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レーシングカーデザイナー・由良拓也さん。
エアロダイナミクスを追求して速さを求めるレーシングカーをこれまでに数多く生み出してきた由良さんが、新たに着目しているのが「エコ&エアロダイナミクス」というジャンルです。

その具体例として2011年の「東京オートサロン with NAPAC」に展示されたのが、現行型のトヨタ・プリウスに由良さんがデザインしたエアロパーツをまとった「AEROPRIUS YURASTYLE neo (エアロプリウス・ユラスタイル・ネオ)」。燃費性能の向上をテーマとしたエアロパーツの装着という、新しいトレンドを生み出すことを予感させる一台です。

この車に装着されたタイヤは、ヨコハマタイヤの最新技術を惜しみなく投入して生み出された低燃費タイヤ「BluEarth-1 AAAspec (ブルーアースワン・トリプルエースペック)」。このタイヤはサイドウォール部分にゴルフボールのディンプルのような窪みを設けており、走行中の空気抵抗を低減して燃費を高めることに寄与しています。

2010年秋、由良拓也さんはこのプリウスで1000マイル(約1600km)の無給油走破にチャレンジして見事に成功。この模様を含めて、由良さんに「エコ×エアロダイナミクス」についてお聞きしました。
 
 
−まず最初に「AEROPRIUS YURASTYLE neo」のコンセプトを教えてください。

由良拓也さん :
僕はこれまで、レーシングカーの空力という切り口でやって来ました。だからエコに対しても、空気で何か出来ることが無いかな、っていうのがひとつの切り口であり、コンセプトなんです。

まずは以前に、先代モデルのプリウス(NHW20型)で、それまでの経験値から「あんな感じ、こんな感じ」っていう要領で「AEROPRIUS YURASTYLE」を作りました。この時はあくまでも経験値がベースなので、定量的なデータがあったわけではなかったんです。

それでも結構な燃費への寄与効果があって「これは面白いぞ」と。
自動車メーカーとしてかなり作り込まれてはいますが、さらに細かい部分を探してやっていったら良い感じの姿が見えてきた。だからモデルチェンジを受けた現行型プリウス(ZVW30型)については、より本格的にやってみたんです。



−由良さんから見て、先代と現行型のプリウスの違いとは?

由良拓也さん :
ハイブリッドカーとしては先代モデルまでで培った技術を現行型でさらに進化させていて、大きくレベルアップしていますよね。
ただ、車そのものが大きくなって重量も増えています。エンジンの排気量も拡大されて、これは燃費に限って言えば先代に比べて有利になるという要素ではありません。もちろん居住性の向上とか走行性能の向上とか、車として求められる燃費以外の性能は大幅に改良されているのですが。

空力の面から見ると、空気抵抗係数(CD値)が先代は0.26だったのが、現行型になって0.25に向上しました。しかし車体が大きくなっていることで相殺される部分があって、結果的には両者でほぼ同じくらいの性能になっています。
車としては走りや使い勝手を含めて素晴らしい進化をしましたが、空力ではまだ完全に燃費を稼げていないという印象がありますね。



−では、現行型の方が由良さんとしてはチャレンジのし甲斐があったということですか?

由良拓也さん :
それはもう、現行型の方が全然大変でした。
例えば僕のプリウスには「1000マイルクラブ」のステッカーが貼ってあります。これはガソリン満タンで1000マイル(約1600km)を走りきったことの証なんですが、現行型プリウスで走破したという人は少ないんです。先代モデルなら100人や200人はこのステッカーを貼っている人がいるんですが、現行型ではとても少ない。

なぜかと言うと、現行型は先代よりもガソリンタンクが小さくなっていて、その差は10リットル。10リットルって大きな差です。仮に燃費が30km/Literだったら、300kmも走れるだけの量なんですから。それゆえに長距離を走るマイレッジチャレンジにおいては、1000マイル走破は狭き門になってしまいました。
 
静岡県の御殿場市を起点に行われた1000マイルチャレンジ。由良さんご自身がステアリングを握って、東名高速−名神高速−中国道−山陽道とリレー、山口県の小郡市までを初日に走破。下り坂の多い御殿場から上郷SAまでの区間では平均燃費40.2km/Literを記録するなど、好調なエコランを重ねておよそ920kmを走りました。
一夜明けた翌日は、山口トヨペット小郡店でトークショーに出演、多くの来場者の方々とエコラン談義に華を咲かせます。また地元のテレビ局なども取材に訪れ、エコランへの注目度の高さを改めて感じたイベントでした。
復路は夕方にスタート。姫路を超えた付近で燃料計の残りがひと目盛りになり、さらに西宮名塩SA付近からは雨も降り始めて厳しいコンディションに。
しかし粘りの走りで名神高速をクリア、東名高速に入り上郷SAに到着して1000マイル走破を達成。最終的には音羽蒲郡ICまで走りきり、1013マイル(約1638km)を無給油で完走しました。
 
 
−見事に成功された1000マイルチャレンジですが、ご自身で全て運転されましたね?

由良拓也さん :
あれは、エコランが面白くなってきて自分で運転しました。やはりエコランも慣れというかスキルアップが必要で、同じレベルでトレーニングした人がいないと2人で組めないんですよ。
かなり相手に負担をかけることにもなるので、まぁそれだったら一人でやろうかな、っていうことにしました。



−1000マイルを走破するための“肝”になる部分とは?

由良拓也さん :
そうですね、どこかひとつっていう訳ではなくて、全部ですよね。
僕としてはこのチャレンジを、街中のゆっくりしたスピード域ではなくて、高速道路でやりたいと思っていたんです。渋滞中のアイドリングストップなんかで燃費を稼ぐハイブリッドカーにとって、連続する高速巡航というのは決して得意な部分ではない。だからこそ、そこで空力が活きてくるわけで、ひとつひとつを積み重ねて車を仕上げていきました。

あと、“肝”になる部分と言えば、転がり抵抗を減らすというのは大切ですね。これは僕がやった空力性能の向上をさらにバックアップしてもらうために絶対に必要。
空気の抵抗と転がり抵抗という、抵抗の2大要素を如何に克服するかが“肝”になると言えるでしょうか。
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