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  ひとつ前にもどる  
[vol.1] WTCCの魅力を再検証! [vol.2] 谷口選手&新井選手に聞く [vol.3] 世界の走りを支えるADVAN
[vol.4] 2011年のWTCCと有力選手 [vol.5] 鈴鹿の見どころ、私のお薦め [vol.6] 現地から最新情報をお届け!
世界最高峰のツーリングカーによるスプリント・レースであるWTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)。毎回、スタートからフィニッシュまで手に汗握る熱いバトルが繰り広げられているが、その主役であるドライバーラインナップは個性豊かな面々が顔を揃えている。
2011年は日本ラウンドを前にして、タイトル争いの行方はシボレーの3人に絞られているが、シリーズを振り返ってみると注目すべき若手の躍進や、WTCC史に残るベテランの活躍など、一人一人の選手それぞれの戦いぶりに光るものがある。
日本ラウンドでは参戦を発表した谷口行規選手、新井敏弘選手、吉本大樹選手、加納政樹選手という日本人ドライバーの戦いにも注目が集まるところだが、ここではエントリーリストから注目のドライバーをさらにピックアップしてドライブする車種ごとに紹介していこう。
■イヴァン・ミューラー 選手

日本ラウンドを前にして、ドライバーズランキングのトップに君臨しているのがイヴァン・ミューラー選手。
1969年・フランスのアルザス地方生まれ、カートから4輪レースへと転向して'92年にはイギリスF2で初のシリーズチャンピオンを獲得。'94年からはツーリングカー・レースに主戦場を移し、BTCC(イギリス・ツーリングカー選手権)への8シーズンにわたる参戦を経て2006年からWTCCに参戦している。
'08年にはWTCC発足からタイトルを独占していたBMW/アンディ・プリオール選手を下して、セアトに初めてのタイトルをもたらした。その後、2010年に4シーズン在籍したセアトからシボレーへと移籍、開幕戦でポール・トゥ・ウィンを飾り、同年シボレー初のドライバーズタイトルに輝き、あわせてこちらもシボレー初となるマニュファクチャラータイトル獲得にも大いに貢献した。
ドライバーとしては理論派で、現在のWTCCでは最も速さを持ったドライバーの一人。随所で見せるパッシングの妙技は、現在のWTCCを代表するドライバーがミューラー選手であることを改めて実感させるものだ。


●WTCC出場数/優勝回数 : 128戦/20勝 (歴代1位)
●ポールポジション獲得数 : 11回 (歴代2位タイ)
●完走率 : 91.4% (128戦中、完走117回)





■ロブ(ロバート)・ハフ 選手


1979年・イギリス生まれのハフ選手は、ミューラー選手などと同じくレーシングカートからモータースポーツの世界に入った。6年間参戦したプロ・カート耐久シリーズでは5回のチャンピオンを獲得して、満を持して4輪レースへと転向。主にツーリングカーをドライブ、セアト・クプラ選手権やBTCCを経て、2005年に発足と同時にWTCCにシボレーから参戦。アラン・メニュ選手とともにWTCCではシボレー一筋、ラセッティからクルーズへとマシンは代替わりしたが、それらの開発でも重要な役割を果たしている。'09年の開幕戦では投入されたばかりの新車だったクルーズを優勝へと導き、現在の強さの礎を築いている。
ミューラー選手、メニュ選手との比較で言えば、一発の速さで勝っているのがハフ選手。三人の中で最も若いこともあってか、アグレッシブに先行車のインに飛び込むようなオーバーテイクを得意としており、パッシングポイントが少ないと言われる鈴鹿・東コースをどう攻略してくるのか注目が集まる。


●WTCC出場数/優勝回数 : 148戦/16勝 (歴代3位タイ)
●ポールポジション獲得数 : 8回 (歴代4位)
●完走率 : 83.1% (148戦中、完走123回)





■アラン・メニュ 選手


シボレーは2005年のWTCC参戦開始から3人体制を続けているが、2009年までのニコラ・ラリーニ選手に代わって2010年からイヴァン・ミューラー選手が加入したことで、最年長ドライバーとなったのがアラン・メニュ選手。
1963年にスイスのジェノバで生まれ、フォーミュラからレース人生をスタートさせ、'92年からはツーリングカーに転向してステップアップを重ねてきた。
その主戦場となったのがBTCCで、'97年と'00年にそれぞれチャンピオンを獲得。2005年のWTCC発足からシボレーで戦い続けてきており、2006年にブランズハッチで開催されたイギリス戦では、シボレーにWTCC初優勝をプレゼントした。
持ち味としては総合力の高さにあり、ベテランらしい"引き出し"の豊富なドライビングテクニックは、新規開催コースとなる鈴鹿・東で十二分に発揮されると予想される。


●WTCC出場数/優勝回数 : 148戦/15勝 (歴代4位タイ)
●ポールポジション獲得数 : 9回 (歴代3位)
●完走率 : 78.3% (148戦中、完走116回)
■トム・コロネル 選手

日本のモータースポーツファンにとって、最もお馴染みのWTCCドライバーと言えば、トム・コロネル選手だろう。
1972年にオランダで生まれ、'90年にレースデビュー。デビュー翌年にはシトロエンAXカップでチャンピオンを獲得、期待の若手としてツーリングカーとフォーミュラの両方でヨーロッパで実績を重ねていく。
そして'96年から日本に渡り、全日本F3選手権に参戦。2年目の'97年には6勝を挙げてチャンピオンに輝いた。その後は全日本GT選手権やフォーミュラ・ニッポンで活躍、GTでは'03年に優勝を飾り、フォーミュラ・ニッポンではチャンピオンも獲得した。
2000年から活躍の場を再びヨーロッパに移し、2005年の発足初年度からWTCCに出場。長くセアトを駆っており、WTCCの日本初上陸となった'08年の岡山で優勝を飾ったことも記憶に新しい。
今季はROAL MotorsportからBMW320TCで参戦。BMW勢の中では唯一のマニュファクチャラー扱いとなるだけに、今季初優勝を思い出の鈴鹿で飾ることに期待が集まる存在だ。


●WTCC出場数/優勝回数 : 148戦/1勝 (歴代9位タイ)
●ポールポジション獲得数 : 0回
●完走率 : 86.4% (148戦中、完走128回)





■フランツ・エングストラー 選手


"世界一のジェントルマン・ドライバー"。こんな呼び方が最も似合いそうなドライバーが、フランツ・エングストラー選手だ。
1961年生まれのドイツ人は、今年で御歳50歳。レースシーズン真っ只中の7月25日に誕生日を迎えたが、その直後に地元ドイツのオッシャーズレーベンで開催された第16戦で、WTCC史上初となる非マニュファクチャラー登録選手による総合優勝という快挙をなし遂げた。
長いモータースポーツ歴は1983年にスタート。ドイツ国内のツーリングカーレースやF3にはじまり、アジア・ツーリングカー選手権やマカオグランプリのギア・レースなど、多彩な活躍を見せてきた。そのほとんどはBMWを駆ってのものであり、WTCCにも自ら率いるチームからBMWで参戦を続けている。
世界選手権で表彰台の真ん中に立った、ジェントルマン・ドライバーの雄。"おじさんパワー"が鈴鹿・東で再び炸裂するのか、世のお父さんたちにはぜひ注目してほしい。


●WTCC出場数/優勝回数 : 148戦/1勝 (歴代9位タイ)
●ポールポジション獲得数 : 0回
●完走率 : 87.6% (89戦中、完走78回)





■ノルベルト・ミケリス 選手


ベテランと若手が真っ向勝負を演じているWTCC、若手のエースとも言えるのがノルベルト・ミケリス選手だ。
1984年8月生まれのハンガリー人ドライバーは、2006年にハンガリーのスズキ・スイフトカップでチャンピオンを獲得してレースキャリアをスタート。翌年はルノー・クリオカップでシリーズを制すると、'08年からセアト・レオンスーパーカップや同ユーロカップに参戦。ここでの活躍ぶりが認められ、2010年にWTCCへの参戦を果たした。
セアト・レオンを駆っていた'10年はルーキーチャレンジのチャンピオンに輝き、マカオで行われた最終戦ではタフなレースを戦い抜いて堂々の優勝も飾っている。また、岡山での日本ラウンドでは第1レースで3位を獲得したが、上位車両の技術規則違反によるレース除外によって確定した順位だったため、フィニッシュ直後の暫定表彰式では残念ながら表彰台に立つことは叶わなかった。
今年の日本では表彰台で歓喜の表情を見せてくれるか、その戦いぶりからは目を離せない。


●WTCC出場数/優勝回数 : 42戦/1勝 (歴代9位タイ)
●ポールポジション獲得数 : 0回
●完走率 : 83.3% (42戦中、完走35回)
■ガブリエレ・タルクィーニ選手

"WTCCの重鎮"とも言える大ベテランの大御所がガブリエレ・タルクィーニ選手。
1962年生まれのイタリア人ドライバーで、年齢的にはフランツ・エングストラー選手よりも1歳若いが、レーシングキャリアの充実ぶりがなんといっても目を惹く存在だ。
21歳でレーシングカートを始め、そのおよそ2年後にはFIA F3000にまでステップアップ。さらに'87年にはF1へと登り詰め、6年間に3つのチームに在籍して最上位は6位という結果を残している。
F1を降りてからはツーリングカーに軸足を移し、BTCC(イギリス・ツーリングカー選手権)を経て2005年からWTCCに参戦。初年度はアルファ・ロメオを駆り、翌'06年からはセアト一筋で現在に至っている。
2009年、ディーゼルパワーを炸裂させたセアト・レオンTDIでWTCCのシリーズチャンピオンを獲得。意外にも過去3回岡山で開催された日本ラウンドでは優勝経験が無いので、日本初優勝への期待が高まる一人だ。


●WTCC出場数/優勝回数 : 147戦/16勝 (歴代3位タイ)
●ポールポジション獲得数 : 13回 (歴代1位)
●完走率 : 89.1% (147戦中、完走131回)
■ロバート・ダールグレン 選手

スウェーデン出身のロバート・ダールグレン選手は、同国を代表する自動車メーカーのひとつであるボルボとともにモータースポーツ人生を歩んできたと言っても過言ではない。
1979年にストックホルムで生まれ、'98年からレースデビュー。レースキャリアの序盤はフォーミュラを戦っており、フォーミュラ・フォードやイギリスF3でキャリアを積み重ねてきた。
そして戦いの場をツーリングカーに移した2004年以降は、まさにボルボ一筋。スウェーデン・ツーリングカー選手権を、ボルボのS60やC30で戦い、毎年確実に勝利をおさめる安定した戦いぶりを見せてきている。WTCCには2007年からスポット参戦を続けてきており、今季は待望のシーズンフル参戦を果たした。
新規定の1,600ccターボエンジンを搭載したボルボC30はその速さに磨きをかけてきており、鈴鹿・東でも速さを見せてくれることになりそうだ。特に日本でもユーザーが多く親しみのあるボルボ、ファンの声援がダールグレン選手の走りを強力に後押しすることにもなりそうだ。


●WTCC出場数/優勝回数 : 28戦/0勝
●ポールポジション獲得数 : 0回
●完走率 : 85.7% (28戦中、完走24回)
 
 
[UPDATE : 14.Oct.2011]
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