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[vol.1] WTCCの魅力を再検証! [vol.2] 谷口選手&新井選手に聞く [vol.3] 世界の走りを支えるADVAN
[vol.4] 2011年のWTCCと有力選手 [vol.5] 鈴鹿の見どころ、私のお薦め [vol.6] 現地から最新情報をお届け!
世界最高峰のツーリングカー・スプリントレースである「WTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)」。
2008年、初めての日本上陸は国内のモータースポーツファンやレース関係者に大きな衝撃を与えた。スタートした瞬間から繰り広げられるドッグファイト。サイド・バイ・サイドやテール・トゥ・ノーズの応酬は当たり前、多少の接触もいとわない激しいバトルは、一寸たりともコースから目を離せない手に汗握る展開の連続。
この様子はいつしか「サーキットの格闘技」と表現され、日本でも開催を重ねるごとにファンを増やしている。
しかし、そこでは決して、ルール無用の乱闘騒ぎが起こっているというわけではない。世界選手権の名にふさわしいトップドライバー同士が繰り広げる、高い次元でギリギリの攻防戦が繰り広げられているのだ。
この秋に4回目の日本上陸を果たすWTCC、その魅力と詳細をお伝えしていこう。
2005年に産声をあげたWTCC。改めておさらいすると、現在ではF1(フォーミュラ・ワン)、WRC(FIA世界ラリー選手権)、そして2010年に発足したFIA-GT1と並んで、4つ存在するFIA世界選手権のタイトルをかけられたシリーズのひとつである。

世界のモータースポーツを統括しているのがFIA(国際自動車連盟)。4つの世界選手権を見ると、まずF1はレース専用に生み出されたフォーミュラ・マシンによるレースの世界最高峰。WRCはサーキットレースとは異なる、ラリーという競技カテゴリーの世界最高峰である。
そしてWTCCとFIA-GT1はともに、市販車をベースにして改造を施して仕立てられたレーシングマシン、すなわちツーリングカーレースという共通項がある。その中でWTCCは一人のドライバーが短距離を競うスプリントレース、FIA-GT1は2人のドライバーが1台のマシンをリレーすることから、若干距離&時間的には短いものの耐久レースであるという違いがある。

すなわち、WTCCはツーリングカーによるスプリントレースの世界最高峰。

この位置づけこそが、WTCCの魅力を語る上での重要な基盤となってくる。
なぜならフォーミュラに比べてツーリングカーは圧倒的にレース中の接近戦が多い。車輪がむき出しのオープンホイール構造であるフォーミュラは、過剰な接近戦は重大なアクシデントを引き起しかねない。対するツーリングカーは多少の接触を伴ったとしても、熱いバトルが実現されるからだ。
そしてスプリントレースは耐久レースと異なり、短距離決戦という特徴がある。耐久であればトラブル回避のためにマシンを温存してチェッカーまで運ぶという戦略もあるが、スプリントの場合はとにかくひとつでも前のポジションを奪い、チェッカーをいち早く受けることが至上命題とされる。

こうしたレースの位置づけゆえ、WTCCのバトルは他に類のない激しい内容となる。ゆえに「サーキットの格闘技」などと称されるわけだが、その内容は決して単なる"乱闘"であるはずが無い。世界選手権の称号にふさわしいトップドライバー達の競演。優れたテクニックの応酬は、ベテランの鮮やかな職人芸や、若手のアグレッシブな走りを堪能させてくれる。

そして、この熱く激しい世界最高峰の戦いを足元から支えているのが、2006年からワンメイクタイヤサプライヤーをつとめている横浜ゴム。国内外のモータースポーツシーンで輝かしい歴史を刻み続けているADVANレーシングタイヤは、環境性能にも配慮した最新のテクノロジーを惜しみなく投入されて、WTCC専用のタイヤを供給している。
WTCCの詳しいレースフォーマットやポイント制度などの規則については、本サイトの別ページにある「2011年のWTCC・カテゴリー解説」をご覧いただければ、全てをおわかりいただけるだろう。
特に覚えておきたいポイントは、「決勝レースは1日に2回行われる」ことと「予選の仕組み」、そして「マニュファクチャラー勢とYOKOHAMAトロフィー勢」についてである。

念の為にこのページでもおさらいしておくと、決勝レースについてWTCCでは距離にして約50km、時間にして約30分で競われる。ただし1つの大会で同日に2レースがインターバルをはさんで行われるフォーマットとなっており、それぞれのレースは独立したシリーズの一戦としてカウントされ、ポイントなども各レースの結果に応じて付与される。例えば10月に行われる日本ラウンドの場合は、大会としてはシリーズの第10大会となり、レースとしては第19戦と第20戦が行われるのだ。
そして注目すべきポイントは2レースのスタート方式が異なることで、第1レースはフォーメーションラップからそのままスタートを迎える「ローリング・スタート方式」、第2レースはフォーメーションラップ後に一旦グリッド上に停止した状態からの「スタンディング・スタート方式」とされている。これは駆動方式の違いによる有利・不利を均衡化するための措置で、概してFR(後輪駆動)のBMWはスタンディングスタートで強さを見せるケースが多い。

そして決勝前日の土曜日に行われる予選は「Qualify 1(Q1)」と「Qualify 2(Q2)」の2回。両者の合計時間は通常のレースで30分間、市街地コースの場合は45分間と定められている。そしてそのうち、Q1は最初の20分間(市街地コースは30分間)が充てられ、参加全車が出走してベストタイムを競い合う。
このQ1でトップ10のタイムをマークした選手は、続いて行われるQ2へと進出する権利を獲得する。Q2は10分間(市街地コースは15分間)で行われ、10台によって再びタイムアタック合戦が展開される。このQ2の結果はそのまま決勝第1レースのスターティンググリッド順に反映される。11番手以降はQ1の結果が基になる。
そして第2レースについては今季から規則が変更され、Q1の結果を基にトップ10をリバースグリッド配置してスターティンググリッドが構成されることになった。このため、中堅ドライバーが第2レースのポールポジションに陣取ることも多く、序盤の激しいトップ争いは第2レースでますます面白さを増している。

もう一点、WTCCを知る上で欠かせないのが「マニュファクチャラー勢とYOKOHAMAトロフィー勢」について。参加チームはいわゆる"自動車メーカー・ワークス"に近い立場としての「マニュファクチャラー勢」と、"プライベーター"的な立場の「YOKOHAMAトロフィー勢」にわけられる。
もちろんともに混走でトップを競い合っており、総合順位に応じて付与される世界選手権としてのドライバーズ・ポイントはどちらの立場であっても加算されていく。ただしマニュファクチャラー登録勢には車種ごとの戦績に応じて世界選手権としてのマニュファクチャラー・ポイントが与えられ、そのタイトルを争っている。一方でマニュファクチャラー登録を行っていないチームの選手にはYOKOHAMAトロフィーのポイントが戦績に応じて加算され、こちらもシーズンを通じたタイトル争いが演じられているのだ。
モータースポーツの本質である「勝利に向かって誰よりも速く」という点を、まさに凝縮しているともいえるWTCCの魅力。テレビ放送などを通じて日本でも注目度が高まり、確実にファンの数も増えている話題のカテゴリーである。

そんなWTCCを存分に楽しむのであれば、やはり実際のレースを生で観戦するのがベスト。
2008年から日本ラウンドも開催されてきているWTCCだが、2011年は3年間行われた岡山国際サーキットから、鈴鹿サーキットへと舞台を移すことが決まった。

その見どころや詳細については別の機会で紹介する予定だが、まずは観戦の前にWTCCをより深く知れば楽しみ方の幅はますます拡がるだろう。
ADVANモータースポーツサイトでも10月21日(金)-23日(日)のレースウィークまでWTCC、そして「WTCC Race of JAPAN」の魅力や見どころなどを詳しくお伝えしていくが、WTCCファンならば公式イヤーブックも手にしておきたいところ。

このイヤーブックは毎年シーズンが終了すると発行されているもので、ハードカバー装丁でオールカラーの美しい写真も目を惹く内容。シーズンの流れや選手の紹介、各大会のプレイバックに過去のデータ集など、内容の充実ぶりには目を見張るものがある。
全編英語版となるが、「ちょっと英語は苦手なんだけれど……」という方でも、辞書を片手に読んでいけば内容は概ね理解できるだろうし、なにより美しい写真の数々だけでも見る価値は満点だ。

この非売品のイヤーブックを、鈴鹿サーキットでの「WTCC Race of JAPAN」開催を記念して、5名の方にプレゼント。応募の受け付けは9月26日(月)よりスタート、2011年10月7日(金)の期間で募集となっているので、忘れずに応募しよう!
 
[UPDATE : 22.Sep.2011]
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