(写真)」。400年の歴史があり、水沢寺の参拝者に振る舞われたのが起源といわれている。基本的に冷たいうどんとして提供される水沢うどん、多くの店は昼間の営業が中心なのでランチに最適だ。
また、渋川では四季折々の美味しさを果物狩りで楽しめる。こちらはファミリーやカップルにお薦めだ。
 
2009年以来となる京都府での全日本ラリー選手権は、丹後半島ラリーと名称を改めて半島のほぼ中央に位置する京丹後市をホストタウンとして開催された。
特徴は名称にあるように丹後半島そのものが舞台となったことで、半島の真ん中を縦断するターマックの林道にステージが設けられた。

このステージは幅の広い二車線区間も多い一方、テクニカルな要素も多分に織りまぜられており、変化に富んだステージはクルーにとって攻略し甲斐のある内容となった。また、リエゾン区間では日本三景のひとつに数えられる「天橋立」の前を通るなど、訪れていた多くの観光客にもラリーの存在をアピールした。
丹後半島観光の定番スポットと言えば、宮津市にある「天橋立(写真)」だろう。傘松公園や成相寺からの絶景は、ぜひ一度は目に焼き付けておきたいところ。また、全長約3.6kmの天橋立、松並木の中を散策することも可能だ。
日本海側ということで、美しい夕日も見どころのひとつである京丹後市。網野町の「夕日ヶ浦」はその名の通り夕日の名所で、日本の夕日百選にも選ばれている。
日本海の海の幸を、一年通じて堪能できる京丹後。冬はなんといってもズワイガニと牡蛎で、ともに12月から3月くらいが旬となる。
このほかにもサワラやアワビ、サザエ、ニギスなどをはじめとした、さまざまな魚介類をお腹いっぱいに楽しみたいところ。市内の居酒屋や飲食店では新鮮な刺身などを提供しており、日本酒や焼酎との相性も抜群だ。
 
広大な北海道の十勝平野を舞台として開催される「Rally Hokkaido」。APRC(FIAアジア・パシフィック・ラリー選手権)との併催となることから国際色も豊かで、ホストタウンとなる帯広市はラリー期間中、多くの外国人でも賑わいを見せる。

グラベルのステージは北海道らしくハイスピード主体の設定で、SS(スペシャルステージ)も総距離で200kmを超える、全日本選手権としては圧倒的なスケールの大きさが最大の特徴。
日本で初めてWRC(FIA世界ラリー選手権)が開催された地でもあるため、ラリーを支援する地元の熱意も強く、関連市町村の多くの方々が大会の成功に尽力されている。
雄大な北海道・十勝の自然を満喫したいのなら、公共育成牧場に足を運んでみよう。帯広市の八千代牧場、または上士幌町のナイタイ高原牧場(写真)は、農家から預託された若い牛を放牧して育てている。
その規模は桁違いで、日本一の広さを誇るナイタイの場合、総面積は約1,700ヘクタール、東京ドームおよそ358個分というスケールだ。
今や全国区の人気となった豚丼。豚肉を甘辛いタレで味付けして焼き、ご飯の上に載せて食べるというシンプルなものだが、十勝地方ではソウルフードとして多くの家庭で日常的に食されている。
近年は市内をはじめ十勝管内各地に専門店や豚丼を提供する飲食店が増え、人気店は週末になると行列も珍しくない。店ごとに味の違いもあるので、食べ比べもお薦めだ。
 
「飛騨の小京都」と呼ばれ、海外からの観光客にも人気の高い岐阜県の高山市。この町をホストタウンとして開催される一戦が「M.C.S.C.ラリーハイランドマスターズ」だ。

この大会は2012年で第40回を数える歴史あるもので、往年は過酷なグラベルラリーであったが、近年はターマックステージで激しい競い合いが演じられている。
高低差のあるステージも多く、これを上り方向と下り方向のそれぞれで使うケースも多いので、車種ごとのキャラクターやセットアップの差などにより、最後まで激しい攻防戦が展開されることも多い。
初代飛騨高山藩主・金森長近公の像(写真)がある、高山市城山公園は市民の憩いの場として愛されている。
高山市は歴史散策を楽しむスタイルの観光がお薦めで、国の指定史跡である高山陣屋や、古い町並みを巡って、静かに流れる時間の中に身を任せたい。
また、飛騨の里には30軒以上の古い民家が集められており、冬場にはライトアップも施される。
高山を訪れたら、郷土料理をぜひ食べてみたいところ。枯朴葉の上に味噌を載せて焼く「朴葉味噌(写真)」は代表的なメニューだが、これは飛騨牛との相性も抜群だ。
また、冬の厳しい寒さの中から生まれた生活の知恵とも言える「漬物ステーキ」も、近年は注目を集めている。
こうした郷土料理は市内に多くある店で楽しめ、また極上の飛騨牛を提供する店も多い。
 
歴史の教科書でもお馴染みの「長篠の戦い」の舞台でもある、愛知県の新城市をホストタウンとして開催されるターマック戦が「新城ラリー」。新城市には横浜ゴムもふたつの工場を構えており、ホームでの一戦という表現も出来る。

この大会は内閣府認定事業・新城市DOS地域再生プランとしても位置づけられており、新城市が官民あげて全面的にバックアップ。ギャラリーステージの観戦は無料で、ファンには嬉しい一戦だ。
名物ステージとして知られるのは雁峰(がんぽう)林道、木々が生い茂るために路面は若干苔むしており、波乱のドラマを生むことでもラリーファンには広く知られている。
新城市には、一年を通じて魅力的なお祭りが多い。中でもお盆の時期に開催される夏祭りの「サマカン」では、勇壮な手筒花火(写真)も行われ、以前には奴田原文雄選手もチャレンジしたことがある。
また、ラリーのサービスパークとしてもお馴染みの桜淵公園は江戸時代からの歴史を誇る桜の名所。3月末から4月初めにかけての見頃には新城さくらまつりが催される。
さまざまな特産品がある新城市だが、代表的なものは柿とお茶。
「しんしろ柿(写真)」はいくつかの品種が生産されているが、特に次郎柿は味、見栄えともに優れており、贈答品としても人気が高い。
「しんしろ茶」は愛知県一の煎茶生産量を誇っており、香り高い「やぶきた種」ならではの味と風味が特徴だ。
[UPDATE : 14.Sep.2012]
           
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