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・2-ELEVEN Cupは上記の全6大会。
・ELISE S Cupは8月2日を除く5大会。
2-ELEVEN CUP
今季から発足したLotus 2-Eleven Cupは、全6戦のカレンダーを締めくくる最終戦がツインリンクもてぎのフルコースを舞台に開催された。
今回は今季これまで全勝の藤井芳樹選手、前戦に続いてElise-S Cupとのダブルエントリーで参戦する遠藤浩二選手、そして自動車専門誌Tipoの編集長をつとめる佐藤孝洋選手の3人がクラブマンクラスからエントリー。
さらにエキスパートクラスは、ADVANカラーのマシンをSUPER GTでIS350を駆る片岡龍也選手がドライブ、もう一台のゲストカーは同じくSUPER GTで紫電を駆る加藤寛規選手の手に委ねられ、SUPER GTのチャンピオン争いを彷彿とさせる豪華な顔ぶれが揃った。

10月4日(日)、前日の練習走行を経て各選手は準備万端で公式予選、そして決勝へと臨む。
まずは注目の予選、ここで2-Eleven CupはもちろんElise-S Cupのクラブマンレーサー達も驚かせたのが、2人のGTドライバーの卓越したドライビングテクニック。
堂々のトップタイムを叩き出したのは加藤選手、2分11秒261とただ一人11秒台にたたき込んできた。対する片岡選手も2分12秒961で続き、タイムでは文句無しのワン・ツーとなった。
またクラブマンクラスでは遠藤浩二選手が堂々のポールポジション獲得に成功している。

片岡/加藤の両選手は賞典外出走のためスターティングリッドは最後尾から決勝レースを迎える。
もてぎチャンピオンカップレースの今季最終戦、そのトリを飾るレースとなったLotus 2-Eleven Cupはオンタイムで10周のレースがスタート。

ポールスタートの遠藤選手はレース前半を安定感のある走りでリード。ただ、さすがにエキスパートクラスで参戦している2人のGTドライバーは別格の走りを見せつけ、1周目を終えて早々に加藤選手がトップを奪うと、レース中盤の5周目には最終コーナーで片岡選手も遠藤選手をかわして2番手にポジションをアップ。

そしてレースが中盤に入ると、これまで表彰台の真ん中を独占してきた藤井選手が遠藤選手に牙を剥いた。
着々と詰め寄ってその差を縮めてきた藤井選手は残り4周となるところで遠藤選手を捕らえてトップを奪った。

終盤、片岡選手は加藤選手を、遠藤選手は藤井選手をそれぞれ激しく追ったが、先行した加藤/藤井の両選手がトップのポジションをガッチリと守りきって夕陽の中でウィニングチェッカー。

発足初年度のLotus 2-Eleven Cupは、藤井芳樹選手が堂々の全勝シリーズチャンピオンという偉業を達成して幕を閉じた。
 
Lotus Cup JAPAN 2009 / 2-ELEVEN Cup Round 6
4.Oct.2009 (Sun)  TWINRING MOTEGI  Fine/Dry
 
順位 No. クラス-順位 ドライバー 車両名称 周回数 所要時間 トップ差
  1 Expert-1 加藤 寛規 LCI Limited 10 22'17.054 -
  25 Expert-2 片岡 龍也 アドバン・2-11・ドナーゲ 10 22'25.589 8.535
1 86 Clubman-1 藤井 芳樹 ステルス大塚美容形成外科211 10 22'25.858 8.804
2 21 Clubman-2 遠藤 浩二 田中式洗車法・ACF2-11 10 22'31.131 14.077
3 7 Clubman-3 佐藤 孝洋 ティーポ ドナーゲ 2Eleven 10 22'42.598 25.544

■FASTEST LAP : No.86  藤井芳樹  ステルス大塚美容形成外科211  2'12.751  9/10  130.21km/h

※No.1、25は賞典対象外。
ELISE-S CUP
ナンバー付きの本格的ライトウェイトスポーツカーによる公認レースとして注目を集めているLotus Elise-S Cupも、早いもので発足から3シーズン目の最終戦を迎えた。
開幕戦以来となるツインリンクもてぎが会場となるが、コースはSUPER GTなどと同じ全長4.801kmのフルコース。快晴に恵まれたレースウィークでは、各選手がレベルの高いクリーンなバトルを演じてくれた。

日曜日の午前中に行なわれた公式予選、SUGO戦でセカンドグリッドを獲得するなど速さに磨きがかかっている若林勝弘選手が早々に2分24秒114のトップタイムをマーク。ライバル勢もこのタイムをターゲットとしてアタックを重ねたがタイム更新はならず、若林選手がポールポジションを獲得した。

また、今回ADVANカラーのマシンを駆るゲストドライバーは、全日本ジムカーナ選手権に参戦する柴田優作選手。ロータス・エキシージを駆り今季のシリーズチャンピオンを獲得した"ジムカーナ界のロータス使い"がどのような走りを見せてくれるか注目が集まったが、柴田選手は期待に応えて予選は3番手のタイムを残した。

10周の決勝レースも気持ちよい青空の下でスタートを迎えた。
ポールからスタートした若林選手に対して、2番手につけているのは今季ここまで負け無しの篠原祐二選手。前戦はスタートで勝った篠原選手が1周目でトップを奪ったが、今回はしっかり1コーナーでトップを守った若林選手がそのままリードを保って先頭でホームストレートへ戻ってくる。

3周を終えて若林選手と篠原選手の差は僅かに0.566秒、まさにテール・トゥ・ノーズの接近戦が展開されたままレースは中盤に突入。
中盤に入ると両者のトップ争いは激しさを増し、4周目のV字コーナーでは篠原選手がインにマシンを入れるなど激しい攻防戦を展開。一度は篠原選手が先行するも、再び若林選手が篠原選手をパスしてトップを奪った。
しかし折り返しを迎える5周目、ビクトリーコーナーで篠原選手が先行、今度は若林選手の"逆襲"を巧みに抑えてそのポジションを徐々に確固たるものにしていく。

このトップ争いと同様に白熱したバトルを繰り広げたのが3番手争い、3台の接近戦が展開されていたが、7周目の90度コーナーで遠藤浩二選手が一度はドロップしたポジションを再び取り返して表彰台圏内に食い込んできた。

結果、10周のレースは随所で見応えのあるバトルが展開されたが、最後は篠原選手が今季5回目となるウィニングチェッカーを受けることに成功、2年連続のシリーズチャンピオンを全勝で飾ることに成功した。

また柴田選手も、ややアンダーパワー気味だったマシンを繊細なドライビングでコントロール、3台のクラブマンクラス参加マシンをかわしてポジションを上げてチェッカードフラッグを受けた。
 
Lotus Cup JAPAN 2009 / ELISE-S Cup Round 5
4.Oct.2009 (Sun)  TWINRING MOTEGI  Fine/Dry
 
順位 No. クラス-順位 ドライバー 車両名称 周回数 所要時間 トップ差
1 2 Clubman-1 篠原 祐二 ウィザムカーズ&AFC 10 24'21.568 -
2 3 Clubman-2 若林 勝弘 ウィッザムカーズ&AFC@3 10 24'21.726 0.158
3 21 Clubman-3 遠藤 浩二 ウルトラがんも@TIR 10 24'31.835 10.267
4 16 Clubman-4 秋葉 有一 Green Drop Racing 10 24'32.218 10.650
5 38 Clubman-5 金子 英一郎 ピース・エリーゼ 10 24'33.016 11.448
  1 Expert-1 高橋 一穂 LCI Limited 10 24'36.958 15.390
  25 Expert-2 柴田 優作 アドバン・エリーゼ・ドナーゲ 10 24'37.305 15.737
6 75 Clubman-6 大野 貴史 ウィザムカーズ&AFC@75 10 24'50.402 28.834
7 88 Clubman-7 坂田 元憲 ACM Team Lotus 10 25'18.391 56.823
8 23 Clubman-8 剛マックス つんつんエリーゼ1号 10 25'38.502 1'16.934
以 上  規 定 周 回 数 完 走

■FASTEST LAP : No.2  篠原祐二  ウィザムカーズ&AFC  2'24.718  2/10  119.44km/h

※No.1、25は賞典対象外。
ENTRANT
  【藤井 芳樹 選手 / ステルス大塚美容形成外科211 (2009 Lotus 2-Eleven Cup チャンピオン)】

シリーズ全勝については、特にプレッシャーを感じることはありませんでした。しかし遠藤さんがとても速くて、「ちょっとヤバイな」という感じはありましたが(笑)。
予選ではスピンをしてしまい、その後ちょっとアクセルを踏み切れなくなってしまった部分もあって2番手でした。
ですから決勝は遠藤さんの後ろからじっくりと行って、相手のミスを待ってみることにしました。ところが遠藤さん、なかなかミスをしてくれないんですよ。
実は決勝中に自分の方がシフトミスをしてしまったりということもありましたが、ここ一番のポイントでバシッと前に出ることが出来ました。

一年間戦ってみて、バトルを出来たレースは本当に楽しかったですね。今日は本当に面白かったです。
2-Elevenは本物のライトウェイトマシンですし、ランニングコストがそれほどかかりません。色々なワンメイクレースがありますが、マシンの性能とのバランスでいえばもっとも楽しく・お得なカテゴリーではないでしょうか。
また、セッティングを少し変えるとマシンに明確に違いが現れるので、難しくもあり楽しいレースです。ドライビングテクニックのみならず、セッティング能力も高めることが出来ますね。

※写真 : 2009年のシリーズチャンピオン・藤井芳樹選手(中)、2位・佐藤孝洋選手(左)、3位・遠藤浩二選手(右)。



  【篠原祐二 選手 / ウィザムカーズ&AFC (2009 Lotus Elise-S Cup チャンピオン)】

ここのところ予選のポールや決勝ベストラップをなかなか獲ることが出来なくて、参加者の全体的なレベルアップを感じていました。
予選は2番手でしたが、前を行く若林選手に付け入る隙が無くて、離されたら終わりだと思って食らいついていきました。
仕掛けるならS字の進入を相手がミスしたときだと思っていたので、ひたすらにチャンスを狙っていました。

結果的には全勝でシリーズ二連覇を達成できましたが、今季は鈴鹿とSUGOが加わったことが大きかったですね。走ったことがなく、なかなか練習にも行けない中、まわりはどんどん速くなっているので、決して楽なシーズンではありませんでした。
そんな状況でも鈴鹿、SUGOで勝てて、まわりには言わないようにしていましたが、徐々に全勝を意識するようになりました(笑)。
参戦を始めた頃はミスも多かったのですが、ここに来て自分自身の成長も感じられるようになり、本当にこのLotus Cupをやってきて良かったと思っています。
とにかくこのElise-S Cupはドライビングが巧くなります。完全にイコールコンディションだから、自分の長所も短所もはっきり出ますし、短所はしっかり突き詰めればテクニックの上達につながります。レース形式の走行会はマシンのポテンシャルに目が行きがちですが、Elise-S Cupは自分自身の本来の力をしっかり高められますよ!

※写真 : 2009年のシリーズチャンピオン・篠原祐二選手(中)、2位・遠藤浩二選手(左)、3位・若林勝弘選手(右)。
GUEST DRIVER
 片岡 龍也 選手
1979年・愛知県生まれ。
1992年、カートレースにデビュー。2001年に四輪レースへの参戦を開始、全日本F3選手権やフォーミュラ・ニッポンで活躍。
2004年からはSUPER GTにも参戦、2009年シリーズはGT300クラスでRACING PROJECT BANDOHから参戦、織戸学選手とのコンビでチャンピオン争いを繰り広げている。

クラブマンクラスを制した藤井選手は、なかなか良いドライビングテクニックの持ち主という印象です。ただ、単独走行になると少し安定感に欠ける感じもありますが、僕の後ろにつくとラップタイムが俄然アップするんですよね。
決勝のオープニングラップでは、ポールスタートの焦りがあったのでしょうか、少し挙動を乱した隙に僕が前に出たんです。でも、後ろについたら本当に速い。

2-Eleven Cupはイコールコンディションのマシンで一緒に走りますから、こうした他の選手の細かい部分も良くわかります。
例えば決勝のベストラップはプロドライバーと遜色なくても、今回なら10周というレースにおいて戦い方をまとめる力のようなものの差を、一緒に走ることでクラブマンドライバーの方々も肌で感じることが出来るのではないでしょうか。

マシンについては最大の魅力は何といってもライトウェイトということ。コントロール性能も高いので、多少滑らせてもコントロールが効きますし、アンダーステアもオーバーステアも自分の荷重コントロールひとつで出すことが出来ます。
若干リアがナーバスな部分はありますが、マシンコントロールのテクニックを磨くにはとても勉強になる素材ですね。
パワーはそれほどある訳でも無いので、繊細なドライビングを求められる車でもありますが、毎回参加しているゲストドライバーの技を盗むことも出来ますので、一年を通して参加することでかなりテクニックを高められるカテゴリーだと思います。

これから参加台数が増えて選手の層が厚くなると、Lotus Cupならではの良い雰囲気はそのままに、よりハイレベルなレースが展開されていくことでしょう。
今日の感想のまとめとしては、とにかく楽しかったですね。ただトップになれなかったので悔しいから、ぜひ来年リベンジしたいですね!

GUEST DRIVER
 柴田 優作 選手
1974年生まれ。
25歳でジムカーナをはじめ、1997年から全日本ジムカーナ選手権に参戦。
2003年に全日本戦初優勝を飾り、2006年からはマシンをロータス・エキシージに乗り換えて激戦区のN3クラスで活躍。
2009年は全9戦中5勝を挙げ、シリーズチャンピオンの栄冠を手中におさめた。

レースにはその昔「十勝24時間」に参戦したり、最近でも「もてぎEnjoy耐久」に出場したりしましたが、スプリントレースとなると・・・。最後にやったのはいつのことだったかな?(笑)
全日本ジムカーナでシリーズチャンピオンを獲得した上での今回の参戦でしたから、より楽しむことが出来ましたね。

ジムカーナで乗っているエキシージと比べると、ジムカーナの方が車の動きとしては激しいですしパワーもあります。今回乗ったEliseの位置づけとしては、ジムカーナ車とノーマル車の中間よりも、少しノーマル寄りという感じ。
逆に言えばビギナーの方でも特性が穏やかですしイコールコンディションですから、まずは乗り易いと思います。
しかし、ロールは比較的大きめですし、ミッドシップレイアウトの車ですから、ロールを巧く使う走りが求められます。簡単に言えば「ゆっくり、やさしく」運転するということですが、それだけではただのドライブになってしまいます。
だから「止める」「曲げる」のメリハリをしっかりつける必要があるのですが、慣れるまではその"加減"が難しいかもしれません。
ロータスはジムカーナもそうなのですが、リアが重いのでテールスライドすると慣性で止まりにくいんです。これはタイムロスにつながるので、比較的ニュートラルステアかステアリングを切り込んだ状態で走らないとタイムが出ませんね。

Elise-S Cupで使っているADVAN Noeva AD07LTSは、とても安定しています。今日は比較的気温や路面温度も高かったのですが、全くタレることなく車とのバランスもとても良い状態が保たれていますね。
アドバイスとしては、空気圧を少し変えるだけで特性が変わってきます。これを巧く使って予選、決勝それぞれに最適な設定を見つけ出すことが重要です。もうひとつは、常にリアの二輪を接地させること。速いコーナーリングを必要以上に意識するよりも、四輪のグリップを常に感じながら走らせることが大切です。

ジムカーナという競技は90秒くらいの一発勝負ですが、レースは時間のスパンがもう少しユッタリしていますね。しかし、ことレースでも予選については、メンタル面もそうですしドライビングの面でも、ジムカーナに共通する部分が多かったですね。
レースに参加している方々も、一度ジムカーナを経験されてみると、特に予選のレベルアップに効果的かもしれませんね。
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